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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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親指サムの話
親指サムはジョナサンを愛していました。心から愛していました。だからどこへ行くのにもいつも一緒。ジョナサンがあっちへ行けばサムもあっちへ。ジョナサンがこっちへ行けばサムもこっちへ。ジョナサンの隣にはいつも親指サムがいます。だからサムの隣にはいつもジョナサンだけがいました。だけど。ジョナサンの隣にいるのは親指サムだけじゃなかった。ジョージというその男性はスラリとスマートなスポーツマン。何でも器用なジ
しお さん作 [188] -
夢負人?
言うつもりじゃなかった。ずっとバッテリーを組んでいた親友のせいで夢を諦めたなんて思いたくもなかった。なのに何故こんなにも言葉が止まらないのだろう。田上が憎い。今まで抑えてきた感情が一気に吹き出していくのがわかった。「お前なんか友達じゃない!」「俺だってお前なんか……!」強く握りしめた拳で田上の頬を殴ろうと右手を振り上げた。「止めろ」その腕を夢路に止められ悠斗は我に返った。「……来るぞ」今まで見て
朝顔 さん作 [388] -
戦国異聞〜鬼と竜〜6
『あんたと同じで、信じるか信じないかはあんたの自由だ』『わかっている』『ここは、あんたの知ってる所とはちょっと違う』『だろうな』『今、この国の天下を握ってるのは、武田慎玄って化け物だ』歳三は片方の眉を上げた。想像すらしなかった名前だった。 正宗は続けた。 『慎玄の野郎は京都に居城を構えて、朝廷も滅ぼした。』『朝廷も!?』『ああ、所詮、飾り物だからな。大したことじゃない』『それで?』『慎玄にはほと
オケピ さん作 [240] -
とある預言者の気苦労 〜 ? 〜
ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ…ピピピピったく、五月蝿い。ピピピピ…ピピピピ…ピピピピこっちは仕事で疲れてんだ。少し寝かせろ…。ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ…ピ…つい5分ほど前からベッドの隣でギャーギャーわめき散らしていた目覚まし時計を止めると俺は布団の中から這い出した。誰の特徴を受け継いだのか知らないが、俺ーー九条司(くじょう つかさ)ーーーは物凄く朝に弱い。月に一度の3連休。眠らずに過ごすとい
USR さん作 [241] -
夢負人?
「野球……何でしないんだ」「え……?」今までとは違い低く冷たい声に悠斗の体は強ばった。「田上のせいじゃないって何度も言って……」「だったら何でやめたんだ!おばさんの事はわかってる……でもやめた理由にはならないだろ!」真っ赤に腫れた目が悠斗を睨んでいた。「俺はお前にいつも通りの日常を送って貰いたかったんだ。俺の怪我なんか忘れて、野球を楽しんで貰いたかったんだ。だから……」「嘘だ!」目の前にいる田上
朝顔 さん作 [341] -
夢負人?
夢路は震える田上を一瞥してからどこまでも続く水の道を目で追った。「やっばり出ちまったか」思いもよらない侵入者の連続にピエロ達は身を寄せ合い動揺している。「何でここに……」「どうも俺が寝てる間に依頼人が来てたらしくてな。お陰で今月ピンチなわけよ」「自業自得でしょ」「依頼料よろしく」夢路の緊張感のなさに悠斗の体の力が少し緩んだ。何より田上の夢に姿を現した事が、夢負人という仕事を請け負っている何よりの
朝顔 さん作 [353] -
ブランシールの魔女
「いい?決して、ブランシールの森に行っては、ダメ。」「どぉして?」不思議そうに男の子が、自分の母親を見上げる。母親は、片手で男の子の鼻の頭を、ちょい、と弾く様にしながら、優しく、だけど厳しい口調で言った。「あの森にはね。…魔女がいるからよ。」「まじょ?」キョトン。としながら、男の子が首を傾げる。まだ幼い男の子には“魔女”の事が理解らない様だ。母親は、男の子の小さな手を繋ぎ、話を続ける。「…そう。
紫幸 燈子 さん作 [456] -
夢負人?
怯える田上。出来れば強く責めたくはない。けれどこのままでは田上の命が危ないと悠斗は心を鬼にした。「田上、話してくれよ!いつまで引きずってるつもりだよ……あいつらの目的はお前を苦しめる事なんだぞ!」頭を押さえていた手の力が加わるのが分かった。髪の毛をむしり取りそうなくらいに強く握りしめた掌。そのうち田上は絞り出す声で小さくこう言った。「肩……大丈夫か」何度も聞いたフレーズに悠斗の中で何かが崩れてい
朝顔 さん作 [446] -
夢負人?
何故だろう。ただの笑い声なのにこの胸の奥をつくような嫌悪感。人を見下し高見の見物をするような態度に対抗心が芽生えた。「お前らだな!田上をこんな風に追いつめた奴は!」尚震えうずくまる田上を庇うように前に立った悠斗。恐くないわけじゃない。けれど親友を追いつめた元凶が目の前に現れ黙ってはいられなかった。「どういうつもりだよ。こいつをお前らの犠牲になんかさせねぇぞ!」『お前ダ。お前がコイツを犠牲にシタ』
朝顔 さん作 [375] -
月の葉書21
カリの熱意は、街の人々にも伝わった街の人々がやる気に満ちている時だった…………ガチャッスミアの家のドアが静かに開いたスミア)もっもし宜しければ、私も医術を教えてはいただけませんでしょうか?まだ、精神的に参っている様だったがスミアがカリに申し立てたカリ)もちろんだよ。皆と一緒にこの街を復活させようこうして、街に再び活気が戻っていった。最初人々は戸惑っていた様だがカリの熱意が戸惑いを吹き飛ばした……
速見 さん作 [562]