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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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ヤス#84
ヤス#84「…母が死んだ」「うむ…」「島に留まるか…出るか…悩んでいる」「ヤスよ…良い話を教えよう」「何だ?」「ヤスは輪廻転生を知っておるか?」「生まれ変わり…か?」「まあ、そういう事じゃ」「それが、どうかしたのか?」「母様は…生まれ変わって生きておる」「ほ、本当か!どこだ!どこにいる!」「ふおっ、ふおっ…相変わらずせっかちだのぉ」「うっ!…そう言わずに、知っているのなら教えてくれ!」「うむ…」
チャーリー さん作 [304] -
ヤス#83
ヤス#83第二章【兆し】ヤスは墓の前で佇んでいた。線香の青い煙が細い筋となって昇っていく。去年の冬、最愛の母がこの世を去った。そして、愛犬のハヤトも母を追うように死んだ。ヤスは純子が死んだ時、どうこくした。御床島に行き、サトリの名を呼んだがサトリは姿を現わさなかった。ヤスは天涯孤独の身になった。ヤスはこの春、高校を卒業する。島に留まるか、島を出るか…墓前で純子の魂に問いかけていた。ヤスはサトリの
チャーリー さん作 [314] -
へぶん?
拓也は、おとなしく神谷の言う通りにした。春香は、神谷にこう言った。「とりあえず、お礼言わんとな。神谷君、ありがとう。ほんで、ちょっと聞きたいんやけど、なんで、私は神谷君と話しても倒れへんの?」「それは、あなたの心は子どもでも、体が大人だからです。いわば、体力の問題です。お分かりいただけましたか?」春香は、頷いた。今の話は分かりやすかった。そして、もう一つ疑問に思ったことを、春香は口にした。「神谷
夢見大 さん作 [541] -
黒い天使 白い悪魔 ?
「僕が自分を天使と言い切れない理由はね…」目を閉じ、背中の神経に問いかける。「これなんだ。」メリメリという音と共に、尖った肩胛骨の一部が背中の皮膚を突き破る。骨は伸びて伸びて…肉が付き始めた。そしてその肉はやがて羽毛に被われる。真っ黒な羽毛に。「分かる?僕は天使だけど、黒い翼を持っている。だから、天使じゃない。」ルイはしゃがみこみ、膝を抱える。「だから…追放されたんだ…もう、父さんにも母さんにも
鴇色猫 さん作 [507] -
紅い女神〜紅い国?〜
神殿の更に奥には、巫女や神官、神殿の関係者以外、立ち入ることはできなかった。「神官長が姫に会いたがってますよ。最近、いらっしゃる回数も少なかったですから」マキは苦笑して言った。「タリア神官長が?」その言葉にウリューゼアも苦笑で返した。その時、神殿の奥の一室から突然図ったように髪の長い青年が踊り出てきた。「姫、良くいらっしゃいました!神官長たる、このタリアが精魂込めて磨きあげたこの……って、聴いて
おねえ さん作 [213] -
ナイト・オン・ドラグーン【115】話「神竜族」
赤い天空に浮遊する建造物。”竜の墓場”とレグナは言った。「レグナ、そろそろ教えてくれよ。ここには一体なにがあるんだ?」既に内部へ入ったアイン達は人間には広く、ドラゴンのレグナにとっては狭い複雑に入り組んでいる通路を飛行していた。レグナはただ黙々と飛んでいる。「次期に解る…。それより小僧、お主の抱えている娘っ子はよいのだが後ろにいるリリーナとやらを支えておけ。背から落ちるぞ?」「え、リリーナ…?」
みるく さん作 [295] -
夕暮れの日に〜争いの国・その11〜
「ありがとうございます。ラトを、助けてくれて。」 そう言い残し、玄関を飛び出した。◆ 「だめじゃないですか、秘密をばらしちゃあ。」部屋の隅からあらわれた、受け付けの所にいた男。男は銃を突き付ける。おばあさんは無言のままだった。男は一瞥もせず、おばあさんを撃った。(ラト・・・あなたは・・・許してくれるかし・・ら・・・)おばあさんが動かなくなったのを確
グレイブ さん作 [212] -
夕暮れの日に〜争いの国・その10〜
「さぁ、早く!」「でも!」パンッおばあさんは、力一杯、ラトを叩いた。しかしその手は震えて、まともに力も入らなかった。ラトは何も言わず、裏口から飛び出した。「ごめんね・・・ラト・・・」おばあさんは意を決して、玄関をあけた。視界いっぱいに広がる、黒光りする猟銃の群れ。一際大きな男が、おばあさんに銃をつきつけた。「ラト君とやらを、だして頂けますか。」言葉は穏やかだが、その目には強い殺意が宿っている。お
グレイブ さん作 [205] -
夕暮れの日に〜争いの国・その9〜
その男が帰ったあと、ラトは「散歩に行ってくる。」と言い残し、後を付けた。いや、付ける必要もなかった。家をでてすぐのところで、その男はもう一人の男と合流し、こんな会話をはじめたからだ。「どうだった。」「やっぱりあの家にいたよ。」「そうか。やっぱりな。」これだけで、ラトはすべてを理解する。「ここにいてはいけない」 ラトは家に帰ると、おばあさんに全てを話した。自分が化け物扱いされている事。さっきの男
グレイブ さん作 [202] -
夕暮れの日に〜争いの国・その8〜
ある、晴れ渡った暑い日。あるおばあさんの家に、傷ついた、一匹の動物が辿り着いた。年老いて、身内もいなかったおばあさんは、その動物をわが息子のように可愛がった。他の動物に比べ大きすぎるその体も、言葉を話すことも、大したことではなかったのだ。おばあさんの介抱のおかげで、その動物は順調に回復していった。 一週間もたったある日、一人の
グレイブ さん作 [202]