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ホラーの携帯小説に含まれる記事が2664件見つかりました。
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処刑生徒会長第三話・7
同日午後五時・都内V区H霊園―\r供えの彼岸花を手に持ってバスを降りた梅城ケンヤは、真っ直ぐ霊園の門をくぐった。左右を並木に挟まれた緩やかな石畳の坂道を登り、丘のてっぺん、ほぼ行き止まりの辺りに、それはあった。彼の従姉妹・多聞堀ナツとその一家の墓のある一角だ―\r様々な様式の墓石がびっしりと連なる一番奥・最も目立ちにくい場所にひっそりと彼女達は葬られていた。『…………………』途中で用意した水の入
まっかつ さん作 [786] -
処刑生徒会長第三話・6
この辺りの穏健派をまとめているのは実質的に彼女・九重モエだ―\rいや―\r穏健派など、ただの腰抜の集まりだ。いまそいつらの中でまともな意見・信念を持ち、そのためには闘いすら辞さぬ気概のあるのは彼女一人しかいない。だから彼女さえいなければ、穏健派何か簡単に倒せる―梅城ケンヤはそう考えていた。一条フサエの件で、彼女は真相のかなりの部分を掴んだ筈だ。梅城ケンヤが彼女を恐れる理由は、まだあった。もし彼女
まっかつ さん作 [821] -
処刑生徒会長第三話・5
むしろより大きな問題は自分の足元にある―\rじきこの大事件について、第三中学校生徒会も、そして何よりも一般生達も多かれ少なかれ知る事になるだろう。梅城政権は今の所、95パーセントと言う絶大な支持の下、磐石の構えを見せている。だが、仮にこれが疑惑・スキャンダルにまで発展すれば、その限りではない―\r生徒会長の権力は強大だ。だが、同時に浮き沈みの激しいのも事実だ。いったん支持を失えば、容赦なく落選・
まっかつ さん作 [791] -
怪〜KAI〜
座敷わらし?「なにを…」由良が思わず絶句する。つばめの口が三日月のようにそり上がり異様な気配が辺りに呻いた。「由良先生、貴方は本当に素直で純真な子どものような人だ。だから一つの事を信じ込み、全てが見えなくなる」つばめの瞳が由良を捉える。「僕が…見落としていることがあるんですか?」「私は貴方に云いましたよね。妖は人の『想い』だと、人が存在しなければ存在しえないと」由良が頷く。「座敷童なんかねぇ…い
あいじ さん作 [578] -
怪〜KAI〜
座敷わらし?景色が歪む。現実とは思えない情景がちらちらと弥生子の周りで輝く。そんな空間に弥生子は一糸まとわぬ姿で立ち尽くしていた。「ここ…どこ?」弥生子の声が不安で震える。不意に耐え難い悪寒が弥生子を襲った。全身が痙攣を起こしガクガクと機械のように震える。「ああ…あああああ…!?」弥生子の腹部が妊娠の早送りのように膨れ上がり、あっという間に臨月の妊婦のようになった。「ひぃ…ぎゃあああああ!!」激
あいじ さん作 [641] -
処刑生徒会長第三話・4
一条フサエ殺害後、世間がこの事件をどう見るか、梅城ケンヤは大筋の予測はしていた。彼や彼のZ区立第三中学校・生徒会関係者の実名は報道されない。実際に一条フサエを殺した遺族達は、生徒会関係者の肩書があるから逮捕されない―\r全ては【学校内司法自治全権委任法】の分厚い壁によって守られる。しかし―\r蓋を開けて見れば、予想以上な予想通りの展開振りに、ケンヤはむしろ呆れた。普通は形だけでも正論を吐く記者や
まっかつ さん作 [786] -
処刑生徒会長第三話・3
【以上現場からお送りした通りこの大惨事によって、私鉄T駅は厳重に封鎖され、周囲の安全が確認されるまで、電車は運休をよぎなくされています。警視庁はT駅始め私鉄沿線に450人を配備して、次なるテロに備えるとともに、事件の経緯について調査を始めました】【それにしても、現代の日本の世相を代表するような事件ですねえ】【いまだ解決出来てない暴力団問題―何とかしなければなりませんね】【警察の怠慢・周囲の無関心
まっかつ さん作 [809] -
怪談
奥多摩から北に向かった、埼玉の山中に古いトンネルがある。 ここには、お化けが出るという噂がある。 せっかく近くまで来たので、トンネルの入り口横で一人、車中で暗くなるまで待った。 暗くなってから二時間たったが、何も起こらない。 あきらめて帰ろうとしたその時、後ろの窓がノックされた。 人の姿が無い。 気味が悪いので、車を出そうとしたら、もう一度ノックされた。 思い切って車から出てみたら、二歳位の女
金田七耕助 さん作 [1,317] -
そして祈りは儚い夢に
助けて下さい美しい満月の夜だった目の前には赤い鮮血に沈む男女の死体少女は可愛いらしいパジャマを鮮血で染め、ただ座っている手には真っ赤に染まった包丁 わあぁぁぁぁ頭を抱え、狂ったように叫んだそして声に驚き玄関に人が来たあ…どうしよう玄関を乱暴に叩き叫んでいるどうした開けろ などとそして遠くからかすかなパトカーの音終わったね 私の人生目の前の死体を見て悟ったまだしたいことたくさんあったのに悔しい生
オカ さん作 [591] -
処刑生徒会長第三話・2
日本A新聞 20хх年七月二二日・第一面―\r【元高級官僚・過去の汚職露見し逮捕】かつての教育省次官で、現在でも教育界の重鎮として様々な機関や団体の顧問や理事を歴任している一条トシアキ氏(68)が、昨二一日深夜より現職時代の違法行為の発覚により逮捕され、家宅捜索を受けている事が、警視庁の発表により明らかになった。一条トシアキ氏の容疑は、公金横領・脱税・贈収賄と多岐に渡り、違法に取得した資金は合
まっかつ さん作 [880]