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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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子供のセカイ。196
しかし、それを言うハントでさえも影なのだから、この言い方は好んで用いられることはないが、あえてハントはこのように言った。案の定舞子は、訝しそうな表情でハントを振り返った。「二人の影って……お姉ちゃんの二人の仲間のこと?」「舞子!」覇王のいさめるような声が飛んだが、すでに遅かった。ハントは思わず息を呑み、礼儀も忘れて舞子を真っ向から凝視した。「お姉ちゃん…!?」じわ、と掌に汗がにじむ。ハントは心底
アンヌ さん作 [405] -
クリスタルクラッシュ7―?
「母親が亡くなってからあの冷酷さが表に出てきたと上司は話している。だから奴を止める者はもういないのさ」リカルドはそう言って、天を仰いだ。「母親か…」「ああ。奴が唯一心を許した相手だ。上司の話しによると、穏やかで争い事を好まぬ性格だったらしい」「なるほど…だからそんな母親を冷たくあしらう父親を憎んだのか」「ああ」彼は小さく頷いた。エナンは肩を揺すって首を傾けると、「で?決行はいつになる んだ?」と
いっと さん作 [410] -
Ganis Falsian 神の使い手〈1〉〜始まりの緑月〜
序章 【暗闇の中の女王】 「此処は、何処だ?」 辺りは一面、墨をこぼした様な闇に包まれて、目に見えるものは何もない。 しかし、何故か辺りを見回すうちに暗闇の中の遠方から、何か灰色の人影がこちらに向かって飛んできたのがはっきりと見えた。 また、彼奴が来る! 長い白髪を靡かせて、黒い悪魔の翼を持ち、人の首筋に噛み付いては、忽ちにして全身の血液を吸い尽くす、暗黒の世界を統べる女王…。
Eight Two Seven さん作 [467] -
リレー小説『王国の掟』11話〜唯沙〜
王様は静まりかえった王国にぞっとしました。いったい1年で何が起こったのでしょう。王様は船に乗せてきた新種の気の実や家畜を置いたままサラを探しました。城に行く途中も街は静かです。皆何処に行ってしまったのでしょう。城についてサラを探します。けれど、サラはいません。王様は途方にくれました。そして船に戻って船員たちに指示を出しました。新種の気の実を降ろして育てるように。家畜を降ろして育てるように。船員た
唯沙 さん作 [835] -
クリスタルクラッシュ7―?
エリックはかつて父親から自分と母親に浴びせた冷たい眼差しを思い出しながら、小さく唸った。「彼は約束してくれたぞ」とある町の路地裏。リカルドはフードを目深に被って腕組みをしながら、言った。その隣には同じようにフードを目深に被ったエナンが、小さく頷いていた。「だが…危険だぞ」「…それでもやるしかない」短いやり取りの後、彼らは一斉に息を吐いた。「あの方はどうなっている?」「大丈夫だ」「そうか…良かった
いっと さん作 [426] -
ジン
私は主人に仕えていて毎日こき使われている。買い物にいってこい、食事の支度をしろ、掃除をしろ、洗濯をしろ、肩をもめ、エトセトラ。しかし、苦痛ではない。私のこの五万とんで二十三人目の主人は奇特な方だ。実に他愛のない要求をする。しかし今の主人の常軌を逸した要求がある。それは主人の心に何かを抱かせる人間の死体を欲することである。主人は町を歩き、雑踏の中から気に入った人間に目をつけ、私にその人間の死体を持
ひつじ さん作 [476] -
穴と蛇
道の両脇に背の高い真っ直ぐな草が生えている。どこまでも果てしなく続く道だ。そんな道を私は前を見てただひたすら歩いている。ふと背後に不穏な気配を感じた。私は恐怖を感じ自然と足早になる。それと同時に背後の気配も速度を上げ迫ってくる。歩きがはや歩きになり、小走りになり、最後には全力疾走になった。それでも背後の気配は消えない。ひたひたと私に迫ってくる。たまらず私は振り向く。するとそこには真っ黒な影が見え
ひつじ さん作 [502] -
見習い天使〜Last world〜
目が覚めるといつものバーで寝そべっていたよく眠っていたねマスター成沢君は?誰だいその人?まさか・・・わたしまだ、ありがとうも言ってないのに美奈は思わずバーから飛び出した。すでに明け方近くになっていて周りは静かだったすると何処からか声が聞こえてきた美奈さんありがとう、美奈さんが勇気を出してくれたおかげで僕は最終試験に通り、天使になれそうだ成沢君!私はあなたに何て言ったらいいのか…美奈は泣きそうにな
長沢蘭 さん作 [676] -
見習い天使〜world10〜
これは一体…何がおきたんだろう!美奈さん、今です!美奈ちゃんを助けて!成沢くんが止めてくれたの?ありがとう。さあ早く!急いで幼い美奈を端に連れていった瞬間、再び時間が動いた!あぶなかったそこに母が現れた美奈!おかあさん?おかーあさん母に抱きついた迎えに来てくれたの?ごめんね美奈、お母さんなかなか来れなくっておかあさんが来ないなら美奈が会いに行こうと思ったの美奈、ごめんねこれからおじちゃんの所に行
長沢蘭 さん作 [589] -
見習い天使〜world9〜
母を連れて急いで叔父さん家に向かう途中、いとこの弘之兄があわてて公園の前を走ってきた。あっ、この前のおばさん!美奈をみかけなかったか?どうかしたの?美奈がいなくなった!きっと母親に会いに行ったんだよ!遅かった…私に会うためにいなくなったんですか?お母さん、一緒にさがしましょう!ええ!交通事故にあうって事はきっと車の多い所だ、美奈は駅前の交差点に向かった。すると向かいの横断歩道に一人で歩いてる幼い
長沢蘭 さん作 [571]