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麗しの茨姫(NOAH)3
華奢な身体に纏うのは甲冑ではなく、白いレースのドレス。白い肌と同化しそうな程美しい銀色の髪。とっさに受け止めた海斗は、次の瞬間、その目を奪われた。見開かれたエメラルドの双眸に。初めて見た瞬間、紅蓮の魔剣士だと思ったのも無理は無い。しかし彼女の気丈さも瞳の色も、よく見れば顔の造りも似ていた。「海斗」甘い声が海斗の名を呼ぶ。「どうして俺の名前を知っているんだ」海斗は冷静だ。もっともな質問だった。「貴
戒音 さん作 [339] -
ロストクロニクル7―18
「私はこの村に入ってきた時に真っ先に鏡の宮殿を探したの」パールは今までのことを話し始めた。「そして鏡の宮殿を探しながらさまよっていると、いつの間にか辺り一帯には何もなくて、ただひとつ、鏡でできた建物だけが建ってたの」パールは一息つくと話しを続けた。「その建物は大きな半円の形のドーム型で、中に入ってみると、中には何もないただ、広くて暗い部屋があって、その部屋の中心にひとつの四角い形をした机と椅子が
五十嵐時 さん作 [394] -
麗しの茨姫(NOAH)2
「被験者か」装備ですぐにわかった。最初の六人の実験体の一人、ジュダ。「レベル1にしては、ちょっと詳し過ぎないかな?」殺気を放つジュダに、僕は笑みを浮かべた。「大人しくしているつもりだったけど、まぁいいや」足元に紅い魔法陣が浮かぶと、僕の設定が大幅に変更されてゆく。見る間に変貌した魔剣士の、それもオリジナルの姿に。「何物だ、お前!」「箱舟に招かざる者。デュオ」名前を聞いた途端、相手は恐怖にその顔を
戒音 さん作 [389] -
導き 21
海斗「父さんたちは死んじゃうんだね?」こんなこと聞きたくなかった。アル「………うむ」アルはきっぱりと答えた。アル「運命は変えられぬ。じゃからもう今日限りで…今から真実を知り、そしてもうこのことを忘れろ。」俺にとってあまりにも冷たく、そしてあまりにも残酷な言葉を告げられた。涙が込み上げてきそうだ。だが、こうなることはわかっていた。ずっと受け入れようと…なのにいざこうなるとどうにもならない。いろんな
颯 さん作 [356] -
導き 20
辺りを見回す。丘の上にいた。レンガ作りの家、村の外れの方には山の方から流れてきている川もある。雨が降っていなかったら、さらにいい景色が見えただろう。だがそんなノンキな事を考えていたのもつかの間、再び激しい爆音が聞こえた。さっきより近い。それにしても、なぜアルは俺を此処に連れてきたのだろう?………………激しい爆音、アルのあの険しい表情…そしてふいにあの時のアルの言葉が頭をよぎった…………『あれは二
颯 さん作 [377] -
導き 19
アルについていくと、やがて何も無いところに着いた。海斗「で、どうするの?」アル「まずは説明をしよう。」すると雨が降ってきた。アル「もう………か…」アルは突然何かを思い出したかのように、表情が険しくなった。アル「海斗、ベルト村に行くぞ。」海斗「何で急に?修行は…?」アル「もう時間じゃ…」海斗「時間?」アル「早くせねば………カイルが…」アルの表情がより一層険しくなる。俺は黙って頷いた。その時、遠くで
颯 さん作 [362] -
ユニゾンハーツ ?−2
達也「パラ……ディン?」ヒビキ『それって……』聞いたことがある…いや…聞いたことがないというほうがおかしい。真司「そうだ。ここはそのパラディンの日本支部だ。と言っても第9支部だけどな」パラディン……別名「治安維持組織」8年前に終結した戦争「ヴァンフィーレ戦争」その戦争の終結後の混乱を終息に導いた功労者ある。今でもテロなどを鎮圧しているのもパラディンだからだ。達也「会長も入っているんですか?」真司
ラスティ さん作 [447] -
子供のセカイ。22
「こんなのおかしいわ。犠牲がなきゃ何もできない世界だなんて……。」しかし、王子は不思議そうに美香を見た。ゆっくりと口を開く。「これが普通だよ。なにも“子供のセカイ”だけが犠牲を必要とするわけじゃない。どこの世界だって、何かを成すには犠牲がつき物なんだ。」「そんなことない。“真セカイ”にはこんな法則はないもの。」「……君はまだ子供だから知らないだけさ。犠牲は要るんだよ。どんなことにも。」美香が反論
アンヌ さん作 [392] -
デストロイデイ?
義春がピエロと会話している頃−「・・・繰り返します。生徒は皆シェルターに避難して下さい。」逃げまとう人々の最後尾に小夜と朝紀はいた。「これじゃなんの訓練だったか分からないな。」「確かにね。いつも威張ってる奴も慌てて逃げてるし。カッコ悪い。」生徒の逃げる姿を冷静に後ろから観察する二人。「っと、そういえば義春はどこ?」小夜の発言でようやく義春がいなかったことに気付く朝紀。「確かにいないな。ちょっと探
りょー さん作 [352] -
麗しの茨姫(NOAH)1
僕は知らなかったんだ。次世代仮想空間擬似装置、通称(NOAH)の実験体が彼女だったなんて。慌ただしく駆け寄る研究員達が、緊急停止ボタンを押す。だか、カプセルの中で眠った彼女は、目を覚まさなかった。二年後。「こちらがNOAHシュミレーターになります」テスターとは違い、初期版のカプセルより断然快適になった。配線も見当たらないし、アトラクションの乗り物に乗っているようだ。外見は丸みを帯びているが、中は
戒音 さん作 [241]