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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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ヤス#160
ヤス#160香月が心配だった。恭子に香織。無事だろうか。ヤスはアクセルを踏んだ。ガレキとなった街が後ろへと飛んでいく。全てがシットの仕業だろうか?あのシットにこれほどの力があるとは思えなかった。とすれば、更なる強敵が現れた事を意味する。星が煌めいている。ひとまず安心して良いだろう。ヤス達は香月に着いた。うっすらと灯りがついている。自家発電だ。香月には発電機が備えてあるのを思い出した。ヤスは玄関の
チャーリー さん作 [371] -
紅い国〜セリアノスの騎士?〜
「それでは、示しが…」リュウは下げていた頭を上げて言った。「そんな事、どうとでも理由はつけられる。それよりも、失ってしまうかもしれない友を救う事の方が大切だと考えるよ」王はリュウに笑顔を向けて答えた。「兄上……」「それよりも、心は紅い国に行っているようだけどね」意地悪い笑みを弟に向けて小さな声で囁いた。「あっ…兄上!」「お前はすぐに無理をするからな。青き国に向かっておきながら、心だけ飛ばしてでも
おねえ さん作 [324] -
仮面 2
郊外のとある雑居ビルの屋上…「派手にやったな。なにもあんな大通りでやらなくても。」仮面の男が四人、その中の長身の男が言った。 「仮面つけてるから顔はばれないがな…」長身の男の後方で、ドラム缶の上にあぐらをかいて座っている金髪の男が、遠くのビル郡を見つめている。昨晩、政治家を殺したばかりの赤いマントの男は、どこで手に入れたのか、大量の現金を数えている。そして最後の一人は、長髪で黒いロングコートを羽
ババロ さん作 [404] -
ヤス#159
ヤス#159「母さんは持ってるの?免許」「うん!持ってた」「持ってた?」「うん。取り消しになっただけよ。心配しないで」「しないでって…」「だって、この惨状よ。そんな事、言ってられないでしょう?さあ…急いで戻りましょう!」「分かった。やっぱり、俺が運転する」ヤスは無理やり純子からキーを取り上げるとハンドルを握った。エンジンを掛けるとギアを入れた。「あっ!ヤス、それはバック!」車が急発進した。後ろの
チャーリー さん作 [356] -
ヤス#158
ヤス#158「頼もしいわ…でも、私なら大丈夫よ」純子は懐からドスを出してヤスに見せた。「母さん…そんな物を何で…」「あら…いけない?いつも持ちあるいているわよ。それに…これも」「拳銃!チャカじゃないか!ハハハ…逞しく生まれ変わったね」「昔の私は違ったの?」「うん」「どう違ったの?」「うん。優しくて…おしとやかで…」「嘘!」「嘘じゃないさ…着いたよ。管理室にキーがあればいいんだけど…」ヤスは管理室
チャーリー さん作 [331] -
仮面
「前に5、真ん中が3、後ろに5…」仮面の男は長い鉄パイプをぐるぐる回し、ビルの屋上から飛び降りた。黒いセダン車の窓ガラスが粉々に砕け散り、運転席の男が急ブレーキを踏んだ。「なんだ!何事だ!」午後十時。三台の黒いセダン車から、黒ずくめの大柄な男たちが飛び出した。 手にはそれぞれ、武器、ピストルが握られている。 カラン…と、低い金属音が辺りにこだました。 十三人の男たちは、音に反応して辺りを見渡した
ババロ さん作 [397] -
黒の心は光を見つめる
彼は黙って彼女を見つめる。表面では無表情だが、頭の中では何故止まったのかという疑問が反芻していた。一瞬逃げる気なのかと警戒もしたが、それならば止まるわけはないし、それに当の彼女が何故か少し顔を赤くしてモジモジしている所を見ると、どうやら逃げる気はないらしい。結局彼は、彼女の出方を待つことにした。彼女はしばらくモジモジとしていたが、意を決したようにキッと顔を上げ、大きな声で叫ぶように言った。「あ…
アレイシア さん作 [211] -
デビルバスター【1章】 『召喚』
家の前の広場ではところ狭しと魔法陣が描かれている。その魔法陣の中心には巨大なおそらくは一軒家に匹敵するほどの壷が置かれていた。『なぁ…母さん。なにもここまでやらなくても』赤毛を朝日で煌めかせたシバがいそいそと準備を進めている、義母に言う。『なーに言ってるの!?この日のためにお母さんどれだけ頑張ったか!』目をつりあげ詰め寄って来る。『いやっ…だから、アレはないだろ?』そう言ってシバは壷の口を指差
みるく さん作 [311] -
氷の旋律 prologue
儚げに散っていく彼女はとても…とても美しかった。この世界では1人ずつ例外なく不思議な力を持っていた。最も多いのは自然系。火や水など自然界に存在するあらゆることを操る力。その次に多いのは人体系。人の体にのみ作用する力。そして上記に当てはまらない力は特殊系と呼ばれた。人々はこの力を使い、古より争い続けてきた。そして30年前、全ての国を巻き込む大きな戦争があった。女・子供から老人まで戦える者はみんな戦
ふっき さん作 [366] -
デビルバスター【1章】 『始まりの町』
遠い昔に【約束】したはずであった。『……父さん…母さん…本当に行っちゃうの?』今にも泣き出しそうな声で小さな赤毛の男の子が尋ねる。『大丈夫よ、シバ。【使命】を果たしたら必ず…あなたを迎えに来るから…それまで待っててくれるわよね?』そう言って母親はシバの頭を撫でた。『約束…約束だよ?ボク待ってるから…!』両親に駆け寄り、二人の小指に自分の小さな小指を絡ませる。『…母さん、時間だ。』『ええ。それじゃ
ミルク さん作 [188]