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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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今、恋してる… [24]
その時、クラスを出ようとした俺の手とクラスに入ってきた誰かの手が軽く触れた。小さいけど、温かい手だった。振り返ってみた時、俺は驚いた。その手は他の誰でもない、「由紀」の手だったのだ。俺はあまりの嬉しさに顔がにやついてしまった。しかし、心の中が露呈されたようなこの顔を一郎に見られたらヤバいと思い、一郎に、トイレに行ってくる、と言って逃げた。トイレの中で必死に高まった感情を鎮めると同時に、いつもの心
ラク さん作 [161] -
今、恋してる… [23]
第二章? 〜葛藤〜あの日以上に「由紀」に近づけた日はない。同じクラスにいるのに…。彼女にもっと近づきたい。でも俺には勇気がない。なんて情けないんだ…。そんな葛藤に苦しむ悲しい日々が続いていたある日、俺に幸運が舞い降りた。俺は隆之に呼ばれて、隣のクラスに行った。呼び出した隆之の顔は真剣そのものだった。隆之は、教師になるためにもっと勉強したいのでしばらく遊びは控えたい、と言ってきた。一応俺も隆之の
ラク さん作 [133] -
耳をすませば?
後ろを向くと遠くの方で手をめい一杯ふっている人がいるのが見える。僕は一気に緊張した。真剣に女の子としゃべるなんて一年半ぶりであったからだ。そして、後ろの方から足音が近づいてきているのがわかった。「この人があなたに紹介したかった人よ」と由紀子おばさんに言われたので顔を上げて挨拶をしようとした…そのときだった…「あっ…!!!!!?」顔を上げて僕は驚いた。目の前にいるのは彼女ではないか…そう…ベロンベ
しずく さん作 [189] -
白黒の恋?〜白と黒の間〜?
「ん?」その声は小さく、弱かった。下を向いていたキョンは顔を上げた。瞼から弾けた涙は孤を描いて床に落ちる。「行かないで、私の側にずっといて」俺の手を握り締めたままもう一つの涙はキョンの頬を伝い、口元に吸い込まれていく。ベンチに座ったキョンに向かって俺は中腰になってキョンを抱きしめた。「側にいるよ」『でも北海道に帰っちゃうじゃない?』「うん。でもね姿や形は無くても繋がってるものもあるでしょ?何だと
ソウキュウ さん作 [180] -
その恋ちょっと、待った!!!・2
「しゃあない。ちびひよこだかんな。」そう言って貴則は私の頭を軽く叩いた。「あーもう触らないで!!」「あ!そう言えばひよこ23日空いてる?」「来週の土曜日は…空いてるよ!バイトもないけど。」「うちの弟の文化祭、あるんだけど行かない?」「えぇ…実里んとこの弟のぉ。」「ひよこ、乗る気なさそうだな。」「だって!実里の弟の『陸』(りく)って実里に超似てて、遊びにいくといっつも余計な事すんだもん。」「うちの
東梅 しあ さん作 [312] -
白黒の恋?〜白と黒の間〜?
朝、打ち上げの酒の余韻を残したまま俺は目覚めた。時計を見ると8時を回っている。キョンとチコはまだ寝ていたので起こさないようにトイレに向かう。明日の仕事の事を考えている自分がいた、キョンと離れ、元の生活に戻る。キョンといる空間が今日で終わってしまう。トイレから出るとチコが起きていた。(おはよう)頭を抱えながらチコは言った。二日酔いの敏腕プロデューサー。俺は台所にあったグラスに水を注ぎ、チコに渡す。
ソウキュウ さん作 [354] -
甘いワナ?
藤本さんとは、今までまともに話したことなんてなかった。だけど、彼女の明朗快活な性格や魅力的な笑顔に好感を持っていたし、憧れてもいた。それは、弘人くんが彼女を好きだと知ってからも変わらなかった。「 気にしちゃダメ。 僻(ひが)んで言って るだけだから。」そう言って彼女は私を元気付けてくれた。誰にも気遣う言葉をかけてもらえなかったから、その言葉自体は嬉しかった。でも、そんな彼女こそ、その目は誰にも
夢月 さん作 [260] -
aliment 003
朝方から降り出した雨は、リボンの記憶に少し嫌な影を落とした。TKを奥にして、リボンを真ん中、サル坊を入り口側に川の字になって寝ていたが、リボンがカラダをたまに震わせる様子をまどろみながらサル坊はただ黙って見ていた。「沖川セリナくん」「はい」面接官に名前を呼ばれ、沖川セリナと呼ばれたリボンは面接官の前に立った。「まぁウチは風俗と言っても、脱いだりはしないから。お客さんの前ではね」そう言われ安堵した
輪 さん作 [184] -
aliment 002
「リボンが料理長なわけだからウェイターは当然俺らだよ」リボンの料理の上手さに惹かれ、レストランを開いたらどうだとサル坊の勝手な妄想が広がっていた。「っるさいなぁ!いいから布団敷いたげなって!TK疲れてんだよ!!」褒められると顔が真っ赤になるので、赤いリボンの様だと二人が付けたあだ名。いや、理由は何でも良かった。三人にとって名前が無いのが何より苦痛だったのだから。「へいへい、TK様こちらへ〜」「ア
輪 さん作 [154] -
aliment 001
ブランデーの瓶が薄暗い部屋の片隅に投げつけられる。粉々に割れたそれは、ちょうど隣に座っていた子供にまで危害を加えそうになる。しかし、まるで自分には怪我をするという概念が無いかの様に子供は膝を丸めたままきょとんとしていた。自分には関係の無い、喧嘩だ。子供の瞳は揺らがずただ一点を見つめていた。此処ではない別のどこか、此処にはない別の何かを。「お、TK(ティーケー)!今日も稼いできましたか〜」アパート
輪 さん作 [236]