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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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ヤス#147
ヤス#147「凄かったらしいな…あっという間に三人を倒したそうじゃないか」「えっ?」「妹の裕子が…凄い喧嘩を見たって言っていたんだ…で、裕子は後になってから思い出したらしいんだが、女の子の一人がここの恭子ちゃんに似ていたと言うんだよ。やっぱり、そうか…お前、ウチに来ないか?」「あーっ!…駄目ですよ、親分さん。やっちゃんは大切な預かり者なんですから…駄目、ダメ!」「うあっはっはっ!女将さん、まあ、
チャーリー さん作 [321] -
ヤス#146
ヤス#146「ええ、ええ。もう、やっちゃんが来てからますます元気になっちゃったわ。さ、先ずはおビール…どうぞ…やっちゃん、お刺身…盛あわせでね」「はい。かしこまりました」ヤスはネタケースを開けると包丁を握った。手が微かに震えている。純子がいる。目の前に母の純子がいるのだ。ヤスは心の動揺を隠せなかった。下を向き、刺身の盛あわせを作るが、包丁を握る手に汗が滲むのがわかった。額にも粟粒のような汗が湧き
チャーリー さん作 [321] -
ネズミと猫
体が小さく弱いネズミは、逃げ場の無い平原では、鳥に狙われたら絶望的だ。 まさに今はその瞬間で、ネズミは上空から大きな鳥の影が迫りつつあるのを知った。距離を縮めながら旋回している。 ネズミは、今朝から余りに気候が心地よかったので油断して巣を離れ過ぎたのだ。巣まで逃げ帰るのは不可能だ。 しかし、それでも全力疾走で仲間のいる巣まで走ろう。どうせ駄目と決め込みじっとして鳥の餌食になるのもシャクだ。その
金田七耕助 さん作 [596] -
LOST卍キングダム
【序章】それはまだ王国が一つだった頃の話。その国では新たな王位の継承者となる生命が誕生しようとしていた。アース王国、国王ギルバード王は王妃が産み落とすその時を待っていた。そして生まれた双子の男。誰もが歓喜に満ち溢れた。だが、喜びの後ギルバード王は我が耳を疑った。それは王妃の死…。王妃は自分の命と引き換えに新たな生命を誕生させたのだ。王国全土が悲しみに包まれている中、ギルバード王は決意を胸に秘め、
みるく さん作 [255] -
アイランド
神の子…生まれながらにして不思議な能力をもった人間の総称…センチもまた、神の子の一人だった。 「俺の右腕は風になるんだ。高い木になるリンゴも落とせるし、ほこりだって吹き飛ばせる。」 この風の手の能力と共に、センチは村を旅立った。 これはまだ世界が一つの大陸だった頃の話…世界のどこかにあるといわれる幻の楽園“テスカ”そこには不老不死の神がいて、世界の全てはその神の手中にあるとされている…神への憧れ
ナンバ さん作 [487] -
夢現綜軌帳相樂闘劇 肆
「きっ貴様っ!何をする!」肆之佐は怒鳴る様な声で言った。「ほほう。人間にしては大したもんだ。」「何を切り掛かる事があるのか訊いておるのだ!」肆之佐は少女の脚を蹴り、刀を横に構え、1回転した。その刀は水平に弧光を放ち、少女を吹き飛ばす。「うぁ」少女は3m程後ろに弾かれた。肆之佐は間を開けず刀を縦に構え直しながら突進し、畳み掛けるようにして刀を斜めに振り降ろす「くっ!」少女は片手を地に付け、地面にへ
やいせ さん作 [561] -
夢現綜軌帳相樂闘劇 参
其処にあるなら、あったのであろう。気付かなかっただけかもしれない。肆之佐はそう考える事にした。 今まで居た少女が居ない。 それも然程気には掛らなかった。それは此処が梦却籠だからなのであろう。 少女が指した道を肆之佐は歩いていた。一本道なので迷う事なく歩き続けた。すると、木造の建築物が目の前に現れた。「そこの人間、何をしてるんだ。」黄金色に輝く目と金髪をもつ少女だった。「帰るのだ。自分の家に、己
やいせ さん作 [488] -
夢現綜軌帳相樂闘劇 弍
肆之佐は立ち上がり、辺りを見回す。 此処に居るという事は、何処かから此処まで来たという事だ。 ならば、その何処かへ帰らなければ。 さて何処から来たのだろう。覚えていない。しかし、別に思いだそうとも思わなかった。 肆之佐は、帰る事にした。鞘に手を当て刀があることを確認し、歩きはじめた。━━━━━━━━。「不還者なんて最近じゃ珍しいわね。」 声の主は肆之佐の後ろに立っていた。 小柄な容姿に紫の長い
やいせ さん作 [570] -
夢現綜軌帳相樂闘劇 壱
━━━━━━━。 ここは梦却籠。夢と現の隙間にある世界。 夢とも現とも異なり、世界そのものが夢であり、現なのである。 この世界には時に、外界から様々な'モノ'が迷い込んでくる。 夢から誤って逸[ハグ]れたモノ。 現から脚を踏み外したモノ。 辿り着く動機、道順は様々だが、大抵は直ぐに現に還る。 しかし極稀にではあるが、帰る可き場所を忘れるモノがいる。相樂肆之佐もその1人である。━━━━━━━━
やいせ さん作 [396] -
theWORLD〜ナル国王〜
レンガでできた家、賑やかな声。そして、大きく立派な城。 太一は、普段見慣れている景色と全然違い、つい辺りをキョロキョロ見渡し感動していた。 そんな太一を、見てレイナはクスッと笑い、城へと歩きだした。 「ナル国王ってどんな人?」 太一は、レイナに質問した。 「ナル国王はね、一言で言うと変わってるかな〜。」 つまり“変な王”ってわけか…。ますます実物を見て見たいな
ハイスピードフロッグ さん作 [188]