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リレー小説「王国の掟」最終話?〜麻呂〜
王様は、サラと出会ってから、ずっと心に留めていた母への思いを、今が伝えるチャンスだと悟りました。「あなたが神なのでしたら、僕は、ひとつお尋ねしたい事があります。僕を15歳になるまで育ててくれた、お付きの乳母のクルエラは……どこかで無事に過ごしているのでしょうか。」王様の問いかけに対し、神の言葉は、天空から静かにゆっくりと響き渡りました。「さっき言ったはずだ。お前のするべき事は、この国を守り、国の
麻呂 さん作 [435] -
リレー小説「王国の掟」最終話?〜麻呂〜
「僕は、この国の王だ。僕が王としてしなければならない事は、この国を笑顔で溢れる国にする事。母の教えを、この国の掟とし、その掟を守る事を皆に伝えた今、僕が守るべき物は、平和なこの国。」王様は、自分自身にそう言い聞かせながら、皆と共に船から下ろした家畜達の小屋を作り始めました。けれどその間も、王様の心が落ち着くはずがありません。一体自分がこの国を留守にしている間に何があったのだろうか――そんな思いが
麻呂 さん作 [449] -
クリスタルクラッシュ7―?
スレイは小屋に集まったボロス、ルーン、マーチン、コッペルを見て小さく頷くと、「いよいよ来週、保養所が完成する」と、言った。「いよいよやるのね」ルーンはニヤリと笑って、しなやかな指を唇につけた。「その通りだ。情報によれば保養所完成と同時にクリスタルを運び込むらしい。そこを一気に叩くぞ」「…相手の反抗も激しくなると思いますが?」ボロスは僅かに首を捻っりながら、スレイに尋ねた。「心配無い。我々にはこれ
いっと さん作 [453] -
子供のセカイ。198
「では、労働を続けさせてよいのですね?」「ええ。そしてトンネルが完成して、その時にもし逆らってくるようなら、消してもいいわ。」舞子は冷たい目で言い放った。それは冷たく見えるように見せる演技だった。今度は、舞子が覇王に譲歩していた。「それでいいんでしょ、覇王。」「……ああ。構わないよ、舞子。」覇王は幾分ほっとしたように、舞子を振り返って微笑みかけた。それを見て、ハントは心の中で舌打ちした。ジーナ達
アンヌ さん作 [417] -
クリスタルクラッシュ7―?
「なるほどね」メディナは感心したように頷いた。「で、その三手の内訳は?」「そこが問題なんですが…」エナンは言いよどみながら、チラリとメディナを見た。「何?」「いえ…この囮役にメディナさんを指名したいと思っているのですが…」「いいわよ」メディナはあっさりと承諾した。「そ、そんな簡単に了承していいんですか?」「実力的にはそれが順当な配置でしょう?私は奴らからクリスタルを奪う事ができるなら何でもやるわ
いっと さん作 [443] -
子供のセカイ。197
「どうして私がそうするってわかるの?大体、もし指示が間違ってたらどうするのよ。後から言ったんじゃ遅いじゃない。」舞子は膨れっ面になり、腕組みをして顔を背ける。いかにも「怒ってます」というスタイルに、ハントは吹き出しそうになるのを懸命に堪えた。こういう所は、本当に可愛いげのある少女である。「だが舞子、君はただお姉さんを捕まえておきたいだけだろう?あの耕太とかいう少年はまだ同じように扱うにしても、影
アンヌ さん作 [386] -
解釈の違い(現代風)
ある雨の日に私が木の下で彼氏(役)の人にフラれて泣いてるときに、誰だか知らないけど推定30代前半のガリガリの男とその母親らしき人が撮影中に寄って来て、男に傘貸してやるよみたいなことを言われた。文化祭の映画の撮影のためにわざわざ雨の中取ってんのに……困る(´‥`)&失笑一応断ったんだけど、聞こえてなかったみたいでその後、二人でアイアイ傘して帰ったからウケた。鼻歌まで歌って。
ひ さん作 [593] -
エイジェルとデイヴェル 〜春〜
ねえ、デイヴェル。君はまだ、あのこと覚えてる? ───それは、二年前の出来事でした。 ある晴れた春の日、サクラっていう綺麗な花が咲く木の下で、君と私は初めて出会ったんだよね。 「オマエ、俺が見えるのか…?」 目があった瞬間、真っ黒な服を着てカラスの色をした翼を生やした君は、真っ白な服を着てスワンの色をした翼を生やした私に言ったの。 「うん。…あなたも、私が見えるの?」 聞き返すと
Eight Two Seven さん作 [464] -
クリスタルクラッシュ7―?
「保養所が来週いよいよ完成するようです」エナンは小屋の中でザック、ミーナ、ダリル、リリア、メディナに向かって報告した。「いよいよか!待ちくたびれたぜ!」ダリルはニヤリと笑って、指を鳴らした。「それで、あれが運び込まれるのはいつなの?」「情報によれば保養所完成と同時のようです。ですから来週には行動を起こさなければなりません」「来週…!」ザックはゴクリと唾を飲み込んだ。「で、私たちはどのように行動す
いっと さん作 [391] -
Ganis Falsian 神の使い手〈1〉〜始まりの緑月〜#2
その女王は、近くで見ればとても美しい姿をしていた。 しかし、その顔はぼやけてよく見えない。それなのに、何故かその女王に引き込まれそうになる。 突然、激しい眩暈がエルファを襲った。 「僕の兄さんを何処へやったんだ?」 エルファは虚ろな目で、何処を見るともなく言った。 「知りたいか?」 「ふざけるな、当たり前だろう。」 酷く気分が悪い。それに、自分は一体何を言っているんだ?兄などい
Eight Two Seven さん作 [430]