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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
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DARK-NESS 112
ムカイ「ハァ!!!」闇の手の猛攻を避けつつ、黒嫣砲で片方の闇の手を破壊するムカイ「焔・黒薙ぎ!」龍・老酒に向けて黒い炎を薙ぎ払うが目の前で闇の手が両手でガードし、砕ける龍「随分脆い能力と思っているだろう…その通りこの闇の手は防御力はほぼゼロだ。しかし、体力をほとんど消費せずに出せる為、無限に出せる。このようにな…」自分の周りに黒い球体を撒き散らす。そして闇の手が現れるムカイ「まるで植物だな」龍「さ
ZAZAさん作 [479] -
逃亡記8
ゲルダは清水を手で受け、その水で顔を洗った。汗とぬめりを腰に結わい付けたぼろ布でぬぐい、さっぱりした気分になる。森中の鳥たちが一斉に羽ばたき宙に舞ったように思えた。いまや巨岩が音叉のように振動を発していた。それにつれて、ゲルダが背嚢におさめた、先程の青い宝石から、しずかな歌声のような物音が、聞こえてきた。いつのまにか目の前に、髪の長い女が立っていた。女の髪は青い。見覚えのあるその女とどこで出会って
どろぼう猫さん作 [708] -
逃亡記7
ゲルダは森の奥を目指した。森の中央部を抜け、さらに向こうに達すれば、大きな渓谷に出る。暗い森は、王国の追っ手からゲルダをかばう覆いでもある。森を抜ければ、ラーミアンからはゲルダがどこに消えたのか簡単には分からぬはずだ。そう確信して、ゲルダは森の植物をかき分け、ごつごつと膨らんだ木の根を避けて進んだ。やがて森の心臓部に出た。十メートルはありそうな巨岩が祀られ、その横をちろちろと清水が一筋滴り落ちてい
どろぼう猫さん作 [551] -
逃亡記6
逃げなければ。ゲルダは自らが奪った背嚢の中の至宝に思いを馳せた。見る者の魂をうばう王国の秘宝、どこか安全な地に逃れてこれをためつすがめつして暮らすことができれば!切なる願いがゲルダの体を再び駆り立てた。彼は立ち上がり、廟の戸を開けた。まだ暗かったが、外は微かに朝の予感をはらんでいた。気配を感じてふと振り返ると、童子の像がすぐ背後まで忍び寄っていた。その手には、先程までは持っていなかった短刀が握られ
どろぼう猫さん作 [544] -
逃亡記4
やがて歌い終わった髪の長い美女はゲルダの方を見て、こう言った。「あなたにはお礼を言わねばなりません。あなたは私をあの童子から解放してくれましたから。あの童子はああ見えて、600年も生きた恐ろしい化け物なのです。石像の振りをして油断させては、あやまって森に入ってきた旅人を殺してその肉を喰らうのを何よりも楽しみとしてきた奴なの。あなたも早く逃げないと危ないわ。さあ早く、目を覚まして!」そのとたん、ぱち
どろぼう猫さん作 [561] -
逃亡記4
るり〜りら〜らら〜るら〜。誰かが悲しげに歌っている。女の声だ。あたりには霧がたちこめ、ほとんど前が見えない。ゲルダは、歌声の方にそろそろと近づいていった。胸に青い宝石を着けた、髪の長い女が歌っていた。女の髪は青く、着流しのようなぞろりとした服は木の芽の色だった。女はゲルダにほほえみかけ、話をしたそうにした。それでも歌い続ける女のそばで、ゲルダは礼儀正しく待った。
どろぼう猫さん作 [467] -
逃亡記3
ゲルダは松明の火を落として、廟の中に押し入った。目が慣れると、左右の壁に一つずつロウソクが掛けられているのが分かった。彼は腰の袋から火打ち石を取り出してカチカチと合わせ、ロウソクに灯をともした。ぼう、と空間がオレンジ色の炎によって染め上げられる。廟の奥に一体の童子像が鎮座していた。何かが気にかかり、ゲルダは近づいてその像を詳しくみた。幼い童子像の顔が、苦悶とも喜悦ともつかぬ表情に歪んでいる。その胸
どろぼう猫さん作 [493] -
逃亡記2
ゲルダは、暗い森の中へと入っていった。一本の松明も持たずに。それはあまりにも無謀なことではあるのだが、彼は自覚していた。もたもたしていると、ラーミアンに、あの怪物に、快楽殺人犯に追いつかれ、良いようになぶりごろされるだけだと。それに、彼にはもう、森を迂回して進むだけのガッツなど残されてはおらぬのだ。森の中は暗かった。彼は何度もこけそうになりながら、枝や葉を手で払い除け、少しずつ前に進んでいった。す
どろぼう猫さん作 [488] -
DARK-NESS 111
部下A「AIチップ解析完了しました」部下B「人材、兵器、資金、それぞれの遺産は全て老酒様の思うがままです」龍「ご苦労…では早速愛国者の遺産を使わして貰おう。」龍・老酒がいる場所は国会議事堂の地下にある薄暗くコンピューターで埋め尽くす秘密の部屋だ。その中はおよそ50人の人達が作業していたが…「ビー!ビー!ビー!」危険を知らせる警報音が流れる龍「どうした…」部下A「国会議事堂前に一人の少年が!」目の前
ZAZAさん作 [491] -
逃亡記
黄色い三日月が足元を照らしている。敵から逃げるために、ぬかるんだ草地を走らねばならないゲルダにとって、この明るい夜は吉とも凶とも言えた。明るいので見通しが良いのは、彼だけではなく彼の敵も。ゲルダは焦っていた。(早く、早く逃げなければ…)王国の宝を奪って逃げる元奴隷の彼には、恐るべき追っ手が懸けられていた。ランスロット・ラーミアン。王国の軍人であるが、その性は残虐極まる。人をなぶりごろすのが趣味の、
どろぼう猫さん作 [512]