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ノイズ‐NOISE‐第三章?
「ああ・・・ごめん。熱がこもっちゃって。」 ジュードは、またタバコを吸いだした。「消防団やめたのは、絵描きになりたいからか?」ウィルは真っ赤な絵を見つめながら尋ねた。「ああ、そういう事。ウィルを助けたとき、死ぬんじゃないかって何度思ったことか。あんな仕事いくつ命があったってたんないよ。一生やりたくないね。」 ウィルはジュードという人間がだんだんわかってきた。なんだか変わっていて、臆病者。あの火事
紀夜 さん作 [367] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
その絵はまだ未完成で、なにを描いているのかはわからなった。ただ赤い絵の具で一杯に染められている、それだけがはっきりとわかった。「おぉ・・・うめえ。」 絵のことにはにぶいウィルは、取りあえず、その言葉を口にした。「やめてくれよ。まだ下描きで、うまく描けるかはこれからだよ。」ジュードは少しすねた顔をした。「ごめん。」「いや、いいんだけど。どうも誉められるのは苦手で。だってさ、うまいなんて思わなかっ
紀夜 さん作 [346] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
狭い廊下の奥に、階段があり、そこを上ると、ジュードの部屋があった。「ジュード、客だよ。」女はドアを開けた。「ノックしろっていつも言ってんだろ!」不機嫌にタバコをくわえたジュードが振り向いた。「あの・・・なんかすんません。」予想もしていなかった空気にウィルはたじろぐ。「って、あんた!!たしか俺が火事で救出した警官の・・・!」救出したというよりは、偶然発見したと言うほうが正しいだろう。ジュードは逃
紀夜 さん作 [353] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
「あの、ウィル・フォードという者ですが・・・。ジュードさんいらっしゃいますか?」おそるおそるドアに話し掛ける。ある意味、本人を前にするより怖いかもしれない。「ジュード?・・・あんなアンポンタンになんのようだい!さては取材だね!?」母親だろうか、随分気分が悪そうだ。「消防団の対応が世間で騒がれて、意地の悪い記者どもの相手を、事件のあとからずーっとしてるんだ!」それに、早口で、聞き取りにくい。「いや
紀夜 さん作 [349] -
Killing Night Freaks/Between Chapter2 and 3『あの人は今』-3
樋泉杏華は躊躇わない。先程の高威力の魔術を間近で視認しながら、それが結界を貫き向かいの山を刔ったのを認識しながら、それでも身体を跳ねさせて魔術師に飛び掛かった。腰からナイフを抜き放ち、逆の手で腿のカードホルダーから奥の手の術式符を引っ掴んで距離を詰める。「殺す!」強く土を踏んで身体に制動を掛け、慣性の法則で前へと倒れそうになる上体の勢いを載せてナイフを投擲する。一直線に魔術師の眉間へと向かった刃
夢の字 さん作 [448] -
Killing Night Freaks/Between Chapter2 and 3『あの人は今』-2
細かな肉片へと化した男を視て呟き、はたと何かに気が付いたように「あ」と声を漏らした。見開いた目、すぐにしまったと云う風に眇られ、「あー、聞くこと有ったのに。まいった」頭を掻く。顎に手を当てるのと、開いた手の指先で宙を掻き回すのは思考するときの癖なのだろうか。暫くその所作を伴った思考を続け、やがて諦めたかのように表情を崩し、顎に当てていた手を下ろす。嘆息し、「まぁいいか」と呟く。「どうでもいいか。
夢の字 さん作 [421] -
ソードメーカー14―?
「捨て駒…か。ルークよ、お主ならフードの人物を含めたこの三人をどう扱う?」リグラは朝に煎れてすっかり冷めてしまった紅茶を飲みながら、ちらりとルークを見て、尋ねた。「…そうですね…。まず、もうロザラムは用済みですから、そのまま捨て置くか、あるいは…」ルークは顔を歪めながら、一つ言葉を切って、「…口封じの為、暗殺するか…でしょうね」と、大きく息を吐きながら、言った。「まあ、そうじゃろうな…」リグラは
いっと さん作 [453] -
pain?
だれかだれかだれか嘘だといってこの空を覆う断続的な閃光人々を飲み込む砂煙慟哭と悲鳴そしてこの手をつたう温かい血目を開けてよ兄さん私をおいていくの?嘘だといって「危ない!」ドオオォォン!!再び砂煙が舞い上がった。「アッシェンレッテ!逃げるんだ!!ルキウスは…おまえの兄さんはもうだめだ!!」男が私の手を無理矢理引き、走り出した。握っていた兄さんの手は、地面に落ち、動かなかった。私は、引きずられながら
mia さん作 [298] -
時と空の唄8-7
碧い空。白い雲。蒼い海。白い波。淡い風。そして…「ぎも゛ぢわ゛る゛い゛〜」「大丈夫?」シーラに優しく声をかけられた雪は瞳に涙を溜めながらゆっくりと振り向いた。「ダイジョブじゃないですぅ〜」それだけ言うとまた海に向き直り気分が悪そうにした。「まさか雪が船酔いするとはなぁ…」哀れとも言える雪を遠くで見ながらラウフが言う。「ああ。オレも驚きだよ。で、あっちもあっちで忙しそうだし。」ランスォールが目を向
花神 ミライ さん作 [326] -
Sky at dawn〜青の夢〜2.<<
道なき道をソアの案内で進む四人。 迷いのない歩みで前を行くソアに安心してついていく。 クルー「後どれくらいですか?」 ソア「もうちょっと!」 そう言うとソアは走りだした。 その先に光が見えた。 三人もソアの後を逸る気持ちで追う。 だが、先に立つソアの表情が曇る。 ロラン「どうした?着いたのか?」 隣に立つと同じように前を見る。 ロラン「…」 そこにアセンズ王国があった。 壊れた城壁 倒れた人々
葵 さん作 [369]