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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 梟は二度鳴く(11)

    暗闇に浮かぶ二つの翡翠のような碧が人の瞳であることに気がつくまでにミケーロは時間がかかった。それはまだ幼い面影を残した少女だった。陶器のような白い肌が月明かりに洗われて淡く発光していた。長くのびたブロンドの髪には軽いウェーブがかかっていて、それが幼い顔立ちに似合わず物憂げで蠱惑的な雰囲気を漂わせていた。ベッドの上で白いシーツにくるまった少女は一糸もまとわぬ姿でいた。 目の前で繰り広げられた惨状に
    ナツ さん作 [221]
  • 神のパシリ 10

    「…おのれっ!どこまでも下劣なっ!」レミエルはもがくが、その腕にとっては、ただ赤子が暴れているに過ぎない。ゼルは脱力した四肢をふんばらせ、ようやく立ち上がると、渾身の力で槍を身体から引き抜いた。「……っぐあっ!」血が一気に噴き出し、地面に血だまりを作り出す。フードの少女が、ゼルに肩を借す。「しっかり…しっかりしてよ、フェルゼル兄」「…誰だ…」漏れる虫の吐息のようなゼルの問い返しには、二つの意味が
    ディナー さん作 [456]
  • 神のパシリ 9

    人間か?だが、人間の声にここまで戸惑った事はない。ゼルの背後に、フードを被った少女が立っていた。おそらく声の主だろう。何故だ。身体が、器でしかない身体の奥が震える。「…お前…何者だ…」そこまで口走り、ゼルは我に返ってレミエルを見た。レミエルは忌ま忌ましく卑しいくびきから解き放たれている。手をひきちぎり、槍で薙ぎ払い、脚で踏み潰し。一瞬の機会を、ゼルは逃したのだ。「…ちっ」ゼルは、レミエルを仕留め
    ディナー さん作 [421]
  • もしも明日が2-1

    「おはよう手塚。」「ああ白井。おはよさん。」火葉が秋津高校にやってきて三日。新しい生活にも割りと慣れ始めたと思う。あの夜から杠とかいう少女には会っていない。杠というのが本名かすら分からない為当然といえば当然なのだが。「(まだ三日しかたってないしな。)」「手塚。」「ん?」呼ばれて白井の顔を見る。「(うしろ。)」口パクで後ろを見ろと促してくる白井に疑問を持ちながら振り返る。そこには見知らぬ(クラスメ
    花神ミライ さん作 [256]
  • 子供のセカイ。79

    美香は胸に手を置いて呼吸を整えた。ホシゾラは少し不安そうな顔をしていた。「気分は治まったかしら?大丈夫?」美香のことを心配してくれているのだろう。美香は逸る気持ちを抑えながら、なんとかまともな返事を返した。「もう大丈夫です。ありがとう。それより、“闇の小道”への扉が封鎖されてるっていうのは本当なんですか?」ホシゾラの表情がいっそう曇ったのを、美香は見逃さなかった。「……ええ、そうよ。」胸が重い石
    アンヌ さん作 [353]
  • DRAGON LOVER 54

    その昔…。全滅したキマイラの村は、跡形もなく燃やされ消滅した。だか、たった一人キマイラの赤ん坊は人間界へと逃がされた。それが…奈々の父親…。自分が魔界人だと気付いたのは、高校に入った頃…。胸の何処かで…『魔界に復讐しろ…。』と声が聞こえた。それが、大人になるにつれ、毎日聞こえるようになる。人間界で暮らしていた奈々の父親は変身する事も能力の使い方もわからず成長していった。そして、人間そのものとして
    木村蜜実 さん作 [361]
  • DRAGON LOVER 53

    (ふざけんなよ…。)僕はさっきのように力が出ない…。『禁断の魔力』は使えずにいる…。僕等は身動きも出来ないまま、エリンに攻撃されまくる。もう…ダメなのか…。そう感じた時、今まで動かなかった体が動いた。「ナンダ…ドウシタ…?早ク攻撃シロ!!」エリンも攻撃をやめ、奈々もずっとこちらを見ている。よく見ると、二人とも涙を流している…。(エリン………。)「ナゼダ………。術ガキカナイナンテ…。」秀明の瞳から
    木村蜜実 さん作 [360]
  • DRAGON LOVER 52

    DRAGON LOVER 8章死神は自分のキズを治さず、ライアンのキズを治しはじめた。「いいのか…お前は治さないのか…?」ライアンは不安そうに死神を見る。「俺の事はいい。どうにでもなるさ。それより、何処へ連れてかれた?」「王に…。エリンと奈々が必要だと…。秀明も邪魔してきてさ…。ごめん…。」相当苦戦したらしく、思ったより参っている。「必要って…?どうして?」「さあ…。理由までわかんねぇけど…。
    木村蜜実 さん作 [345]
  • DRAGON LOVER 51

    自分でも驚くぐらいの力『Sクラスの…』その力は想像を超えるもの。気合いだけでデルピュネは吹っ飛び、壁に叩きつけられた。「ちっ…。」すぐに起き上がり立ち向かってきた。「クソガキがっ!」炎を吐き、僕の体はすぐ炎にまかれた。炎は大蛇に変化し体に巻き付く。強い力が体を締め付ける。「何やってんだよ!変身しろよっ!」叫ぶ死神。デルピュネを抑えつけ、僕の変身を急かす。「うるせぇ!邪魔すんな!」変身をしたくても
    木村蜜実 さん作 [357]
  • 神のパシリ 8

    神の一翼。偉そうな通り名を名乗ったところで、貴様とて雑用係だろうに。だが、それを言葉に出したところで意味などありはしない。ゼルは大鎌を担ぎあげ、直立不動にてレミエルに対峙した。翼を持つ者は音もなく地を蹴り、ゼルへ肉薄する。繰り出された槍を首をかしげてかわし、大鎌を白い首元目掛け振り下ろす。それはのけ反ってかわされ、今度は槍が横薙ぎに振られた。ゼルはその横薙ぎに合わせ側転、大鎌で地面を突き空中へ跳
    ディナー さん作 [439]
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