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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 狐の面?

     屋台の兄ちゃんからお情けでもらった2匹の金魚をぶら下げて、私達は歩き回った。常に彼女が私の2、3歩先を歩いた。私は後ろから彼女を見ていた。そしてお互いにそれがしっくりきていた。ただ、彼女が浴衣の帯にぶら下げている狐の面が歩く度に上下に揺れる様が、まるで私をからかって楽しんでいるように見えて少し気分が悪かった。 不意に彼女が振り返り、私の背後の空を指差した。振り向くと紺色の空に一粒の光が尾を引い
    がき さん作 [233]
  • 狐の面

     大きな運動場を会場にして今年の祭りは開催された。陸上で言うところのトラックに当たる部分の外側に沿うようにして屋台が立ち並び、その中心には矢倉が建てられて、後に行われる盆踊りの準備やその他の雑務に追われて若者がせわしなく立ち働いている。トラック上では老若男女がひっきりなしに往来し、私はただ前に進むのにも大いに苦労した。 そんな中、人ごみをまるで魔法のようにするすると通り抜けて来る人影がある。遠く
    がき さん作 [282]
  • 狐の面?

     ようやく落ち着きを取り戻した時には、私は祭り会場の外にいた。若者の騒がしい声や終盤を迎えた花火の音が耳に入ってきたが、私にはもはやどうでもいい事であった。 近くにあった自動販売機で缶コーヒーを買って、酔いを覚ますように一気に飲み干した。乱暴に空き缶を捨てて、彼女のことは諦めて帰ろうと歩を進めたその時である。 前方の暗闇に、まるでろうそくの炎のようにゆらゆらと頼りなく浮かび上がる怪しげな人影を見
    がき さん作 [199]
  • 狐の面?

     屋台の兄ちゃんからお情けでもらった2匹の金魚をぶら下げて、私達は歩き回った。常に彼女が私の2、3歩先を歩いた。私は後ろから彼女を見ていた。そしてお互いにそれがしっくりきていた。ただ、彼女が腰にぶら下げている狐の面が歩く度に上下に揺れる様が、まるで私をからかって楽しんでいるように見えて少し気分が悪かった。 不意に彼女が振り返り、私の背後の空を指差した。振り向くと紺色の空に一粒の光が尾を引いて、天
    がき さん作 [189]
  • 狐の面

     大きな運動場を会場にして今年の祭りは開催された。陸上で言うところのトラックに当たる部分の外側に沿うようにして屋台が立ち並び、その中心には矢倉が建てられて、後の盆踊りの準備やその他の雑務に追われて若者がせわしなく立ち働いている。トラック上では老若男女がひっきりなしに往来し、私はただ前に進むのにも大いに苦労した。 そんな中、人ごみをまるで魔法のようにするすると通り抜けて来る人影がある。遠くからでも
    がき さん作 [242]
  • アリとセミ

    セミの鳴き声だけが響く林で、ダンテがミゲルに言った。 「紀元前580年頃、古代ギリシャでイソップか書いた童話に、こんなのがあるね。『 冬になり食料のなくなったセミが、食料を充分に貯蔵しているアリに、夏の間働かず歌ってばかりいたら、冬になって食物がありません。少し分けてくれませんか?と言ったら、アリが、夏の間歌っていたなら、冬には踊っていればいいだろう、と答えた。しばらくして、セミは力尽き息
    金田七耕助 さん作 [581]
  • きつね日和 4章-1

    持ってきた飲み物をテーブルに置き、彼女とテーブル越しに向かい合った。「で?」「結構広い部屋なんだな。」「…まあな。」何故俺を無視するんだ白狐さん…!!キョロキョロと俺の部屋を見渡す。「まず始めに私の事を話そう。」テーブルにあるお茶入りのコップを一口飲み、話始めた。「一方的に話すぞ。私自身、人間ではない。私は白狐であり、位で言えば上の下ってとこだな。ちなみに一番上は九尾だ。聞いたことあるだろ?」「
    さん作 [146]
  • きつね日和 3章-3

    「とりあえず、部屋に上がってくれ。」先に俺の部屋に彼女を行かせ、俺は飲み物を取りにキッチンに行った。「兄ちゃん白狐さんとどんな関係〜?付き合ってないんでしょ〜?」キッチンの入口で不適な笑みを浮かべた大がいた。「うるさいなあ。お前にはまだ早いんだよ!!しっしっ。」「は〜い」ケタケタと走りながら自分の部屋に戻った大を見送り、俺も白狐さんが待つ部屋に行った。
    さん作 [152]
  • きつね日和 3章-2

    3-2「ただいま〜」自分で言うのもあれなんだが、俺ん家はそこそこ大きい一戸建てだ。2階建てで、部屋数も4人家族で不自由しない。一つ一つの部屋は広いし、弟とは別々に使っている。「おかえり〜。」「あれ?お前だけ?」「うん。母ちゃんも父ちゃんも遅くなるってぅえ!?」今奇声を上げたのは弟の大。 前にも言ったが中1でかわいいやつだ。「兄ちゃんの彼女!?」白狐さんの美しさに驚いたか?だけどなあ!!残念ながら
    さん作 [155]
  • ヤス#120

    ヤス#120二人は列車に乗り込むと西に向かった。まだ陽は高いところにある。小一時間程で加布里という田舎町で降りた。ヤスも初めて来る町だ。駅から十分程歩くと漁師町に出た。波戸場には多くの漁船が停泊していて、さながら故郷の崎戸島のようだった。二人は海岸に下りると、手を繋ぎ、波打ち際を歩いていった。「崎戸島みたいなところね」「そうだね。こんなところがあるなんて思わなかったよ」「きゃ!カニがいる」「この
    チャーリー さん作 [297]
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