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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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子供のセカイ。235
それにしても普通の人間であれば、いくらなんでも理由なしに殴っては逆上くらいするものだが、そこはハントの丈夫な身体に感謝しなければならない。しかしハントはまだ、どこかぼんやりした顔つきをしている。ハントを見知ってから日の浅いジーナではあったが、彼が平時ありあまるくらいの生命エネルギーを振りまいて行動することは知っていたため、今が本調子でないことはわかった。(……それも、恐らくはあの時以来、な)強制労
アンヌさん作 [369] -
ディフェンド
05. 少年は草原を駆けていた。 草原に立つ金髪の少女を凝視しながら。 少女は駆けている少年に向けて右手を突き出し、少女は手のひらに電流を球状に集めたサンダーオーブを少年に向けて飛ばした。 連続で飛来してくるそれは、駆けている少年のすぐ足元に落ち草を焦がして煙をあげた。 少年は少女の正面に向かって駆け、少女は少年に向けてサンダーオーブを飛ばし続けるが少年はそれをよけながら向かってくる。 そして少女
梓さん作 [409] -
ディフェンド
04. その箱の中には、2本の注射器があった。 注射器の中には青い液体が入っていて、リュウカはそのうちの1本を取り出すと、ケイゴに近づき腕を掴んだ。 「まずはケイゴからな。かなり痛いぞ、これ」 二の腕に注射器の太い針が刺さる感触がして、ケイゴは顔を背け、歯を食いしばった。 針から体内へと青い液体が注入されていく。 あまりの痛さに、ケイゴは顔をしかめて苦渋の声をあげた。 そしてケイゴに注射をうち終わ
梓さん作 [514] -
夜桜の禁忌1
鬼と人間には禁忌がある。鬼は人間と恋に落ちてはいけない。人間は鬼と恋に落ちてはいけない。これが鬼と人間の禁忌。破った者達には裁きがくだされる。けれど、その禁忌を破った者達がいた。それは…人間の当主と鬼の当主だった。二人はある森で出会い恋に落ちた。許されないとわかっていた。しかし二人はそれでも片割れが愛しくては仕方がなかった。二人は密かに会い想いを膨らませていた。けれど開きかけた蕾は咲かなかった。二
モモさん作 [409] -
子供のセカイ。234
ジーナは会って早々噛み付いたが、すぐに重要なことを思い出した。そうだ、そういえばハントに確認したいことがあったのだ。ジーナは素早く辺りを見回した。――ツイている。石廊は雨音を反響しているだけで、辺りに人の気配はなかった。半径五メートル以内に誰もいないことは確実だろう。ハントはジーナの暴言に怒るでもなく、そのまま素通りしようとしたが、ジーナはその筋肉質な腕をがしりと掴んで引き留めた。ハントは迷惑そう
アンヌさん作 [365] -
ディフェンド
03. 朝食を済ましたケイゴは、レイに言われた通りに突き当たりの部屋に向かった。 そこに行くまでの廊下は長く、幅もかなり広い。 廊下の両側には等間隔にドアがあり、その数は20以上はある。 「ここか……」 このドアの先には何があるんだろうと、ケイゴに緊張が走る。 意を決してドアノブに手をかけ、押し開けた。 「うわあ……」 巨大なモニター、その下には壁に沿うようにして並んでいるたくさんのパソコン。 そ
梓さん作 [396] -
子供のセカイ。233
ジーナはついさっきまで地下にいて、“青の混沌”から現れる敵を次々と倒していた。以前の負けを振り切るため、より一層戦いに励んだこともあり、今回は大した怪我を負うこともなく仕事を終えることができた。周りにいた他の囚人たちから、拍手をもらったくらいである。ラドラスと旧知の仲であることを知っているらしい何人かが、馴れ馴れしく声をかけてきたが、ジーナは苛々とそれらを振り払って一人で先に上へ上がってきた。本来
アンヌさん作 [426] -
ディフェンド
02. 「あんまり動くなよ。まったく……」 女は大きなため息をついてケイゴを抱き上げると、そのままベッドに座らせた。 「腹へったろ?」 すると女の後ろから先ほどの金髪の少女が出てきて、持っていたお盆を突き出す。 お盆には2つのパンとスープが乗っていて、それを見たケイゴの喉が鳴る。 「食えよ」 女に促され、ケイゴはパンを手にとって一口かじった。 幾日も何も食べていなかったケイゴにとって、今まで何気な
梓さん作 [414] -
不思議な日々1−2
アキと俺は学校に急いだ。「ハールー、アーキー」聞きなれた声に後ろを振り向くと「遅かったねなんかあったんじゃないかと思って心配したんだから」この子は俺達の幼なじみのなつき、かなりの世話焼きでちょっとうっとうしい。ガチャ…ドアが開き、教官が入ってきた。「お前ら戦闘だ!!」「A班は東側B班は南側C班は西側D班は北側だ」俺とアキとなつきはD班だ。「急げ、敵は待ってはくれないぞ」俺たちは北側の街に急いだ。「
兎さん作 [308] -
不思議な日々
このお話は、まだ世界に(不思議)が溢れていた頃のお話。 「おい!起きろよ、ハル」またいつもの朝が始まった、代わり映えのない朝だ。「あーぁ、本当いつも懲りずに起こしに来るな。そろそろしつこいぞ!アキ」「当たり前だろ!!おまえこのままだと、この町から追い出されるんだぞ!」そう俺は後一つでも単位を落したらこの町から追い出されてしまう、でもあんなところに行っても何もない。そう、俺達が通っている、私
兎さん作 [332]