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パンケーキにお住まいの野ねずみさん5
「実は…雇用拡大も消費税引き上げも経費削減も皆ができると言ってるので必ずできると思うのです」 「…それは、全て同じ方から聞いた話ですか?」 鳩さんは後ろに引いて姿勢を正すと、とても真剣に言いました。 「いいえ、皆違う小動物からききました。そして皆の話を総合的に検討した末にできるような気がしてきたのです」 「つまり…それぞれの項目をそれぞれの小動物がそれぞれの方法で可能だと鳩さんにお話ししたので
α さん作 [336] -
パンケーキにお住まいの野ねずみさん4
さて、野ねずみ父さんのお仕事は社内カウンセラーです。 野ねずみ父さんが勤める会社は2日前にCEOの候補者が公示されたばかりで選挙戦の真っ只中です。 どちらに着けば良いのか判断つかねている悩み多き小動物たちが続々とカウンセラールームにやって来ます。 今日一番の相談者は鳩さんでした。 「先生…、僕は一生懸命やってるんです。なのにどうしてちっとも平和至上主義の精神を理解してもらえないのでしょうか…。
α さん作 [292] -
パンケーキにお住まいの野ねずみさん
野ねずみ父さんは出勤後さっそく上司に労災を申請しようとしましたが、野ねずみ父さんの上司の針ねずみさんは言いました。 「それは君、熱中症でもないのに、それは無茶ってものだろう」 嗚呼、やっぱりな…と思いながらも野ねずみ父さんはかそけき家計のためにわずかな希望を込めて上司の針ねずみさんに食い下がります。 「けど私は出勤するときに屋根の部品が落ちてきて下敷きにされたんですよ?」 なるべく哀れっぽくわ
α さん作 [306] -
クリスタルクラッシュ8―?
「なら、あの人は一体…?」「しっ!来たぞ!」ダリルは人差し指を口元に置いて、注意した。ザックは口を慌てて押さえながら、盾を持った男がいる場所と反対方向に目をやった。そこには坂道を登ってくる兵士たちの姿があった。「いいか、メディナさんが先頭を引きつけたら襲いかかって混乱させるんだぞ」「わかってる」「了解よ」ダリルの呼びかけに、ザックとリリアは力強く頷いた。その頃、メディナは草村に身を潜めて坂道を登
いっと さん作 [400] -
子供のセカイ。202
「それで、そのボールを使うと、一時的に力が戻るんだったな。私が使っても同じ効果があるのか?」「ああ。試してみるか?」ラドラスが手に持ったボールをジーナに渡しかけたのを、慌てて王子が止めに入った。「ラドラス!」真剣な王子の目の色を見て、ジーナは眉を潜める。なぜ焦っているのだろう?ラドラスは面倒そうに息を吐くと、「あー、そうだな。やっぱやめとくか。」と言って、ボールを懐に戻した。「私が試してはいけな
アンヌ さん作 [391] -
ロストクロニクル 最終章2
「これはどういう」「後でな、さぁ、お前はお前の使命を果たせ」タクトはしっかり頷き、城の中へ侵入した。城の中は不気味な静けさで支配されていた。他の三人はまだ入っていないようだった。「すごい奇襲攻撃ね。まだあんなに反逆因子があったなんて」目の前の大階段の上にひとりの少女が立っていた。「誰だ!」少女は一段一段ゆっくり階段を降りてくる。「あたしはルパス超高科学研究局 統括最高責任者サーブ・テクノロトス、
五十嵐時 さん作 [392] -
ロストクロニクル 最終章1
「チェロ様、僕達はパラス城へ向かわなくてはいけません」チェロは驚いた顔を見せた。「貴女はここに残って下さい。僕達の本来の目的は木彫りの不死鳥を集め、不死鳥を召喚することです。そして、不死鳥を召喚する為に必要な石盤は城の最上階にある。僕達はそこへ向かわなくてはいけません」タクトの隣にはウェド、フラット、シャープが立っていた。「わかりました」チェロはそういうと首にかけていた大きなルビーのついたネック
五十嵐時 さん作 [387] -
ロストクロニクル 10―13
「なぜ王女様が、どうして」チェロはお許し下さい、と言い残すとタクトから離れていった。タクトは不死鳥の欠片を全て民家の中にあった机の上に広げた。「木彫りの不死鳥、揃いましたね」傍らにはフラットが立っていた。「ああ、あとは勇者の血」「それについては全く情報がありませんよね」「でも、なんとかなるさ、なんとかしてみせる」その時扉が勢いよく開いた。「おい!まずい!」外に出ていたウェドだ。動ける四人は急いで
五十嵐時 さん作 [373] -
ロストクロニクル 10―12
タクト達四人は、城から遠く離れたどこかもわからない場所へ逃げ続けていた。「ごめん、ちょっと待って」パールが苦しそうにしゃがみ込んだ。「どうした、大丈夫か?」「うん・・・平気」パールは全身から異常なまでの汗をかいていた。「ごめん・・・先行ってて、あとで・・・」そこまで言うとパールはバタリと倒れてしまった。「どうしたんですか!」「とにかく、急ぐぞ!」ウェドはパールを担ぎ、走り始めた。走り始めるとすぐ
五十嵐時 さん作 [347] -
クリスタルクラッシュ8―?
「仕方ねえよ。初めてだし」ダリルは目の部分に穴が空いたフードをかぶって、ザックの背中を叩いた。ザックはそれに続いてフードをかぶる。目の部分な十分な穴を開けておいたお陰で、前がよく見えた。「前回のフードは上着に縫い付けないものだったから脱げてしまったけど、今回は母さんに頼んで縫い付けてもらったからね」「サンキュー。これで脱げないか気にしなくて済むぜ」ダリルはリリアに向かって親指を立てた。「メディナ
いっと さん作 [385]