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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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aliment 008
―――誰かの手に握られている。……この香水はTKのか。でも握られている手は小さい。「嫌……お願いだから目…覚まして…っ」随分女らしい声だけど、リボンだ。サル坊は病院に運ばれていた。夜通し看病していた二人はすっかり疲れきっていた。サル坊の予断を許さない状況を、二人は起きて見守るしかなかった。「TK……リボン…」「サル坊!」「ぅわぁあああ!!良かった…起きたぁ!!あああ!心配したよぉ!」リボンがこん
輪 さん作 [140] -
aliment 007
これはあくまでも¨二人¨の物語だ。傍観者は絶対に必要ない。TKとサル坊が名前を棄てた場所に、サル坊は立っていた。海。目の前は海だった。荒れている。サル坊に夢があるとすればこの海をひたすら泳いで、対岸まで辿り着くことだ。到底不可能な話。意味の無い話。命を棄てる話。泳いでみなければ分からない。サル坊は泳ぎ続けた。氷水のような冷たさがサル坊の体力を奪った。徐々に体が沈む。脚が動かない。次に目を開けたの
輪 さん作 [126] -
aliment 006
割れたブランデーの瓶の破片を掃除しながら母親は膝を丸め座っている子供に言った。「あんたちょっとおかしいんじゃないの!?怖くないの!?こんなに毎日、喧嘩見て!!」子供は首も振らず瞳はただ一点を見つめ続けている。母親は首を傾げ、父親とは別の部屋へと入って行った。子供が中学校を卒業した日。帰ってくると置き手紙以外、一切が部屋から無くなっていた。「離婚しました。このマンションは来月までの家賃は払ってあり
輪 さん作 [116] -
aliment 005
「料理長がいなくなったら俺ら行き倒れだな」TKはリボンが出かけたのを見計らって起きてきた。「TK。聞いてたのか。止めてくれよ」サル坊は冗談で言いながらTKの朝飯の皿を出した。「あいつは強いよ」「歌手になれるかもってか?」「TK、それまで面倒見てやんなよ」「何で俺だよ」サル坊は仕事に行くTKを黙って見送った。夕方過ぎ、リボンは帰ってきた。「音楽関係の知り合いあたってたんだけど、全然ダメだった」「バ
輪 さん作 [141] -
aliment 004
「なんで赤くなるイコール、リボンなの?」リゾットの残りを朝飯に、リボンがサル坊に尋ねた。TKはまだ起きない。「赤いリボン、付けてたろ。あの日」「私?」記憶には無かった。ただリボン自身、何十人もの男に襲われた後だったので、着衣がどうなっているかなど記憶しているハズもなかった。「思い出さなくても、そのリボンだけは一緒に持って帰って来てるから」「え…」洋服棚の奥から丁寧にしまわれた、長いリボンが出てき
輪 さん作 [126] -
その恋ちょっと、待った!!!・5
それから、まとめていた髪を解いて制服に着替えた。「…どう?実里…。」「ブ…アーハハハハハアヒャー!!!!!!!」「ゆっ、指を指して笑うなっ!!」「いや。いやごめん。だって女子高生にしか見えないんだもん。ハハハッ!!」「でも、なんかこういう制服可愛いかも…あたし地元の制服セーラーだったから。」「へぇ〜。そりゃまたこっちじゃ私立の小学生に間違えられなねないね。」「うるさいなぁ〜!!もう!!あ、もう昼
東梅 しあ さん作 [278] -
その恋ちょっと、待った!!!・4
そのまま無理矢理、実里の部屋に連れ込まれた。「じゃーん!!!こ・れ♪」実里が特大の笑顔でクローゼットから出したのは…。「せ…っ、じょっ!!制服ぃうぅぅ!!」「そっ。アタシの高校時代の。でも今は秋だし、カーディガンでいいっしょ♪リボンも原宿で売ってるのにすりゃ、放課後の女子高生に変身!!」「嫌だ!!ただでさえ、普通に生きてて中高生に見られるのに!!今更制服なんて!てか実里自分で着ればいいじゃん!!
東梅 しあ さん作 [250] -
その恋ちょっと、待った!!!・3
お気に入りの古着屋で買ったアジアン風の赤いワンピースに、茶色のウエスタンブーツ。それなりに『こだわり』のありそうな服装だと、童顔でもぎりぎり18歳と通用するのは自ら立証済み。−ピーンポーン…。「みーのりー。みのりー。来たよー。」実里の家は両親が共働きで、土曜日も働いているらしい。だから親が弟くんの文化祭に行けない分実里が保護者変わりに行くとの事なのだ。「おー。ひよこ。時間通りじゃん!」元気のいい
東梅 しあ さん作 [275] -
不倫のススメ
それは“愛”でした。ひと目で恋に落ちた。いわゆるビビビというやつだった。初めて直感的に恋をした相手は既婚者だった。ただそれだけ。ただそれだけの事で私は恋が出来なくなってしまった。何を信じればいいの?誰を信じればいいの?それでもカレを愛し続けた。私の捧げた時間をカレはどんな風に感じたのだろう…。
藤田 倶実 さん作 [156] -
耳をすませば?
「君に手紙を渡したあと、私は実家(九州)に行ったの。しっかりと気持ちの整理をつけたかったから静かなところが良いと思って…。でも…全然整理ができなくて…君のことがとっても好きなのに…どこか…どこか罪悪感におそわれて…そんなことを考えていたら…母親の身体の調子が悪くなって…約束の日に戻って来れなくなって…でも、内心は安心してた…だって気持ちの整理なんかついてなぃし…君と会ってて何て言えば言いか…やっ
しずく さん作 [197]