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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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想像の看守 ?
闇の中から、真っ赤に燃える二対の目が、ギラギラと裕一をねめつける。心臓が壊れそうなくらいバクバクしていた。何も考えられない。体が凍りついてしまったように動かなかった。そいつは月光に惹かれるように、ふらふらとこちらへ近づいてきた。近づくにつれ、何万もの蔓のような触手でできていた体が、徐々に形を定めていき、やがてボロボロの服を着た、一人の痩せた男の姿へと変わった。男は光の輪の中には入らず、そのすぐ手
ユウ さん作 [446] -
桜声
僕の幹に背を預け少女が声を押し殺して泣いていた。ここ最近毎日,同じ時間に来る。 僕の場所は寂しい。周りに仲間がいないんだ。杉ならたくさんいるのに。だから,少女が僕を選んでくれたのが嬉しかった。桜で良かったと思えたんだ。でも,この子はいつも泣いている。 ――どうしたんだい??と毎回聴くけど,伝わったことはない。それがもどしくて人間の言葉が欲しかった。彼女の笑顔が見てみたかった。 ぼくは後二年で百
なぎさ さん作 [177] -
ソードメーカー2―?
ロイは剣を構えて、距離を詰めてくるルイスを冷静に見つめながら、攻撃可能範囲に来るのを待った。ルイスは丁度剣の切っ先が合わさる場所まで詰めた所で、ピタリと足を止めた。その動きにロイは一瞬、緊張を解いた。その隙を逃さず、ルイスは猛然と突きにかかった。「甘い!」ロイはそう叫ぶと、半身になりながら突き出された剣に自らの剣を滑らせ、一気にルイスの懐に飛び込んだ。「しまった!」ルイスはそう叫んで避けようとし
いっと さん作 [630] -
龍の涙〜第一章〜
主人公キラキラ「今日はいぃ天気やなぁ〜!!…そう言えば小さい頃天狗山に行ってタイムカプセル埋めたんや…何埋めたっけ?懐かしいなぁ」天狗山とはキラの地元の天狗が祭ってある山の事だった。キラはふと昔の事を思い出したのだった。キラ「久しぶりに天狗山に行きたいなぁ…ドライブがてら行こうかな」そう言うとキラは車を30分ほど走らせた。キラ「着いたぁ〜!!久しぶりに来るといぃもんやなぁ。久しぶりに天狗見るとデ
アーヤ さん作 [516] -
ソードメーカー2―?
「さて、取り敢えず紹介しておくわね。こっちにいるごく普通なルックスの男の子が、私たちの従兄弟のロイよ」ミリスはそう言って、ロイを紹介した。…ごく普通…―\rロイはその言葉に喜んでいいのものかどうか分からなかったが、「よ、宜しくお願いします」と、言って、頭を下げた。「よし、それじゃ、準備体操の後、素振り五十回よ!」ミリスの号令を受け、三人はそれぞれ準備体操をした後、剣を持って素振りに入った。ロイは
いっと さん作 [629] -
トライアングル・キャット12
いつもは城下町でやりたい放題やっていたノールだが、今日はいつもの調子が出ない。変な感覚は、彼を紳士に変えた。ノール「見ず知らずの男を部屋に入れては、いけませんよ。」クレインは少しガックリしたが、めげずに誘い続けた。どうやら、クレインもノールに気があるようだった。いつまで経っても決着がつかない二人に呆れてマリアが打開策を持ちかけてきた。マリア「この部屋なら問題ないんじゃないの?ほら、いつ誰が入って
ステ子 さん作 [165] -
トライアングル・キャット11
マリア「はい、クレインちゃん!」すかさずマリアがクレインを指名する。勢いよく前に出てきて、バルーンスカートをフリフリさせながらクレインは改めて自己紹介を始めた。クレイン「私は、クレイン・ヴァッセルです!!仕事は錬金術師をしてます!!リンゴとお酒が大好きです☆」錬金術師クレイン。このクレインが欠かすことのできない物語の3人目の主人公なのです。錬金術師…と言ってもこの世界では、 金ではなく薬を魔力で
ステ子 さん作 [132] -
異能者18
(刀身が赤い!?) 赤いぐらいでまとめれる色ではない。血のようにどす黒い刀身である。 「それが噂の黒焔か」 「はい。」 準は黒焔を構え集中力を高めた。 すると気がまわりに充満し、桜は途中気を失ってしまった。その桜が気を失う間際に見た準は瞳の色が刀と同じどす黒い色になっていた。 「楽しめそうだ!」 また織田は斧で殴り掛かった。しかし、そこには準の姿はなかった。準はいつのまにか後ろ
ヒッキー さん作 [465] -
トライアングル・キャット10
ちょうど髪とひげを整え終わった時、どこかから見ていたかのような絶妙なタイミングで、ノックもせずにマリアが入ってきた。マリア「あらま、随分いい男じゃない☆」ゆうに190cmはある長身で、腰をくねらせながら話すその姿にノールは少し後ずさった。マリア「そんな恐がんないでよ☆アンタが人だってわかったのも偶然よ。ただのノラちゃんかと思って抱いたら、随分な筋肉だったから。」なるほどと思っているのに、マリア自
ステ子 さん作 [115] -
想像の看守 ?
裕一は言葉を失った。女はつり目がちな大きな瞳を、じっと裕一の顔に据えている。二人の間に音はなく、ただ裕一の耳には、自分の心臓の鼓動が、うるさいくらいに響いていた。(……何だよ、これ?)裕一は、こんなのおかしい、と思った。まるで、誰かと約束していたのに、裏切られた気分だ。胸がきゅうっと狭くなる。悲しみが心を押し潰した。(……違う。)裕一は頭を振った。これは、違う。どうしたっていうんだ俺は?たった今
ユウ さん作 [393]