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QUEEN of QUEEN〜漆黒の王?〜
怒り混じり、身構え、空を見上げるその姿は近寄れぬ気迫と何か凛とした高貴が漂い、男はリシュアが少女だということを忘れた。太陽光に紛れた影は次第に大きくなり、辺りに羽音が空気を介して響く。そしてその影はリシュアの真上で羽ばたきを止め、静かに降下しはじめた。『これはこれは…どなたかと思えば、紅の君よ…』低く低く、地底から沸き上がるように腹の奥底に重く突き刺さるような声。「…ザイラス。」リシュアは息を飲
かなで さん作 [330] -
QUEEN of QUEEN〜漆黒の王?〜
リシュアの真っ直ぐな瞳は真実を見通していた。男は少しばつが悪そうにリシュアから顔を逸らした。「逃げ延びて街に入る寸前に奴の攻撃を受けた…。それでザイラスは?やつはどこです?」「分からない…俺たちを吹き飛ばした後、雄叫びは聞いたが姿は見ていない。」リシュアは当たりを見回す…未だ瓦礫と格闘する人々、人気が今や消え失せた民家。空は雲がまばらに、だがよく晴れ、太陽がまだ東よりにあり朝の日差しを注ぐ。眩し
かなで さん作 [371] -
Xue−光の行方− act.12旋律
まず十夜が目の前の狼に切りかかる。大剣は紅く光り、狼は光となって消える。そのすきにシエンがまわりの狼に何十本もの短剣をなげる。「fire-vice 炎の力よ敵を貫く槍となれっ!ファイアースピアーッ!」十夜が魔法を繰り出す。「ねー十夜ーがんばってるとこ悪いんだけど、向こうから狼の援軍が…」「ちくしょー!」十夜が鎖を取り出す。こちらの鎖にも蒼い宝石がついている。「破壊の鎖…チェーン・ディストラクショ
紅乃 さん作 [386] -
The Divine of garden 神と創造物の唄う交響詩
prologue:世界の在り方 『世界』というのは、一枚の織物のようなものである。其処に暮らす生き物、其処を吹く風、其処を流れる水――全ては『世界』という織物を構築するための糸なのだ。 織物というのは、色鮮やかな絵画を布に描いたようなものだ。繊細な細い糸が一本一本絡みあって、美しいモチーフを完成させる。従って、それを描き出す糸が無色透明ということはありえない。 ならば、『世界』を描く糸は一体何
彩結 さん作 [340] -
Xue−光の行方− act.11鐘の音
「麗瓏の町メイリーってどこさー!!歩いても歩いても見当たらないよー!」「おい、シエンッ!!メイリーなら以前任務で行っただろ。…もう忘れたのか?」「…。」「めっメイリーならもうすぐですよ。だってほら。鐘の音がするでしょう?」「あっほんとだ!綺麗な音がするー。」「メイリーは音楽が盛んな町なんです。なかでも町の中央にある暁の鐘と黄昏の鐘が有名なんです。…今は夕方ですから黄昏の鐘の音ですね。」「あー町が
紅乃 さん作 [319] -
光マツリ?
一度目の移動は成功した。けどすぐにもとのブランコへもどらなければ―…ツキは戻り方を思い出そうとした。…あれ??手に汗をにぎった。戻り方をわすれた―…1年ほどしてないから忘れてしまったんだ…!!後ろからブランコがちかずいてくる。ツキは一か八か飛んだ―すると感覚をつかみ、飛び方をおもいだした。よし―!!いける!!カァン…そのときだった。ツキの足がブランコに当たった。ひっかけるはずの足があたっただけだ
かぁ さん作 [272] -
・・Dark*Rain・・
一通り部屋を片づけ終わり、三人は椅子に座り休憩していた。「綺麗になったねー」「そうだな・・水無月??」水無月は無表情でぼ〜としている。小暑と大暑は水無月の顔を覗き込んだ。すると水無月はその場でいきなり立ち上がった。「うわっ!!水無・・!?」水無月の瞳から涙が溢れ頬を濡らしている。「水無月!?」「聞こえ無い・・」「水無月何が??」「雨の音が聞こえ無い」「えっ!??」大暑と小暑も立ち上がり、小暑は窓
十六夜 さん作 [362] -
ディフェンド ”凍結した海?” 35
瑠理の両足は、膝の所まで凍っていて動けなかった。だが、瑠理の足だけではない。海の中も、海全てが凍っていた。 「能力は水だからって、水の動きだけを操れるだけとは限らない・・・」 「水の全て。水温までも操れる」 「なっ・・・!!」 凛は、手のひらに水の塊を作る。そして、瑠理を睨みつけてそれを思いっきり前へ飛ばした。 「あ・・・。あぁっ・・・!」 水の固まりは瑠理に命中した。それと同時に凍っていた
梓 さん作 [313] -
デジログ使いと翁の鍵 第22ログ―障害―
第22ログ―障害―\r長い間捕まらない様に急いで横を通ろうとしたら、肩をがっしり捕まれてしまった。「…何すか…」「運ぶの手伝ってくれますよね?」「は!?」駄目だ。無理だ。こいつから逃げるのは不可能だ。仕方が無いので零太は唯の持つ書類の上半分をひったくり、教員室に向かった。「ありがとうございます!いやあ、まさか君が手伝ってくれるとは…」どの口で。「…先行っときます」何やってんだ、俺…―…零太殿も苦
白山こっこ さん作 [349] -
Person who doesn't have wing
激しい雨が降り注ぐ、高層ビル群の裏路地ビルに手を掛け、雨に打たれながらも精一杯ゆっくりと歩いていた。「ハァハァ・・・」もう手足の感覚すら無くなっていた。全身は痛みに蝕まれ、『翼』は失い、精神も限界を超えていた。全身の傷口から流れていた血はもう流れていない。普通なら死んでいるはずの状況で、男は執念のみでそこに存在していた。自分の成し遂げることのできなかった運命を誰かに託すこと。「やべぇ・・・。意識
端 さん作 [329]