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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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エンブレム〜序章〜?―?
「いえいえ、こちらこそ何のお構いも出来ずに」俺は社交事例のつもりでそんな事を言った。すると先生は軽く笑った後、「確かにお前は何もしてないな」と言った。…そうですけど、そうハッキリ言われるとなぁ…。「じゃあ先生さよならー」「…さよなら」麻衣が笑顔でそう言い、続いて奏もそう言った。――どうやらこいつの人見知りは三十分で解消されるらしい。「はは、ああ、じゃまた明日――お?」先生がそう言ってドアを開けよ
S・U さん作 [242] -
ロストクロニクル6―4
ちょうど城の真後ろくらいに差し掛かったところにドローが現れた。地下から出てきたところで、手にいっぱいの綺麗な宝を抱いていた。パットは俺の息子と顔も年もそっくりだなとなんとなく感じていた。 「ドロー!何してるの!」「こんな所にいたのか」パットが振り向くとそこには追いかけてきたひとりの兵士の姿があった。「やっぱりな。この盗人集団が!」「これは違うんです!」「話しても無駄だ。シャープ、お前はド
五十嵐時 さん作 [376] -
ロストクロニクル6―3
ドローは手足に凍りついている氷を取ろうと必死にもがいていた。「財布を返しなさい!」「分かったって、返すからこの氷をどうかしてくれ」シャープは氷を溶かしてやった。「ちくしょー、ひどい目にあったな」ドローは手足を準備運動の時にように振りながら立ち上がった。「悪かったな」ドローはシャープが城の招待状を持っていることに気づいた。「お詫びに城まで連れてってやるよ。この辺は道がいりくんでるからな」シャープた
五十嵐時 さん作 [387] -
エンブレム〜序章〜?―?
その奏の態度を全く気にした風もなく先生はもう一度奏に笑みを浮かべた後先生は俺に話を振ってきた。「何言ってんですか。先生の奥さんだってずっと料理上手じゃないですか」「まあな、そこの部分は否定はせん」そう言って快活に笑った後先生は水を飲んだ。「かなちゃん、どうだった?何か嫌いなものあった?」「…いえ、大丈夫です。…全部美味しかったです」その言葉を聞いた瞬間麻衣は溢れんばかりの笑顔を浮かべて喜んだ。「
S・U さん作 [260] -
エンブレム〜序章〜?―?
「…ああ、あの子か。成程それは記念的な…。待て、名前決定記念日?何だ、あの子名前無いのか?」「…あ」しまった、痛いとこ突かれてしまった。えと、どうしよう、何て答えれば良いんだ?「…ま、大して気にすることじゃないよな。それより飯だ、飯食いたいぜ」どう答えるか迷っている俺を見て先生はすぐに話を変えた。やはり、この人は察しがいい人だ。「よし、じゃ上がらせてもらうぞ」と言って先生は靴を脱ぐ動作をする。「
S・U さん作 [228] -
エンブレム〜序章〜?―?
「おっと、あの瞬間から考えれば今も十分近いうちだぞ?」…うわ、それは言い訳聞かねえや。「誰が来たのー?」パタパタとダイニングから麻衣がやって来た。「はろ、宮野妹」片手を挙げ先生はそう挨拶した。あれ、っと麻衣も一瞬驚いたようだがすぐに表情を崩し。「こんばんわ、先生」と挨拶を返した。「どうしたんですか?」「ああ、飯もらいに来た」「ご飯ですか?」「そ、大丈夫、宮野妹からは一切取らないから。オレは」ガシ
S・U さん作 [231] -
エンブレム〜序章〜?―?
「ううん、もう無いよ。後、十分くらいで出来るからお兄ちゃん達はそこら辺に座ってて」と言って麻衣は前を向いた。「何か今日は豪勢だな。何か良いことでもあったのか?」いつもにしてはずっと豪勢な料理だった。少々豪華過ぎなんじゃないかと言うくらい。「えへへ、今日は記念日だから。かなちゃん、名前決定記念っ」嬉しそうな顔をしながら麻衣は言った。「へぇ、成程。だとさ、良かったな」「…」彼女は俺の言葉にコクンと頷
S・U さん作 [232] -
エンブレム〜序章〜?―?
良い心がけだと思う。そうして俺と奏は部屋を出て階段を降りた。ギシギシ、と小気味良い音が耳に響く。この音良いな、何度聞いても。ダイニングの前に着いた。カチャリ。「ハロー、マイシスター」扉を開け開口一番にそうふざけ気味に言葉を上げる。「あ、お兄ちゃん。早く早く、こっちっ」と言って麻衣は傍の鍋を指差す。その鍋は今にも吹き零れんばかりにカタカタと蒸気を噴き出していた。ああ、冗談言ってる場合じゃないな。「
S・U さん作 [237] -
エンブレム〜序章〜?―?
「…なぁ」「…はい」「それ面白いかー?」「…興味深い」その返しは面白いと判断して良いのか?「どんな内容なんだ?」「読んでないのですか…?」「途中挫折しました」だって、フォード財団とか理論的帰結とか、何やらよく分かんない言葉が滝のように出てきたから…。「…まだ読んでる途中なので」終わったらお教えします、と言って奏は本に目を落とした。「…」寝よっかな。何となく眠いし。そうだな、ちょっとばかし寝るか。
S・U さん作 [216] -
エンブレム〜序章〜?―?
「…はあ〜」腹減ったなぁ…。「…」今日の晩飯何かな…。「…」また、麦飯食いたいなぁ…。「…」「…あのさ」「…?」「何でここに居るんですか?」「…暇なので」淡々と正座したままで奏はそう答えた。「…邪魔ですか?」「ああ…凄い邪魔だ」と、言おうかと思ったが、流石にその無機質な目に対してハッキリ言えるわけもなく…。「いや、別に」スルーすることにした。「…」…しかし、この現状は中々可笑しいよな。俺はベッド
S・U さん作 [252]