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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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ロストクロニクル8―6
「小賢しいまねすんじゃねぇ!」オキシーは自分の懐に潜り込んだフラットに向かって、戦斧をそのまま振り降ろした。フラットはすかさず呪文を唱えるのを中断し、戦斧が振り降ろされる寸前に後ろへ退いた。「へへへっ、逃げてばっかじゃ何も変わらないぜ?」人差し指で挑発する。「確かに・・・だけど、逃げられないのも困りますよね」フラットは唇を少し緩めた。「なんだと?」オキシーは再びフラットに向かって駆け出そうとして
五十嵐時 さん作 [355] -
子供のセカイ。77
覇王はそっと舞子の肩に手を置き、顔をのぞきこんだ。こうすると舞子は言うことを聞く場合が多かった。案の定、幼い少女は頬をりんごのように真っ赤に染め、恥ずかしそうに首をすくめた。覇王はわざと舞子の耳元で直接囁いた。「いいかい、舞子。僕たちには今日まで、ずっと大事に温めてきた計画がある。それを達成しなければ、君は真に幸せにはなれない。……これは、わかるだろう?」「……うん。」「そのために、君のお姉さん
アンヌ さん作 [340] -
神のパシリ 4
「うむ、では本題じゃ」幼く、それでいて妖艶さも持つ死の神の瞳が、ゆらりと神々しく揺れた。疫病による虐殺か。要人暗殺による混乱か。戦争扇動による大破壊か。ゼルは溜息が出るのを堪え、目の前にいる少女の眦を見つめる。「…調べて欲しい事があるのじゃ。」「調べる…?」死の神らしからぬ、曖昧な言葉にゼルは赤い瞳を丸くした。「…らしくないですね。何です?」「それが…わらわにも、よう分からんのじゃ」どういう事だ
ディナー さん作 [597] -
神のパシリ 3
その巨大な門扉は、人間がかつて彫刻した地獄の門のような、恐怖を煽るデザインではなく、ごく単純な門扉である。その下には、鋭い筆跡が特徴の文字が円形に描かれている。魔法陣だ。悪神、邪神の類は、この世界には極めて関わりにくくなっている。そのため、分け身であるゼルが、死の神が関与できるきっかけ、痕跡を作らねばならない。そのための魔法陣なのだ。それを描いて初めて、死の神は多少世界に関与できるようになる。門
ディナー さん作 [497] -
子供のセカイ。76
覇王はゆっくりと笑みを刻んだ。酷く歪んだ顔。舞子によって生み出された想像たちは多くの場合、その強大すぎる力に溺れて正気を失うが、覇王は違った。――もっと性質が悪かった。「何か用?覇王。」「……。」「…?どうしたの?」舞子が振り返る。長い黒髪が背で揺れた。三年前には短く、肩につかないくらいで切り揃えていた髪。舞子がなぜそれを伸ばし続けてきたか、覇王は知っていた。舞子本人は絶対に認めないだろうが、そ
アンヌ さん作 [371] -
神のパシリ 2
人間が、神に挑むかの如く天へ向け築いた、ビルという名の塔の上。ゼルは、そこから街を見下ろしていた。血のような赤い瞳は、苦しみ悶える人間達を映している。鋼鉄の建物が乱立する街のあちらこちらで、人という人が悶え、苦しみ、ゼルと同じ色の液体を吐きだし死んで逝く。死んで逝く。死んで逝く。ゼルの表情は、瞳の色は陰っていた。同じ見た目の存在が死んで逝く姿は、いつ見てもいい気分ではない。天秤を釣り合わすための
ディナー さん作 [579] -
神のパシリ 1
かつて、神と神による争いがあった。その争いは激しく苛烈を極め、世界は一度破滅した。神は悪神、邪神等を屈服させ、世界は破滅への歩みをようやく止めた。悪神、邪神は自分達の世界へ幽閉され、全能の神が作り出した人間という存在に極力関わらせない事にした。神とて、善悪の天秤が釣り合わねば世界は成り立たない事は理解しており、悪神や邪神を消滅させるような事はしなかったのだ。神は、これ以上自らが作った世界の破壊を
ディナー さん作 [681] -
チャイルド・Love・ドリーム 後編
空の王国はたくさんの家が並び、学校やビルなんかもあった。そしてぼくらは空の王国の教会に行った。教会は王国の中では最も大きく、シンデレラ城のように大きかった。中に入るとステンドグラスの窓から光が注がれており、パイプオルガンからは結婚式のテーマが流れた。前には年老いた神父さんが立っていた。会場にはぼくのお父さんとお母さんと弟の健一。そして友達の一喜と信二と明がいた。神父さんがぼくら二人に「君ら二人は
フェリス さん作 [411] -
チャイルド・Love・ドリーム 前編
ふと気づいたら、ぼくは近所の赤西公園の花畑で横たわっていた。赤や白や黄色の花の匂いがとてもスゥィートでぼくは何故かそこが居心地良かった。隣に一人の女の子がやってきて、ぼくに話し掛けてきた。「新一君、一緒に何処か遠い国へ行きましょ。」その女の子はぼくと同じ小学校の三年一組の村田香織ちゃんだ。香織ちゃんはぼくの憧れの女の子だ。まだ彼女とは二、三回しか口を聞いた事が無い。ぼくは、いつも遠くから彼女を眺
フェリス さん作 [411] -
鬼殺し? 学校特別篇
普通に学校生活をエンジョイしながらオレはあのクモみたいなゴリラ風の鬼(オレを襲った奴。以降はクモゴリラ。)の行方を追っていた。あの時の姉さん(名前はサキさんらしい。以降はサキ姉。)はオレを襲った鬼と同じ奴に50年以上も前に襲われたらしい。だが鬼の能力が引き継がれることはなかったらしい。オレと似た能力を持った人たちはみんな鬼をぶちのめして呪いから解放されるか、鬼と闘って死んだかのどちらからしい。ら
BAMBINO!!!! さん作 [213]