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ホラーの携帯小説に含まれる記事が2664件見つかりました。
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愛さないで -5-
女の子が去っていき、あたしは扉の近くで考え事をしていた。どうしよう…もう雄太と仲良くなんてできないよ…悲しくなってあたしはすすり泣いた。雄太に聞こえないように静かに。だけどそれも意味がなかった。なぜならあたしが今、ガタンという音を立ててしまったからだ。「誰…って沙羅か…!」雄太はあたしを見るととても幸せそうに微笑んだ。でも余計に悲しくなり、思わず涙を落とした。「沙羅…なんで泣いてんの??」「泣
刹那(∵)ノ さん作 [371] -
座敷少女〜十三ノ話〜
同時刻ホテル松屋の屋上「るーるーる〜♪」首筋に六角形の痣がある男は鼻歌を歌い、そして歓喜の表情で脇差しを振り下ろした。その暫撃を同じく六角形の痣がある坂野仁は斧でガードする。(鼻歌を歌いながら殺し合うなんて…しかもヘラヘラと笑いながら…イカれてんのかコイツ?)次の瞬間二人は同時に互いの腹を蹴り合って後ろに後ず去った。「らーんらーんらーん♪♪」又しても男は鼻歌を歌いながら、脇差しを仁へ投げ付けた。
Ryu さん作 [459] -
糧
「はぁ…はぁ…」息を切らした兵士がヒュー将軍の元に駆け寄ってきた「どうしたのだ」威厳のある声が、息を切らした兵士の耳に入ってきた「ジェラルド将軍からです。スワンプマンモスが出現、バリスタを至急だしていただきたい。だそうです。」「スワンプマンモス!分かった5部隊だそう。」「助かります」兵士が安堵の表情をうかべた「バリスタをだせ」将軍の声がして数分、後ろの門から、丸太1本で作られたぐらいの巨大な弓矢
MASTER さん作 [474] -
東部心霊探偵事務所番外編〜やさしい座敷わらし?〜
翁がいなくなったあとのわたしは、だんだんと薄汚れていった。翁からもらった髪飾りも煤けて、黒ずんで立派だった綾錦の着物も、きれいに櫛けずられた黒髪も油と垢で汚く汚れた。 草履を履いていた足はいつのまにか裸足で、傷だらけになった。 仲間からは「貧乏神」とあだ名をつけられた。 こんなみすぼらしい格好の座敷わらしはいないからだそうだ。わたしは甘んじてそれを受けた。それから何十年もたった。「やぁ、いいう
豆 さん作 [475] -
目眩の中の世界 Last
僕はバスで4人と他愛もない話しをしながら家に帰った。それは今まで僕が感じた事の無いようなとても幸せな時間だった。「ただいま!」「あっ、おかえり〜。」いつもと同じだった。バスから降りて家まで5分の道のりも、その途中でいつも僕に吠えてくる犬も、そしていつも僕の「ただいま」の声に応えてくれる母さんの声も。前となんら変わりのないものだった。でも僕はそれが嬉しかった。いつもと何も変わらない。それがなにより
J さん作 [603] -
目眩の中の世界 8th
目眩は起こらなかった。「やった!元に戻った!良かった!良かった!」「サトシ?何言ってんの?」僕は何事もなく僕に話しかけるリュウイチを見て急に涙が溢れ出して来た。「リュウイチィ…ごめん。許してくれ。リュウイチ。ホントに…ごめん…」僕は今まで生きてきた中で一番と言っていいくらいに泣いていた。「リュウイチ…良かった……」「はぁ!?サトシお前何泣いてんだよ!マジなんなんだよお前大丈夫か!?」「リュウイチ
J さん作 [441] -
目眩の中の世界 7th
そこで夢は終わった。起きた時にはもう既に朝だった。そして、僕の頬には一筋の涙が流れていた。今日もまた学校を休んだ。何も考える事ができなかった。風邪で休むと母さんに伝える事で精一杯だった。あの世界は全て僕が造り出したもの。3人をマネキンにしてしまったのも、僕…その事で頭が一杯だった。どうすれば3人を元の世界に戻せるのか。そんな事を考える余裕は全くなかった。気付けばもう外は暗かった。時計に目をやると
J さん作 [452] -
目眩の中の世界 6th
−サトシ…とその時、あの声が聞こえた。−サトシ…お前が望んだ事だろ…?どうしてやめたがるんだよ…なんでだよ……サトシ……その声も泣いていた。「俺はこんな……こんな事で……こんな事をして友達を作りたかったんじゃない!」僕は必死に自分を否定した。「ちゃんと…ちゃんと友達を…」−それができないからお前はこうするしかなかったんじゃないのか?お前はちゃんと友達を作る事なんかできないじゃないか。だからこの世
J さん作 [570] -
鬼牛の鳴く島 12
ヴォー…ヴォーという息づかいがだんだん激しくなっていく。どうやらまだ拓海は抵抗しているようだ。井上と三上が牛をどけようと試みたが、牢屋の角に追いつめられた拓海を取り囲んだ三頭の巨体はビクともしない。「くそっ!やめろ!」拓海の声が、かすかに聞こえる。「拓海!大丈夫か!?」「限界…」次の瞬間、ドサッと言う音と同時に、一斉に牛達が身を屈めた。拓海は力つきて床に崩れ落ちたようだ…ピチャピチャと、体を舐め
那須 さん作 [529] -
鬼牛の鳴く島 11
「大丈夫か!?」井上が心配そうに近づく…「大丈夫…だけどなんだよこれ…」「拓海くん…」隅で震えていたかすみと由香が、おそるおそる拓海に近づこうとしたその時。今まで由香達が座っていた場所の壁が、ズズズ…という音と共にせり上がり、真っ暗な“闇”が現れた。「なんだ?」五人が暗闇に目を凝らしていると、その闇の中から、ヴォー…ヴォー…と言う、荒い息づかいのような音と、複数の足音のような物が聞こえ始めた…「
那須 さん作 [433]