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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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隔離された人々?
翌日、麻里は1階に下りて母に聞いてみた。「14歳の時、門の外に出たいと思った?」「なぁに?急に」「気にしなくていいから。ねぇ思った事ある?」「いいえ。今まで一度も思った事ないわよ。どうして?」「なんとなく」「なんとなく?…まさか門の外に出たいの?」母は青ざめた顔で聞いた。「うん、出たい」「やめなさい!殺されるのよ!」「でもずっとこの国に閉じ込められたままなんて嫌だもん」「絶対にダメ」「嫌だ!」「
ユリア さん作 [573] -
勇者A
僕は普通の男の子だ。野球とホットドッグが好きなごく普通の男の子。ただ何十年も前の僕の御先祖様が、魔王を倒した世界の救世主、つまり「勇者」だったらしい。 ある日、王様に呼ばれた。王は最近増え始めた魔物達の事。その原因である、目覚めた魔王の事を熱心に話すと、終わりに僕に一つのお願いをした。−魔王の討伐だ。王は血筋だけで、僕に全てを託した。…いや、なすりつけた。 そしてごく普通の少年の人生は一変した
龍丹 さん作 [633] -
バスターズ!・第九話「ファイト」
振りかざされた爪を女は体を左にスライドさせ、片手で受け流した。受け流された爪は地面をえぐった。その隙に女は怪物に華麗なフットワークで近寄り足に強烈なローキックをあびせた。「ビシィッ!」という音がして怪物の体がグラリと揺れる。さらに女は怪物の脇腹に一撃、正拳突きを繰り出した。「グガァッ!」唸りながら怪物がよろめく。よろめいて下がった頭に女は今度はハイキックを食らわせた。「ガッ!!」鈍い音がして怪物
博上 文 さん作 [616] -
家族模型〜名前〜
そこから、どうやってこのコンビニに辿り着いたかは、分からない。頭の中は、夢と現実とがゴチャゴチャになり、パンクしそうだった。自分は、殺してないと自分自身に証明する為に、この名も知らない男に話したのだ。 男は、黙って一通り話を聞くと、伸びをしながら、「だったら、俺に付いてこい。俺は、この近所ので、ライブハウスとスナック経営してんだ。ほら!」そう言うと男は、財布から名刺を取出すと、亮に手渡
菅野悠 さん作 [645] -
家族模型〜演じる私〜
その日の昼間、いつもの様に、母親から一方的に、産まなければ良かったと、罵声を浴びせられた。私は、キレた。2年前と同じ様に……。自分でも気付かない内に。刃物を手にした夜。このまま、此処に居続けたら殺ってしまう……。そう思い、荷物をまとめるとすぐに家を飛び出し、近くのファミレスに入り、仮眠を取ろうとしたが、興奮からか全く眠る事が出来ない。夜が明けるとすぐに、駅へと急いだ。駅に着いてから、18駅先まで
菅野悠 さん作 [647] -
バスターズ!・第八話「対峙」
突如、龍一の意識が朦朧とし始めた。(あ・・・・あれ・・?)極度の緊張と恐怖で脳が限界まできていたのである。やがて龍一はガクリと気絶した。気絶している龍一をよそに女はバイクを降り、サングラスをベルトに収めて化け物の目前まで歩み寄った。化け物は四つんばいから体を起こし、二本足でたっていた。女の身長は180?はあるが、化け物は背中を曲げた状態でもゆうにその二倍はある。しかし、女は物怖じもせず化け物と対
博上 文 さん作 [639] -
バスターズ!・第七話「現れた女」
化け物が襲い掛かるのと同時に、龍一の頭上を何かが通過した。次の瞬間化け物はふっ飛び、ゴロゴロ転がっていた。(え・・・?)龍一の頭上を通過して化け物をふっ飛ばし目の前に現れたのは・・・、(バ・・バイク!?)そうバイクだった。しかしどこかおかしい、車体に対して車輪がかなり大きく、何よりバックに噴射控がある。そしてそのバイクに乗っていた人間にも龍一は驚かされた。(女ぁ!?)「ここにも一人いたか・・・。
博上 文 さん作 [708] -
家族模型〜過去〜
「気強いヤツだなぁー。てゆーか、こんな時間に何してんの?その荷物からして、家出でしょ?」男は、鋭い目付きで尋ねてきた。「あぁ。そうだよ。ただ、アタシの家出てのは、そこらのヤツとは違う。」 そう言うと、ゆっくり腰を下ろし、自分でも不思議な位、早口で此処に至るまでの経緯を語りだしていた。 「アタシはさぁ、家族のお荷物なんだって。お前なんか死ねばいいって言われたんだ。年の離れた妹まで、私の人生の邪魔者
菅野悠 さん作 [720] -
家族模型〜見知らぬ街に〜
ーAM1:36コンビニの駐車場に、黒髪のウルフヘアに前髪を赤く染め、襟足に赤いエクステを付け、左手に黒い大きめのカバンを持った少女が一人。まるで、世の中の全てを威嚇する様な目つきで、彼女は駐車場の縁石に座り込み、マルメンに火を付けた。もちろん彼女は、未成年である。彼女の着ている黒のパンツのポケットの中には102円。財布の中身と合わせても、全財産136円。5000円で行ける所迄、ただひたすら電
菅野悠 さん作 [711] -
バスターズ!・第六話「絶対絶命」
「ドンッ・・・!」「わっ!」突然背中の方で轟音が鳴り、地面が揺れた。そして龍一は聞いた、「ヒュー・・ヒュー・・」と言う何かの音を。音に会わせて首筋に生暖かく、湿っぽい風があたっている。龍一の顎や膝がガクガク震えた。顔は青ざめ、目は潤み、全身に大量の汗を掻いていた。しかし龍一は後ろを見ずにはいられなかった。(ば・・化け・・物・・)その姿は人の形をしてはいるが四つんばいの格好をした、全く別の生き物だ
博上 文 さん作 [697]