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ホラーの携帯小説に含まれる記事が2664件見つかりました。

  • 古い写真5

    母親は、声にならない叫びをあげた。血管が止まりそうなくらい真剣ににぎりしめる女の子の両手は、物理的な声をあらわしていた。しかし、母親は右手に掴んでいる封筒を左手で素早く取ると、周一にそれを投げた。『神社へ早く行って!』母親の覚悟が伝わったのか、周一は迷わず神社の方へ走っていった。母親と写真の二人が残されたそこに、警備の人が自転車の明かりをチラホラさせて近づいて来た。それに気付いた二人は、手を繋い
    瓠月 さん作 [447]
  • 古い写真4

    『……思ってはいたけど、やっぱり暗いね』懐中電灯で暗い道を照らしながら周一は言った。母親はあの写真を入れた封筒を手に、しっかりと確認しながら持っていた。もう家を出てから13分くらいが経った頃だった。『母さん…あれ』周一が目を丸くして、懐中電灯を持っていない左手で、前にいるそれを指さした。母親は誰だろうかと見つめた。周一はどこか気持ち悪い感じを感じ取っていた。<<あの男の子だ…!>>二人は言葉には
    瓠月 さん作 [460]
  • 古い写真3

    しかしその瞬間、部屋のドアが開いた。それと同時に指も消えていた。『周一…どうかした?』何度呼んでも返事がなかったから心配になってきた母親が、強張った顔の周一に問い掛ける。『う、ううん。何でもないよ(あれ…鍵は閉めたはずなんだけど)』『あら、そのCDお母さんの好きな歌手のじゃない。』部屋に流れているそれは、周一の母親が大好きな歌手の新作だった。緊張したままの周一をよそに、母親が机の上にある写真に気
    瓠月 さん作 [451]
  • 古い写真2

    『…』恐怖に震え出した手を抑えながら、その写真を机に裏返しに置いた。気持ち悪い感じがしたので気を紛らわそうと、音楽をかけた。コンポから出される素晴らしい音色を耳でとらえながら、掃除の続きを始めた。しかし、数分後。…ザ…ザザー『あれ…』窓を拭いていた手を止めて、急にノイズが鳴ったコンポを調べる周一。『新品のCDなんだけどなぁ…』とりあえずほっといたら直るだろと楽観的に考え、窓を拭こうと思ったその時
    瓠月 さん作 [457]
  • 古い写真1

    空は爽快な青、太陽は大変喜んでいる様子。しかし、そんな景色に目もくれずに部屋でガサゴソとやかましい音をたてている青年がいた。佐藤周一(さとう しゅういち)、高校2年生。今日は部活も休みの日曜日。ただゆっくりしているのもなんなので、たまには部屋の掃除をしようと張り切っている。『…お?』周一が棚の上からおろした段ボールに挟まっていたのか、一枚の写真が床に落ちた。それはお世辞にも綺麗とは言えないほど色
    瓠月 さん作 [513]
  • 処刑生徒会長第五話・12

    『ひょっとしたら大勢の生徒が死ぬのも、彼の計算の内にあるのかも知れない』九重モエはそう、正直な感想を述べた。だが―\r『また会長の梅城驚異論が始まった』安東タロウを皮切りに―\r『相手は従姉妹の復讐の為に平気でルールをねじ曲げる様なヤツですよ?』『力はあってもそれを使いこなす知性が足りない―ただの独裁者気取りじゃないですか』『思考も方針も未熟にして幼稚―こんなヤツ恐れる必要もありますまい』『そう
    まっかつ さん作 [588]
  • 処刑生徒会長第五話・11

    《翌9月15日・私立K学院生徒会役員会》『そうですか遂に決まったのね』役員会議室は同校生徒会メンバーと他校からのオブザーバーとで一杯だった。主座と言っても、他と同じ折り畳み机にパイプ椅子に過ぎなかったが―そこに着いた九重モエは憂慮に顔を曇らした。昨日とは打って変わって残暑まみれのかんかん照りだったが、目先に与えられた事態は、その程度では彼女達の心を明るく出来るとは思えなかった。第三中学校・東京都
    まっかつ さん作 [566]
  • 処刑生徒会長第五話・10

    集中豪雨と化した夕立に晒された廊下の中で―\r第三中学校生徒会長と副会長は沈黙を保ったまま対峙した。やがて―\r『教えて下さい梅城会長』うつ向き加減に港リリアが沈黙を破った。『あなたは本当に―何をしようとしているのです』梅城ケンヤは少しだけ驚いた表情を示した。が―\r『頼む』さっきより少しだけ深く、彼は頭を下げた。『私に反対し・矛盾を突き・不備を改め・行き過ぎをいさめる―これはあらゆる組織に無く
    まっかつ さん作 [581]
  • 処刑生徒会長第五話・9

    生徒総会が終り―\r『お待ち下さい梅城会長!』細部の詰めを行うべく休む暇なく役員会が召集された第一会議室へと向かおうとする梅城ケンヤを、副会長・港リリアは引き止めた。『危険です―危険過ぎます!』一層激しくなる夕立の雨音が鳴り響き、分厚い雨雲によって薄暗くなる一方の廊下の中で―\r彼女は柳眉を逆立てていた。『こんな無謀な闘い―認める分けには行きません!』リリアの声は怒りと憂いに満ちていた。『副会長
    まっかつ さん作 [585]
  • 存在せざるモノ

    貴方は信じるだろうか?私達の存在を。 貴方の目に見えるモノだけが全てではないのだと云うことを。私は決して幽霊などというモノではない。ただ貴方には私を認識出来ないのだ。見ることが出来ないのだ。例えば、ひとごみの中にいる一人一人を認識出来ない様に。例えて云うなれば、私達と貴方が存在する光の相が違うと云うのか。私は貴方の目の前にいつもあるのだ。ただ私達からは貴方が認識出来るのに、貴方は私達を認識してく
    神の卵 さん作 [552]
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