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バスターズ!・第五話「足音」
バリバリバリィ!「おわっ!?」突然轟音が鳴り響く。驚いて龍一は尻餅をついてしまった。(なんだ!?何が起きたんだ!?)よく見ると前方にある十字路の左側から砂煙が舞い、木の破片が散らばっている。木はどうやら板壁の材木のようだ。砂煙の舞う方から何か音が聞こえた・・・。「ヒタッ・・ヒタッ・・」それはまるで『足音』のようだった。しかし龍一はこんな『足音』は聞いたことがなかった。あまりにも生々しくそして冷た
博上 文 さん作 [679] -
家族模型
ーあらすじー主人公の少女《亮アキ》は、2年前に、ささいな言い争いから、同級生三人を椅子で殴りつけ病院送りにし、止めに入った教師までも、突き飛ばした事から、高校を退学処分となる。7年前、両親は離婚。父親に引き取られるも、父親は多額の借金を抱えて、飛んでしまった為、会社を経営する母親の元へ行き9つ年の離れた某有名私立小に通う妹と三人暮らしをしている。が、2年前の事件を機に、母親との折り合いが悪くなり
菅野悠 さん作 [715] -
バスターズ!・第四話「恐怖と混乱」
(え・・・?)龍一は驚愕した。龍一の目線の先には明らかに不安定な姿勢で静止している男がいた。今まさに座ろうとしているところで止まっている。(なんだよ・・・これ)よく辺りを見回すと他の乗客も全員静止していた。中には水筒からコップに水を注ぐ途中で止まったのか、膝から下がビチョビチョになっている人もいる。龍一はまだこの状況が信じられずにいた。電車を降りてみる、駅の構内の人間もすべて止まっている・・・。
博上 文 さん作 [760] -
バスターズ!・第三話「異変」
誰かが目の前に立っている・・・。(ああ・・・また『あの夢』か・・・)しかし明らかにいつも見る『あの夢』とは違っている。それは目の前に立っている人間の顔がはっきり見えることだった。不精髭をたくわえた顎にボサボサの髪、しかし眼光は鋭く、それはまるで歴戦の戦士を思わせる。そしてその男は口を開いた・・・。「生きろ・・・。」 それだけ言って後ろを向き、歩きだした。「おい!待てよ!」龍一は叫んだ。
博上 文 さん作 [699] -
隔離された人々?
麻里は家に帰るとすぐに2階の自分の部屋のベッドに寝転がった。この頃にはもう涙を流していない。なぜ祖母は教えてくれないのか……麻里はずっと考えていた。祖母と話してる時も、泣いてる時も、今も…。祖母との会話を振り返って1つ気になる事があった。それは祖母の14歳だから当然。という台詞だ。「なんで14歳なのかなぁ?別に14歳じゃなくても門の外に出たいと思うはずなのに…」祖母への疑問が1つ増えた頃にはもう
ユリア さん作 [638] -
バスターズ!・第二話「それはある日唐突に・・・」
予感とは裏腹に龍一は『あの夢』を急に見なくなっていた。むしろ逆に朝がすがすがしい日々を送っていた。「気味が悪いィなぁ」と最初は思っていたが、一ヵ月もたつと『あの夢』の事さえあまり思い出さなくなっていた。そしてある日・・・(あ〜疲れた・・・。)龍一は学校の野球部の練習の帰り、へとへとになりながら電車に乗った。時計は七時を回り、空もだいぶ暗くなっていた。(あんの鬼コーチめ・・・練習させすぎなんだよ。
博上 文 さん作 [721] -
バスターズ!・第一話「夢」
最近よく同じ夢を見る。誰かが目の前に立っている。その顔はぼやけていてよく見えなかった。その『誰か』が言う、 「生きろ・・・」と、 その声の主は後ろを向いて歩きだし、消えていった・・・。 消えるのと同時に龍一は夢から覚めた。「またあの夢かよ・・・」軽く頭痛がした、『あの夢』を見た朝に目覚めが良かったことはない。「全く何なんだよ・・・。生きろって
博上 文 さん作 [690] -
隔離された人々?(続)
翁は麻里が祖母の家から去っていくのを見届けた後にその家を訪ねた。「楓さん、儂じゃ、政義じゃ」「政義さんかい?今開けるよ」麻里の祖母である楓はドアを開け、政義と名乗った翁を家の中へ入れ、先程と同じソファーに座り、政義は麻里と同じ椅子に座った。「さっき麻里ちゃんが泣いて出て来たのは何でじゃ?」楓は先程の麻里との会話を全て話した。「麻里ちゃんは外へ出たいと言ったのか」「そうさ」「でも仕方が無いのう。な
ユリア さん作 [669] -
隔離された人々?
麻里の住んでいる国は高さ8?、幅1?程もある分厚い塀に囲まれ、北に唯一の出口である門がある。そこに、毎日交代で兵士2人が門の左右に立って国民が門から外へ出ないように監視している。なぜ門の所にだけ兵士がいるのかというと、分厚い塀は人が登れるような高さではないし、万が一登れたとしても外壁の下には7?程の幅と深さの堀がある為、門以外の所に監視は必要ないのだ。麻里の祖母の家は北門から真南の塀のすぐ近くに
ユリア さん作 [637] -
隔離された人々?(続)
「…なんでだろうねぇ」祖母は困った表情のまま呟いた。「なんでお母さんに掟だけ教えたの?」麻里は祖母の呟きを聞いてもどかしくなった。「…それはね、麻里」祖母は悲しそうな顔で答えた。「言えないんだよ」「なんで掟は教えられて理由は教えられないの?おかしいよ…」麻里は今にも泣きそうな顔で言った。「なんでそんなに知りたいんだい?」祖母は麻里に刺激を与えぬ様に優しく聞いた。「外に出て色んな所へ行きたいの」麻
ユリア さん作 [613]