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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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ソードメーカー11―?
「論文?最近はあまり読んでいないが…」「僕は暇な時は時々読んでるんですよ。凄いですよ、カイストランドの研究機関は。次々と新しい闇の力に関する研究論文を発表してますからね」「…まあ、あそこは交易が非常に盛んで、経済的にも潤っておるし、研究にも熱心じゃからな…」リグラは書類に目を通しながら、デスクに置いてあるヤカンに剣を当て、中に水を入れた。「実は最近出された論文に、興味深い内容が書かれていたんです
いっと さん作 [488] -
ソードメーカー11―?
「今日はその兵士が非番の日で、たまたま『イルミナ』で会ったんです。それで、パンを買うついでに聞いておいたんですよ」「…」青年はにっこりと微笑みながら、咀嚼したパンをコーヒーで喉の奥へと流し込んでいた。こいつめ…既に暗黒剣との繋がりを疑っていたか…―リグラは薄笑いを浮かべながら、奥にある宰相専用のデスクに移動して、大きな椅子にどっかりと腰を下ろした。「ルーク、お前はこの事件、どう見る?」リグラは引
いっと さん作 [556] -
時と空の唄1-9
「私を助けてくれませんか」その申し出にランスォールは素直にイエスとは言えなかった。「明日…。彼らに居どころを知られた以上、私は長くこの街にはいられない。だから明日、朝噴水の前で待っています。」彼女はそう言って動きの鈍った体を引きずりテントを出ていった。その日の夕暮れ、シーラは町外れの教会を見つめていた。「ランスはさ、十三年間あの教会で育ったんだ。今じゃあそこはあいつの唯一の家なんだ。」背後で声が
花神 ミライ さん作 [533] -
ガーディアンズ 第2話
前方から戦場に似合わない馬鹿笑いが聞こえてくる。恐らく二人はあの壕にいるだろう。そう判断したのは小隊長のユキ・エウフェミアだった。「まったく対魔地雷なんて仕掛けて、時間稼ぎのつもりかしら?」軍坊から垂れる銀髪をかき上げる、その仕草には驚きと呆れが混ざっていた。地雷とはいえ、爆発するのではなく周辺を通った者の魔力を吸いとるというスグレモノだまさかそんなものを持っているとは思わなかった。お陰で魔導士
テリー・スミス さん作 [282] -
時と空の唄1-8
「私が死ねない体、つまり不老不死になったのは20年前です。」彼女は遠くを見ながら話し出す。「20年前、私は魔法の力を人工的に取りだし、別の物に入れ換えるという魔法実験の実験体となりました。」「魔力を…取り出す?」「私が選ばれたのは単なる偶然でしたが、実験は失敗しました。」それから彼女は言った。不老不死はその副作用であり人間の浅はかな考えへの罰なのだ、と。「で、それと俺と浄化能力?とどういう関係な
花神 ミライ さん作 [495] -
時と空の唄1-7
「死ねないって…」「今、見たでしょ?急所を刺されても私はこうして生きている。」…それは、生ける屍と言ってもいいだろう。「私はシーラ。助けてくれてありがとう。それじゃ」シーラと名乗る少女はそう言うと丁寧にお辞儀をしてまた去ろうとした。「待てよ。まだ何の説明にもなってないぞ。」「説明する義理は…ないです。」「いやいや。偶然助けた少女がいきなり自分は不死だなんて言い残して消えられても困るんだよ。」ラウ
花神 ミライ さん作 [511] -
ソードメーカー11―?
「宰相府」と印字されたドアを押し開いて、リグラはゆっくりとした動作で中に入って行った。「おふかれ様でふ」口の中にものを入れながら、一人の眼鏡を掛けた青年が、リグラに挨拶した。「…お前は何を食べているんだ?」「城下町の『イルミナ』で買ってきたぶどうパンです。良かったらリグラ様も食べますか?」青年はにっこりと微笑んで、ぶどうパン入りの包みをリグラの前に差し出した。「いらん。朝食は取ってきたからな。そ
いっと さん作 [494] -
時と空の唄1-5
「なっ…」黒スーツの凶刃に倒れたのは少女だった。しかも、ランスォールを庇って。「こんの…ヤロッ!」少女を刺した黒スーツは倒したが次から次へと同じ格好をした奴等が現れ、これでは埒があかない。その時だった。路地裏の上空から誰かが叫んだ。「ランスォール!こっちだ!」「ラ、ラウフ!?」「いいから早くしろ!」路地裏の上空から現れたのは青い髪の青年だった。青年はランスォールを怒鳴り付けると黒スーツをなぎ倒し
花神 ミライ さん作 [522] -
ソードメーカー11―?
「くそっ!」ロザラムは砦の裏手にある林の中で、怒りに任せて剣を振り回していた。奴ら、完全にあの小僧達の言う事を信じてやがる…何て事だ…!―\r痛いほど唇を噛み締めながら、ロザラムは肩で息をした。「どうかなさったんですか?」「!」ロザラムは突然の呼びかけに、飛び上がらんばかりに驚いた。声のした方へ慌てて振り返ると、そこには昨日、セイル達の世話をした女性騎士が立っていた。「…何だ、ユミナか。何でもな
いっと さん作 [496] -
時と空の唄1-5
男が引き金に手をかけた瞬間。刹那の出来事だった。ガキィン…「わりぃな。その銃、廃品回収にでも出しときな。」男がランスォールに向けていた銃は途中でぱっくり斬られている。「くっ…仕方ない。」銃口のなくなった銃を捨てると男は指をパチンと鳴らした。すると何処からともなく男と同じ黒スーツ集団が現れた。「この数ではお前も無傷では済むまい。」それからしばらく、黒スーツ集団とランスォールの乱闘が続いた。あの人…
花神 ミライ さん作 [537]