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天駆ける時間27
「あれ?カケルは?」教室に入ってきた空はユータに聞いた。「なんかこの頃休んでるんす」きらりと眼鏡が光る。「なるほど…ありがとう」空は微笑しながら出て行った。憂希町…夜中…公園…。「はぁ…はぁ…だぁ!」空間の心剣を取り出すと素早く振り回す。汗が額から溢れてくるが、素早く刀身で振り払う。「はぁ…はぁ…まだ?…俺も…強くならなきゃ…皆を護れるように!だぁ!」ヒュン?風を切る音が夜の空に響き渡る。「ふふ
ユータ さん作 [363] -
Masack
僕は刻々と空間の歪みが激しくなって行くのを、ただ見ていた。また、歪みから声が聞こえる…。「私から逃げようなんて百年たっても無理なんだからそろそろ学習しなさいよね!」…僕は露骨に嫌な顔をした。やはりこの声はあいつだ。と言うよりも、こういうことを出来るのは上条美咲しかいないだろう…。…たしか、実技試験をトップで通り。そして今までこの学校で築き上げてきた最優秀記録を、上条美咲が全て更新したやらなんやら
笹の葉 さん作 [371] -
Monstars Da-Capo?
少しウェーブがかったミルクティー色の髪に色白の細面、ほっそりとした肢体。美人といってもいい繊細な顔立ちをした少女は、いつのまにか、ガザの後ろに立っていたのである。ただ彼女に怯えているのはシヴァだけではなかった。いつもは傍若無人なガザも、シヴァたちを取り囲んでいた子供たちも、遠巻きに見ていた大人たちもみな、震えていた。彼女が歩くたびに左足の義足がぎしぎしと鳴る。美しい顔の左半分は醜くただれて黄色い
キリン さん作 [401] -
Masack
廊下を歩いていくと、階段へと突き当たる。僕は無表情で階段を下りていった。今は学校での最上階、15階だ。市内でも一番大きい私立高校と言われている。もちろん、こんだけ大きいのだからエレベーターは設置されていた。だけど僕は人混みを嫌っているので、あんな人のゴミ箱みたいな物には乗ろうと思わない。僕みたいな考え方はいないのだろう。階段にはひとっこひとりいなかった。この方が楽でいい…。しかしまれに下の階に用
笹の葉 さん作 [394] -
Monstars Da-Capo
昔からシヴァはガザの格好の獲物だった。貧しい村の中でもとりわけ貧しい小作人の子。シヴァは下腹に力をこめた。これは幼い頃からの経験で編み出したシヴァなりの怒りを静める方法だ。その様子をガザはにやにやと腕を組んで見ている。まだ我慢できる。大丈夫。ここでガザを殴ったりしたら、それこそ親に迷惑がかかる。ガザに思う存分言葉で嬲らせればいい。それで飽きてどこかへ行けばそれが一番いいのだ。「なぁ、シヴァ。もう
キリン さん作 [384] -
ディフェンド? ”操られた友” 18
しばらくすると、光が消えた。 「あっ!舞っ!」 怜は、倒れている舞の方に駆け寄った。舞の近くにはすでに翔が息を切らしながら膝を地面に付けていた。 「舞は、大丈夫なのか?」 啓吾が言う。よく見るとかすかに舞は呼吸をしていた。 「よかったぁっ・・・」 凛が泣きそうになりながら言う。 「でも、何で・・・。願いを言ったんじゃ」 啓吾が言う。 「舞様が願いを言った直前に俺がそいつを舞様から取り上げた
梓 さん作 [432] -
Monstars Da-Capo
エグロンはルナン王国の辺境にある貧しい村である。ただ国や村の名前や位置さえ知らない村人たちでも、ウー・ラシルのことを知らぬ者はいないはずだ。「何だと! もういっぺん言ってみろよガザ!」「何でそんなに怒るんだよ、シヴァ? わからないから、ちょっと聞いただけじゃないか!」少年がふたり、村の中央にある広場でにらみ合っている。ひとりは明らかに身なりの良い恰幅が良い少年だ。そしてもう一方は服も垢じみてボロ
キリン さん作 [380] -
Masack?
「また何やってんのよ…あんたは!!」僕はゆっくり鞄から目線を上げると、机の目の前に立って、怒った顔をしている女子をみた。いかにも気が強いって言ってるドキツイ目線は、間違いなく僕を見ている。「………何が?」僕はそんな事を言われる意味がよくわからず聞いてみた。彼女は今度は少しビックリした顔になる。しかし、直ぐに怒った顔を取り戻し、さっきとはうって変わって静かな声で言った。「……あんた…また気付か
笹の葉 さん作 [404] -
銀の青年 2
従兄弟だと紹介された青年は、紫暗の瞳に肩までの漆黒の髪。精悍な顔。「フィル。精霊と契約をしたのか?」「まあね」三人の精霊を見て、ライエンは訊くと、答えたフィルは精霊達を紹介した。「ライエンは僕より五つ上でね、騎士なんだ。僕に剣を教えてくれた、兄みたいな存在だよ」誇らしげに語るフィルを、ウンディーネは微笑みを浮かべて見ている。こんな風に話すフィルを見るのは初めて。歳より幼く見える笑みを浮かべて、本
紅月 蒼 さん作 [380] -
Masack
『キィーンコーンカーンコーン…』今の教室は、水を一滴落とすだけで、ガラスを叩いた音が鳴るような静けさの中だ。その中に一時の時間の終りを告げる、非情な鐘の音が容赦なく入り込んだ。「はい。それではペンを置いて」テスト中は、いつもの見知った担任の顔では無く、どっかの仮の先生がいた。まだ顔が幼く、たぶん今年入ってきた新米先生なのだろう…。まぁどうでもいいや…。ふと窓から外を見ると、窓の外を鳥が二羽飛んで
笹の葉 さん作 [374]