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ナイト・オン・ドラグーン【101】話『脱出』
砕けた天時の鍵”聖砂漏”は砂塵となり舞った。ジークは守護しなければならない最期の鍵を自ら破壊し、鍵の消失によりその影の体も消えつつあった。消え逝くジークの甲高い笑い声が響く。『滅びよ…』言い残しジークは完全に消えた。『終わりましたね…』マナがつぶやく。『ぁあ…これでやっと。』『封印騎士団の領主を伐ったんです、早くリオ達の加勢に行きましょう』そうだった。下の広場ではまだリオ達が応戦している。
みるく さん作 [190] -
河童
「河童っていうのは、河に住む妖怪じゃ。人やら馬やらを引きずりこんじまって、しりこだまを抜き取るんじゃ。しりこだまを抜かれたら、死んじまうんだで。しゃーから、おめぇらも、河に近づくんじゃねーぞ。特に夜にはじゃ。わかったな。ほしたら、じいちゃんはちょっと、畑に行くからの」俺達は、じいちゃんに手を振って別れた。「武蔵、これからどうする?俺達、何もすることねぇべ〜」「そうだよ。何もないよ〜。武蔵、何かお
夢見大 さん作 [330] -
ナイト・オン・ドラグーン【100】話『最後の鍵』
扉を抜けた先は上階へと続く階段が続いていた。全力でアインとマナは駆け登る。エリスを死なせてしまった…それも自らの手で。胸の鼓動が激しくうっている。今にも食い破れそうで、鋭く痛んだ。駆け登る足の疲れも忘れ、さらに駆ける。階段を登り上がった先に扉が現れた。それを躊躇なく開け放つ。この先に奴が待っている。エリスを盾にしたあいつがっ!『しばし、遅いではないか?』ジークの姿を認めた瞬間、言葉を投げ掛けら
みるく さん作 [218] -
dis-[68]
風間「――それで、私から何を聞きたいと?」研究員「はい――あの同調率は、はっきり言って…異常です。…我々の想定を超えています。…風間司令官、彼は一体……何かあるのではないですか?」里山「……」風間「私はまだ、研究局から他の全機体のコンディションの報告も、聞かされていない。フェイ――その仕事はもういい。そんなことを詮索するより、もっと他に今やるべきことがあるだろう。」研究員「しかし司令……」風間
遥香 さん作 [213] -
dis-[67]
――――‐‐‐〜司令官室〜祐希達の初搭乗から2日。瑞枝はそれから現在までの報告を、司令官室にておこなっていた――瑞枝「…のため、…を…‥へ、……‥しました。――その後、フェ=イヴェリスはターゲットである第二出現の使真(ジ使真)の撃破に成功、撃沈。その場周辺の調べはすでに終了しています。尚、DSDW内での戦闘を行なったアユム=クロハ、ミカ=アイハラは、機体から降りた直後には身体数値に多少の異常
遥香 さん作 [185] -
dis-[66]
漆黒の世界――祐希(痛ェ……何も…ナイ――…)視覚も聴覚も触覚も、なんの少しの感覚すら掴めない。『…‥‥』何か声が――頭に響く。祐希(ぁ?)『…‥‥』祐希(……何だよ…?誰だ!?――)不意に目に明かりを感じる。祐希(――赤ぃ…ヒカリ――)漆黒の空間に、ぼんやりとそれが見えたような気がした。怜子の言葉が思い出される。怜子“「コクピット内の赤ランプは【警報】よ――」”祐希「――言ってたな……」直
遥香 さん作 [189] -
ヤス#49
ヤス#49「ヤスよ!もう大丈夫だ。だが油断はするなよ!」サトリはそう言うと、龍に飛び乗り、激しい水しぶきを上げて海に飛び込んで行った。親子は布団の上で抱き合ったまま震えていた。ヤスの唇には飛んできた草が張り付いていた。「ひっ、ひっ…ヤス…ヤス…大丈夫?」「うん…ハァ、ハァ…助かったみたいだね」純子はヤスの横で力なく座り込んでいた。自分達に降りかかった超常現象を理解するのに苦しんでいるようだった。
チャーリー さん作 [346] -
悲しみの空?
「まさか政府か!?」父さんの顔が一気に青ざめた。「情報では来週からの筈…」父さんは少し躊躇したが、意を決してドアを開けた。「…どうも、夜分遅くにスイマセン。少し聞きたいことがあるんですが…」そこには、いかにも怪しい黒服の男が立っていた。男の横には、赤毛で綺麗な青い目をした男の子がいた。「一体なんなんですか?」父さんはかなり強い口調だった。「そんな身構えないでくださいよ。」おどけた口調で男が言った
桐生徳人 さん作 [463] -
ヤス#48
ヤス#48アイの言葉に一瞬、愕然となったがヤスは母の言葉を信じた。アイは魔物だ。魔物の言葉を信じる訳にはいかない。だが、心の奥に、アイの言葉が抜けないクサビのように突き刺さった。ヤスが顔を横に向けると、アイの足が見えた。その足を辿って見上げ、目を見開いた。ヤスの顎がガクガクと震える。目の前に立っているアイは、その美しかった顔の半分が崩れ、赤い口を開いていた。長い黒髪は束になって乱れ、蛇のように蠢
チャーリー さん作 [354] -
ヤス#47
ヤス#47「ヤスは渡しません!アイ、いるのなら此処から消えなさい!…ヤス!しっかり掴まっているのよ!」「うん!お母さん!」ヤスは純子の乳房に顔を埋めたまま、手を回して細い背中にしっかりと掴まった。アイが部屋の隅から湧き上がるように現れた。一糸纏わぬその姿は、女の純子から見ても恐ろしいまでに妖艶であった。長い黒髪がサラサラと揺れている。真っ赤な唇が動いた。「母親。ヤスから離れなさい。ヤスはこの私が
チャーリー さん作 [363]