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ホラーの携帯小説に含まれる記事が2664件見つかりました。

 
  • 走れ! 1

    記録的集中豪雨。 テレビなんかでよく言われるアレが、いま目の前で起こってる事実。 青空、白い雲、輝く太陽…そして夏休みとくれば、僕らはキャンプにくるわけです。高校三年の最後の夏休みとくれば無理してもキャンプに来たわけです。 そして。 僕ら三人は氾濫した川を目の当たりにし、テントは流され、たった一個のザックを抱きしめ茫然自失しているんです。 「…なあ」岡崎拓斗は泥だらけのシューズを見下ろしながら呟
    美羽 さん作 [805]
  • 意味がわかると怖い話4

    仕事から帰り、風呂上がりのビールを飲んでいるとき、今日も上の階の子供達が騒いでいる。 引っ越してきてから毎日だ…。 下の階にも聞こえる声と足音は尋常じゃない。 親はどういうしつけをしているんだ。 何度も注意しに行こうとしたが、妻がその度に私をとめる。 「いつか私達に子供ができたら、きっと元気一杯よ。 世の中お互い様だわ。」 と、先月結婚したばかりの妻。 彼女は大学時代から付き合いはじめ、8年目で
    ナナ さん作 [4,479]
  • ひきずり 後編

    開けたくない。 けど、僕の指は襖に掛けられていた。 ゆっくり、和室の物置部屋を開けていく。 開けた途端、ぬるま湯が僕の裸足の足を浸した。 黄ばんだタイル張りの浴室があった。 和室のはずのこの部屋はあるはずのない風呂場になっていた。 そして。 浴室の小さな浴槽に、女が立っていた。 全身ずぶ濡れていて、もつれた髪が乳房を隠している青黒い全裸の身体から、腐った匂いが漂う。 身体中に切り傷があり、真っ黒
    美羽 さん作 [808]
  • マイホーム 6

    義之は夢中で走った。やがて固い地面が消えうせ、泥が纏わり付くような感触が足裏に伝わった。機敏な動きを封じられながら義之は足を進めた。「このとんでもない屋敷から…必ず抜け出してみせる…待っていろよ…小夜子、翼、未来…」義之は嫌な汗をかいていた。「助かったらこんな家さっさと引き払って…新しい家で、新しい生活をしよう…」泥沼が深くなり、より一層足を取られる。「すまなかった…こんな家に連れて来てしまって
    デフレーター さん作 [749]
  • マイホーム 5

    「まさか…途中で迷ったんじゃ…」翼は慌てて引き返そうとする。「行くな!」義之は翼を止めた。「でも!」「もう少しで出口のはずだ…出たら…助けを呼んでお母さんを助けだそう。」義之はそう言って翼の肩を叩くと、また走り出した。翼も再び未来の手を取って走り出す。走っても走っても、一向に出口が見えない。もう1時間も走っている。義之は時々自分が何故走っているのか分からなくなったが、立ち止まるわけにはいかなかっ
    デフレーター さん作 [716]
  • マイホーム 4

    廊下が蛇のようにうねりながらどこまでも延長される。壁が生まれ、木が生えるようにドアが発生する。家は、まるで生き物のように成長を続けていた。立っていると激しい目眩に襲われる。義之もようやく理解した。この家で家族が体験した出来事を。「どういうことだ…」「逃げましょう!」「お母さん!」背を向けてドアを開けようとする小夜子に子供達が声をあげる。「え?…いやぁぁぁ!」小夜子はその場に崩れ落ちた。さっきまで
    デフレーター さん作 [713]
  • マイホーム 3

    さらに一週間後、今度は小夜子が異変に気づいた。「ねえあなた…翼たちが言ってたこと、本当かも。」夜、子供達が寝静まってから、小夜子は義之に訴えた。「お前もか…増築もしてないのに家が広くなるわけがないじゃないか。」義之はソファでくつろぎながら小夜子の訴えを取り合おうとしない。「だって…買い物から帰ってキッチンに行くのに10分も歩いたのよ?」「玄関からキッチンまではせいぜい10歩だろう?」「昨日までは
    デフレーター さん作 [689]
  • マイホーム 2

    西森一家は新居への引っ越しを済ませた。玄関をあがると広大なホール天井は高く、吹き抜けになっている。「なかなかいい家じゃないかー。あの大家め、脅かしやがって。」「ほんと!素敵な所ねー。」「きれーい!」義之と小夜子と未来が歓声をあげる。そして、新居に興奮して廊下を走る翼。「そんなに走り回ると転ぶわよ。」小夜子が優しくたしなめる。すると翼はまた走って家族の所に行き、言った。「だってすげー広いし…」「シ
    デフレーター さん作 [683]
  • マイホーム 1

    どこまでも続く白い砂浜を見下ろす丘に1軒の家がある。会社役員の西森義之は妻の小夜子と中学生の息子・翼、小学生の娘・未来とともにこの家に引っ越した。有名なリゾート地でもあるこの場所で家を構えて暮らすのは西森一家の夢であった。その中でもこの家は白い外壁と赤い屋根を構え広々として日当たりもよく何より眼下にはどこまでも続く砂浜と青く美しい海を臨むまさに最高の物件であった。これほどの物件なのだから決して安
    デフレーター さん作 [812]
  • ひきずり 前編

    始めからおかしかった。 陰気だし、時々テレビがチラチラ乱れたり勝手についたりするし。大学からやたら近いから即決しちゃったけど失敗したかな…なんて僕は考えていた。 日当たりは最高だし、風通しもいい。 唯一の不満は風呂がないことだけど、大学のシャワー室を使うから不便もない。 なのに、陰気だ。 不思議なくらい、どうしようもなく暗い。 時々水臭い、妙な匂いがする。腐った何か…とにかく嫌な匂い。 リフォー
    美羽 さん作 [742]
 
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