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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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リフェード 〜その名は白騎士〜
『……撃ち抜く!!』一つ、薔薇の花弁を手で粉々にしたように手前からはボタボタと。また一つ、その対から湯が沸いたような濛々と赤い湯気が吹き出すように。爬虫類のような表皮は鉄のように堅く、蛇のような尾も力無く垂れ、亡者と化す寸前には苦しみからか、鴉のような漆黒の翼を忙しなくはためかせていたが、惰性が無くなるようにゆっくりと止まった。両翼を伸ばせば7mはくだらないその体躯。それを簡単に突っ伏した月明か
サス さん作 [230] -
世界 〜プロローグ〜
みんなが学校の校門を潜ってから五分後、一人の男子生徒が駆け足で学校に向かっていた。遅刻なのは分かっているが頑張って来ましたアピールしてるのだろう。閉められた正門の向こう側には生徒指導部の方々がまるでゴール直前のマラソン選手を称えるような笑みで彼を見ていた。 正門に着くなり彼は、「いや〜。頑張ったんですけどねぇ〜。」とお決まりのセリフと作り笑いを無理矢理作りながら頭を掻く。 「お疲れさん。遅刻は
雹龍 さん作 [173] -
摩訶不思議ファンタジー2
突如現われた穴から現われたのは悪魔のような馬鹿でかい手であった。俺は走った。同時に手も俺に気付いたかのように素早く伸ばして来た。まさに光速。気がついたら俺はその手の中にいた。「離せっ!」俺は叫んだ。しかし当然ながら放しはしない。つーか聞こえているか言葉が通じているかも分からない。誰か助けろ。俺はそう思いながら必死にもがいた。しかしビクともしない。その手は全く動かない。まさか死んだか?それだったら
大魔神ヒゲ さん作 [158] -
摩訶不思議ファンタジー
「くそ・・・なんでこんな事になっているんだ?」そう呟きながら俺は一,人また一人と奴等を倒して行く。「俺は早く帰りたいんだ・・・」この状況が理解できるようになるには時間を数日戻さなければならない・・・では何故こんなことになったのかを説明しよう,あれは4月の初め,入学式の事である・・・その日俺は県立○×高校に入学した。中学の時は憂鬱になっていた毎日だったので俺は高校に入学するのをかな〜り楽しみにして
大魔神ヒゲ さん作 [373] -
ティシュと商人の街?
歩いている間に日は暮れ、空は雲の切れ間から紅い光が漏れている。家には明かりが灯り、店の看板には文字が浮かんでいた。「ここだ」ヴェルダが足を止めたのは小さな喫茶店の前。入り口上部にはcoffeeと書かれている。勢いよく扉を開けたヴェルダの後を追い中に入ると、左側にあるカウンターにいた青年が笑顔で出迎えた。「いらっしゃい」黒髪に長身。整った顔つきの割に嫌みを感じない。「いつものですか?」持っていた布
朝顔 さん作 [356] -
ティシュと商人の街?
ヴェルダは顎に手をつけ少しばかり考えると、一人頷きティシュに立つよう促した。「まずいですよ、勝手にそんな事したらまた何言われるか……」「いいからいいから。俺がうまく誤魔化しとく」警備員の肩を叩きティシュを連れ部屋を出たヴェルダ。専用通路を歩いているとすれ違う兵隊が敬礼をした。返すヴェルダにつられティシュも手を額に当てる。出たのは街の端、すぐそこには煌めく海が見えた。生い茂る木々の間にある細い道を
朝顔 さん作 [343] -
運命の物語
「ほらっ、早く起きなさい!!。もう八時だよっ!!」母親の声だ…。「……」んだよもう朝かよ、さっき寝たばっかだと思ったのに…。「康平!!」あぁもう、ウゼェなぁ。「今起きるよ!!」と言って、もう一度布団に潜るのが最近の手だ。「ドタドタドタ」母親が二階の俺の部屋まで登って来る。どうやらこの手はもう利かないらしい。「いい加減にしなさい!!」ドアを開けたと同時に罵ってきた。「起きてるって…」しょうがなく起
駿 さん作 [187] -
エレメントワールド
『自然のありとあらゆる物には神の力が宿っている。それを引き出し利用するのが魔術師、自然の力は利用せず只己の肉体を鍛え上げ、剣を使うのが剣士である。』「さて、お主の望みは魔術師なることか?」年老いた賢者の様な男が、金髪の少年に問う「魔術師に決まってんだろ!」少年はキッパリと言った。「本当に良いのだな?お主の様な奴は剣士が向いていると思うがのぅ・・・」「さっさとしてくれよ!」(せっかちな奴じゃの)少
タタール さん作 [535] -
ブランシールの魔女・第3術・
子山羊を撫でながら、美しい少女は言う。「…貴様、勇気があるのぉ…。」「えっ?!」子山羊を見つめ撫でたまま“感心する”と、少女は呟く。「貴様、名を何と申す?」綺麗な手を子山羊の頭にのせ、今度は青年の顔を見る。青年は、急に眼が合ったため、バッと少女から眼を逸してしまった。「…ライ。」「そうか…貴様の名は“ライ”か…。」フッと少女の口許が歪む。そして、子山羊から手を離し、青年・ライの方へ歩み寄る。「…
紫幸 燈子 さん作 [399] -
Raven Curse 《序章―6》
それから一時の沈黙が訪れた。ソラはフェンスに背を預け、視線をアスファルトに落としている。それを横目に、僕は欠伸をしながら立ち上がった。湿気を孕んだ涼風が髪を撫で、心地よさを感じる。「さっきはごめんね。私、余計な事しちゃって…」沈黙を破ったのは、ソラの沈んだ声だった。「私が勝手に騒いで、あんたにまで迷惑掛けちゃって…。本当にごめんなさい!」彼女は急に頭を下げた。その唐突な行動に内心戸惑いを隠せない
シラ さん作 [181]