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人形千喜と依代 第一章☆糸操家(つらあやけ)[1-11]
ギギィ―……… 不意に錆びれた鉄が擦り合う様な音をたてて、門が開いた。 依代は驚いてわずかに後退した。― こんな山奥に建つ古い屋敷だ。ヤマンバかなんかが出てくるのだろうか…? しかし、門から出てきた者は、依代の想像を遥かに超えた。「おぉ、来たか来たか。そろそろ来るとは思ってはいたが、案外早かったな」― 随分とミーハーな山男がいたものだ。 ラップを踊ってそうな格好をしていた。ヨレヨレのジーンズを
RIE さん作 [190] -
竜に捧げる鎮魂歌[2-12]
魔術は、術者がその種の精霊に呼びかける事で発動する。そして、竜は精霊達にとって絶対の存在。だが、その中でも最強である[光の金竜]、フィディルの言うことを風の精霊は拒絶した。そんなことはあり得ない。(・・・・・!)まさか・・・、フィディルは、はっ、として目を見開いた。 一方のオーリュはまだ落下中であった。改めてこの塔がどんなに高いのかが分かる。(もぅ、ダメだ・・・)しかし今はそれどころではない。
かまきり さん作 [195] -
竜に捧げる鎮魂歌[2-11]
螺旋階段を真ん中まで降りきったときに、異変はおきた。「・・・・ん?」頭に何か粉のようなものが降ってきた気がして、オーリュは足を止める。「どうしたの?」前を飛んでいたフィディルが振り返って首を傾げた。「・・・ぃや、」なんでもない。とオーリュが再び階段を降りはじめたその時、「・・・・っ!!!!!??」まるで塔が、外から横殴りにでもあったかのように ぐゎんっ!! と揺れた。「ぅ、わあぁっ!!!?」まさ
かまきり さん作 [192] -
ソードメーカー9―?
「リグラ殿、お待ち下さい。それはやはりその三人を信じた上での憶測ではないでしょうか?」「確かに。ただの憶測じゃよ」リグラはにやりと笑って、頷いた。「ならば確かめてみようではないか。ラト殿、明日、ロザラムをここに呼んで頂きたい」「!」ラトは驚いて、目を大きく見開いた。「なに、事件調査の進行状況を詳しく聞きたい、との理由で連れてくればよかろう。ただし…」リグラは目を鋭く光らせて、「この城内に入れる時
いっと さん作 [472] -
人形千喜と依代 第一章☆糸操家(つらあやけ)[1-10]
… 出来れば、いやというよりもむしろ入りたくない?「…ね、猫さぁ〜ん、そこの綺麗な毛並をした、黒猫さぁ〜ん…。悪いことはしないからさ、その帽子、返してくれるかなぁ〜?」 まさに猫なで声で言ってみるが、猫は目をチェシャ猫の様に細めると、家の中に入って行った。「……………………………………………」 ― 依代は絶望のあまり、地面に拳を打ち付けたい気分だった。と共に、怒りがこみあげてくる。「…あんの猫〜
RIE さん作 [172] -
Dragon's eye 外伝 白竜 あとがき
Dragon's eye外伝 白竜を読んでいただきまことにありがとうございます。今更ですがあとがきです。この外伝は、Dragon's eye [1ー4]から[2ー1]までの間の、グランの行動を書いたものです。これからも、そういった空白の部分は、外伝で埋めていきますのでご安心下さい。また、キャラクターの過去の出来事なども書いていきたいと思います。
ギルドギア さん作 [196] -
竜に捧げる鎮魂歌[2-10]
またしてもフィディルの口からものすごいことを聞いてしまったきがして、オーリュは、 「おい!?」どういうことなんだ!? と目で問いかけるが、フィディルは聞こえないフリを決めこんでいる。 「ひみつ ひみつ」そう言って振り返り際に片目を瞑った仕草が、オーリュに「お前本当に男か!?」と思わせるほど可愛いらしい。「・・・お前、本当に何者なんだ・・・」顔をゆがめ
かまきり さん作 [184] -
竜に捧げる鎮魂歌[2-9]
オーリュが寝泊まりしているのは、学院の寮の一つ、北の隅にある高い塔のてっぺんだ。壁にそって螺旋状になっている石の階段の途中には他の部屋への扉もあるが、その塔に現在いるのはオーリュだけである。 高い所はどっちかというと好きだし、1人のほうが楽なのでオーリュはこの塔を気に入っていたがしかし、その階段がおっそろしく長い・・・。螺旋階段のため、真ん中がぽっかりと空いており、地面が遥
かまきり さん作 [194] -
ソードメーカー9―?
「なるほど…犯罪者という訳か…」リグラは腕組みをして、思わず唸った。「しかし、自分はまだその三人の言う事が信用できません」ラトは難しい顔で、首を横に振った。「それは何故かね?」「私はロザラムから、そのような家族の生存者がいる、などという話を聞いていないからです」「聞いていないのかね!?まさか、未だに一人の生存者も見つかっていないというのではあるまいな?」「は…それが、彼の話では、生存者の捜索はま
いっと さん作 [452] -
人形千喜と依代 第一章☆糸操家(つらあやけ)[1-9]
「っもう?何処に行く気だよ?」― 急な山道に、依代はすぐに息をきらした。 そんな依代を待つかの様に、猫は度々時々振り返っては尻尾を振る。「くそっ?なめやがって?」 依代は足を必死に動かした。 しばらくそんなおいかけっこを繰り返していると、不意に前方から一軒の大きな和風豪邸が見えてきた。石垣と屋根のついた門がそびえ立ち、家の屋根よりも高い木が、いくつも立っている。「…で、でかい?」 依代は唖然と
RIE さん作 [188]