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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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sound of you 28
「……これ」それだけ言って綾川くんは何も言わない。彼はしゃがんだままメモ紙を握って黙ってしまった。怒ってしまったのかもしれない。私は自分がついてしまった嘘をすごく後悔し、しゃがんだまま目を閉じた。どれくらい沈黙していたのか分からない。先に口を開いたのは綾川くんだった。「…槇原さん。クラブとか行ったことある?」怒ってるか分からない口調だ。私はビクッとしながら、正直に頷いた。「そっか。」綾川くんは散
フラン子 さん作 [290] -
sound of you 27
「……あ、槇原さんか。誰かと思った。」おぉー!!生ミツルと初会話!と、興奮する私。「あはは。結構近づかないと人の顔認識できない?」調子に乗ってさらに話しかける。「うん、すっごい近視。ほら眼鏡もすごい度が入ってるし。」綾川くんは少し笑いながら話を返してくれる。あぁ、眼鏡外して笑ってる顔が見たい。私は心底そう思った。「ほんと度がキツそう。ちょっと外してみて。」私は我慢できなくて気づいたらそう言ってい
フラン子 さん作 [285] -
sound of you 26
「暗ッ!!」放課後、委員会の会議が終わり自分の教室へカバンを取りに帰ろうと廊下に出る。冬になり日の入りが早くなったため、廊下は真っ暗だ。パタパタパタ思った以上に廊下が暗く、寒かったので足早に教室へ向かう。「あ、電気ついてる…」長く暗い廊下の先に自分の教室から電気の明かりが漏れていた。暗さに恐怖を感じていた私はホッとした。……ガラッ「!!」私の心臓は跳ねた。ドキンって音がした。教室内に一人。
フラン子 さん作 [305] -
sound of you 26
昼間は話したこともないただのクラスメイト同士、夜はメールで音楽について語り合う。こんな奇妙な関係がしばらく続いた。綾川くんは私がユキになりすましてるなんて、思ってもいないだろう…今までの日常に比べれば毎日が刺激的で楽しい。とくに昼間の綾川観察はハマってしまってる。今まではビン底眼鏡とねぐせ頭しか目に入っていなかったが、眉は太くも細くもなく自然な形で整っている。鼻もすっとしている。制服も少しサイズ
フラン子 さん作 [315] -
あたしの貢ぎ癖24
あたしは愛はお金で買えるなんて思いもしなかったキミの言う『付き合う』はただのコトバだけでそれに何の意味も付随しないことはわかってるでも、たった10万にも満たないソレを買い与えさえすれば偽りでも『彼女』の称号を得ることが出来る何のメリットもなくただの金づるとしての偽りの『彼女』。愛なんて初めからないのにキミに愛を求めてしまったからあたしはこんな事になっているんだろうね離れれば寂しくて何でもするから
アリサ さん作 [337] -
sound of you 25
10分ほど経つと、また携帯の着信が鳴った。『え!?同じ高校生?じゃあ、タメ口でいいかな?すごく大人っぽかったから社会人だと思ってた。でも何となく自分のクラスメイトに似てたから、あのときガン見してたかもしれない。でも違ったみたいだね。すみません。曲のタイトル好きに付けてやってください。そして俺にも教えて。』……!?このクラスメイトって私のこと……だよね?綾川くんは『ミツル』だと確信した私は、すぐに
フラン子 さん作 [366] -
sound of you 24
『いつもCDありがとうございます。私はユキっていいます。なんでいつもジャケットに曲のタイトル書いてないんですか?気になります。』早速送信した。新しくもらったCDを聴きながら小説を読んでいると、携帯の着信音が鳴った。『メールありがとうございます。CD届いたんですね。もしかして今聴いてくれてるのかな?俺は自分の作品にタイトル付けれないんです。センスなくて…。笑』私はフッと笑ってしまった。『ユキさんは
フラン子 さん作 [301] -
sound of you 23
将樹さんがまたCDを届けてくれた。「ミツル、菜々ちゃんからの手紙すごく嬉しいみたい。名前知りたがってたよ。『それくらい自分で聞け』って言ってやった。」将樹さんはそういうとイジワルそうに笑った。私はそれを聞いて顔が熱くなった。ケースを開けて、いつものように二つ折りにされたメモ紙を開く。『今更ですが、良かったら名前教えてください。俺は充っていいます。曲の感想とか詳しく聞きたいのでメールくれると嬉しい
フラン子 さん作 [302] -
sound of you 22
次の日から、私の背中には目がついてるんじゃないかと思うほど、後ろの席の綾川くんを気にしている。プリントを後ろへ配るときもいつもより緊張している。だって、「もしかしたらこの人があのたくさんの素敵な曲を作ってるのかもしれない!」と思うと、いちファンとしては興奮する。プリントを渡すとき、チラっと綾川くんの手を見る。大きいわけではないけど、指が長くてゴツっとしてる。今まで気づかなかったけど、黒いメタリッ
フラン子 さん作 [283] -
sound of you 21
目頭から手を外し、瞬きをしている。…………!!!それは見覚えのある顔で、もう一度会いたいと思っていた顔に似ていた。………ミツルだ!!私は驚きのあまり目が点になった。それを見た梨沙子が「どうしたの?」と、私の視線の先を探るように振り返る。「あ、綾川(ビン底眼鏡)じゃん。」梨沙子が振り返ったときにはすでに彼は眼鏡をかけ直した後だった。「あ…あのビン底眼鏡って、綾川っていうの?下の名前は?ってか、あい
フラン子 さん作 [307]