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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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恋、二度(ふたたび) 34
そう思いながらひとりで震えている、真愛を見ると、俺はとても愛しくなってきているのが分かった。 「でもかなり変わった娘だよな」 拓海のその一言にカチンときたが、第三者からしたら、そうとしか見えないのだろうと思い、俺はその言葉を無視して真愛に、 「椅子を探してこようか」 と顔を覗き込みながら、優しく尋ねた。 真愛は俺の顔が近くに来たので、これ以上に無いぐらい顔を真っ赤にして目を伏せて、小さく首を
よしゆき さん作 [321] -
恋、二度(ふたたび) 33
「あのふたりもなかなか…」 「いいんじゃない」 拓海と実里さんは同時に、涼平と香緒里さんというカップルを評価していた。 「やい涼平!よかったじゃないか」 拓海は突然俺をヘッドロックしてきた。 「何が?」 突然のことだったので俺はなんの事か全く分からなかった。 「こんなかわいい娘と…彼女なんだろ?」 真愛に聞こえないように小声で囁いた。 「ちっ、ちゃうよ。さっき八年振りに会ったばっかだよ」 真
よしゆき さん作 [183] -
恋、二度(ふたたび) 32
その疑問に実里さんは、簡単に答えてくれた。 「だって彼女、中学二年の夏休みに転校したんだもん」 それで俺達は納得してしまった。 真愛は実里の目から逃れたいのか、それとも実里自身から逃げたいのかという感じで、俺の背中にピッタリとくっついていた。 俺も何故か彼女を隠さないといけない、という気になりそっと後ろ手に真愛を引き寄せた。そのとたん真愛は身体を硬直させて、足を震えさせていくのが分かった。 俺
よしゆき さん作 [164] -
恋、二度(ふたたび) 31
「早く入ろうぜ、暑くてかなわんぜ」 拓海は掌で風を送りながら言った。 俺は二人を連れて涼平達の方へ案内した。 拓海達を連れていくと、一番喜んだのはなんと、香緒里さんだった。彼女のファンで毎月モデルをしている雑誌を購読しているという事だった。 「しかし、俺達の中で一番早いのは拓海達やと思ってたけどなぁ、まさか悟志の方が早いと思わんかったわ」 と涼平が俺も思っていた事を代弁した。 俺が拓海達を連れ
よしゆき さん作 [144] -
恋、二度(ふたたび) 30
俺が涼平たちのところに戻るために会場の扉を開けようとしたとき、俺の肩を叩く者がいた。誰だろうと思いながら振り返ると、俺より背の高い男が微笑んでいた。 「よぉ、久し振りやないか夏希。なんかええことあったか?」 と声を掛けてきた。 「拓海やないか、お前も来とったんか?」 大学時代のつれのひとり、三井拓海だった。彼とは大学は違ったが、悟志の高校時代からのつれだったので、俺達とも学生時代から馬鹿をや
よしゆき さん作 [185] -
恋、二度(ふたたび) 29
俺は携帯を危うく落としそうになった。 その様子を見て涼平は、 「何、慌ててんねん。そんなにええメールなんか」 といつの間にか、手に入れていた水割りを呑みながら聞いてきた。 「ちゃうちゃう、会社の同僚からや」 と俺は誤魔化した。 俺はサッと目を通すふりをすると、 「なんか、至急連絡欲しいみたいやから、ちょっと電話してくるわ」 と涼平に嘘をついて、会場の外に出た。 中は冷房がよく効いていたので、
よしゆき さん作 [148] -
恋、二度(ふたたび) 28
「どうしたんや?」 涼平はよくわからんという顔をして、俺に聞いた。 「トイレとちゃうか。小野一人じゃ行けそうにないから」 俺は本当にそうなのだろうと思いながら答えた。 「夏希…実際どうなんよ?」 突然だったので、俺には涼平が何を言いたいのか解らなかった。 「香緒里さんとなんの話をしてたか知ってるか?」 何となく涼平の言いたいことが解ってきたが、 「そんなん俺に解るわけないやろ」 ととぼけた
よしゆき さん作 [165] -
私と兄と恋心?
伝わらない想い?‡お兄ちゃんの、温もりが伝わってきた。「なぁ〜んだ、隣の女の子が彼女だったんだ…」女子高生が言った。するとお兄ちゃんは言った。「なぁ、周りから見ればカップルに見えるんだな。」「うん…、そうみたい。」私は、照れ隠しに鼻をすすった。電車から降りると、学校からは歩きだ。私とお兄ちゃんは、列んで歩いた。でも、それでもさびしい。だって、お兄ちゃんは妹としか見てくれない…それに、お兄ちゃんに
アリス さん作 [522] -
やさしい鬼の子2-1
2003年春。俺は三流私立の三年。高校に入り勉強するわけでもなく、部活をするわけでもなく、若さからくるあふれる体力は毎日ケンカで発散していた。俺の1日は保健室のトイレから始まる。ケンカのキズをヘッドホンで音楽を聞きながら手当てしていた。「お〜いコウ君はやくでてよ〜!」30分もこもりっぱなしだったら外には数人の列ができていた。そんなことも気にせずでかい態度で部屋を後にする。。「よっ!こうちゃんおは
コウ さん作 [146] -
夕日が沈む前に(7)
女性は明るくしっかりとした口調でそう言った。そして俺は女性に手招きされて病室へと入った。そこにはニット帽をかぶった俺と2つほどしかかわらない若い女の子がベッドに横になり窓を眺めていた。「茜。高橋啓介さんに来てもらったよ。」女性は優しく語りかけるようにそう言った。すると茜はすごい勢いで言葉をぶつけた。「出てってよ。入ってこないで。」茜のそれだけ言うと布団に潜り込んだ。絶叫とも言える声に俺も母親も呆
主役は銭形 さん作 [157]