携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジーの一覧

ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 月光稀

    「カイス…俺と来ないか?」「えっ…」ぱちぱちと囲炉裏の枝が燃えていく。「お前は護法剣を使える…護法具を使える仲間をさがしてるんだ…子孫じゃなくても…お前の力を貸してくれないか…」「……」しばらくの沈黙…そして。「俺は…」カイスが口を開こうとした瞬間。「!!」海星がいきなり飛び出した。カイスを抱き抱えそのまま部屋を飛び出した瞬間。天井を突き破り巨大な蜘蛛が落ちてきた。「追っ手か!」錫杖を構えて札を
    ユータ さん作 [360]
  • 月光稀

    「それから俺は修業を積んで浄霊師になった。そこに俺達みたいに帝国に潰されていく里や村があると聞いて旅にでたんだ」「俺の村が最初じゃなかったのか」囲炉裏に手を近づけて団をとる。森の夜は冷えるのだ。「いくつもの村を回ったがどれも悲惨だった。まだ襲われていない村や逃げ延びた人もいるらしいが…生存者はお前が初めてだ」「……」歯を食いしばりながらカイスは耳を傾けている。「俺も誓った。こんな帝国をほおってお
    ユータ さん作 [311]
  • 月光稀

    「さてと…着替えもすんだし、飯にするか」海星はあらかじめ用意していた食料を青年に差し出す。外では虫が鳴き始めた、穴の開いた天井から夜空が顔を見せていた。「…落ち着いたか…」ぱちぱちと音を立てる囲炉裏はほのかに明るい。「最初に比べれば…大分…」食料を口に運びながら青年は言った。「さっきも言ったが俺は海星…浄霊師だ」「俺はカイス…あんたに会うまで帝国や月の民や伝説なんてしらなかった」「なるほど…カイ
    ユータ さん作 [315]
  • 月光稀

    「どうだ?」少し不安げに尋ねる海星。「サイズはピッタリだし、熱すぎず、寒さも平気。動き易いし、腰の裏に剣をさせるから抜き易いし…でも」腰に剣をさしながら青年は言った。「な、なんだ?」「うん…俺は青い色が好きなんだ…大切な人が好きな色で…でも…陣羽織は赤だし、ズボンは黒の薄い感じで…青い色がほしいなぁって」「文句を言うな…それはとある庄の服を見よう見真似で作ったんだ。たしか…や、柳生とか…やにゅう
    ユータ さん作 [420]
  • 月光稀

    「………はっ」がばっと跳び起き辺りを見渡す。部屋の中央で囲炉裏がぱちぱちと音を立てていた。その向こうに座っているのは…「海星!」「ようやく目が覚めたか…」なにかを縫っていた手を止めて、海星は青年を見た。「俺は…」「気を失っていた。この寺には結界がはってある…しばらくは大丈夫だろう。それとほらっ」海星が投げた物を慌てて受け取る。それは革の鞘に収まった護法剣だった。「あ、」「つねに抜刀では危ないだろ
    ユータ さん作 [331]
  • 月光稀

    そのころ…青年の住んでいた村はまだ制圧されていなかった。燃える炎の中、村の男達が反撃にでたのだ。つまり、海星達が村を離れた直後に男達が姿をみせたのだ。まるで「あの青年を守るように…」燃える炎の間を一人の青年が歩いていた。ダークブルーの瞳に金髪。銀色の甲冑に身を包み背中に青いマントを着けていた。腰には一本の剣がさしてある。マントには鷲の羽ばたく絵…帝国のマークがあった。「月の民をなめるな!」青年の
    ユータ さん作 [371]
  • 月光稀

    薪割りでいつも使う斧よりも多少軽い感じがする。しかし初めて持つ真剣の重さに少し驚いていた。ギギギー…ギョロリと奇蟲の目が青年を見つめる。脚を踏ん張り、一気に飛び込んでくるだろう。青年は剣を正眼に構えた。剣術は全くしらないが、何となく攻守に1番よいと思ったからだ。じりじりとパワーを溜めている奇蟲…勝負は一瞬だろう…体中に入る恐怖感…劣勢感を押さえ付けながら敵を睨む。そして。ビュンッと口を広げて飛び
    ユータ さん作 [488]
  • 月光稀

    「う、うわぁぁ」逃げ出す青年を追い掛ける奇蟲。複雑な道にしかもでこぼこ…奇蟲は木に穴を開けながら確実に距離を縮めてくる。青年は運悪く枝に足をかけてまえのめりに転がった。奇蟲は数メートル先にゆっくり降り立った。「俺は…死ぬのか…」涙目になりながらゆっくり立ち上がる。奇蟲は歯を向きだしギギギーと鳴いた。「…こええよ…畜生…みんな…」ポタリと涙が地面に落ちた。そしてさっき転んだ時に落ちてしまった剣に当
    ユータ さん作 [367]
  • 月光稀

    「はぁ…はぁ…」青年は木の下に座り込み休んでいた。額から少し汗がでて、肩で息をしていたが、無事だった。見渡す限りに大木が空に伸びている。僅かに紅く染まる空が木々の間から見えた。いまさっきまで平和だった自分の世界が一瞬で別の世界に来たようだ。静で優しい森が、今は暗く恐ろしく見えた。恐怖感に捕われないようににぎりしめる拳の中に、海星から渡された剣があった。ひどく錆び付いている刀の柄の部分。「なにが護
    ユータ さん作 [422]
  • 月光稀

    羽音の主の姿はまるでバッタだった。ギョロリとした目。太い後ろ脚に大きな羽。人間と同じ大きさの巨大バッタだ。海星は錫杖をしゃらんと一振りすると、飛び込んできた奇蟲を薙ぎ払う。続けざまに札を投げ付け爆破させる。バラバラになった。そこに二匹の奇蟲が飛び掛かる。なんとか錫杖で受け止めると弾き飛ばした。「オンキリキリ…ナーマクサーナンダーラー…」左手で刀印を結びそのまま十文字に空を切る。放たれた聖なる力が
    ユータ さん作 [375]

新着小説作品

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス