トップページ >> 恋愛の一覧
恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
-
クラスメイト2
毎日がつまらない高校生活にも一つだけ良いところがあった。図書館だ。中学の頃は校舎内に教室二つ分ほどの広さの図書室しかなく、揃えてある本もつまらない古い本ばかりだった。この高校には校舎とは別に赤レンガの二階建ての図書館が建っていて、いつもシンと静まり返っている。放課後はいつも図書館へ行き、由美の部活が終わるまで時間をそこで潰す。図書館の一階では大学受験を控えた3年生が参考書なんかを抱えてカリカリ勉
フラン子 さん作 [304] -
声-20-
「瀬奈っ!!」瀬奈がだんだんと薄らいでいく。「ごめん…もう時間…はやて、わたしの分も生きて、幸せになってね。わたし、はやてのこと、遠くからずっと見守ってるから…」「瀬奈っ!!イヤだ!!置いていくな!!せなーーーっ」瀬奈に手を伸ばしても何めつかめず、とうとう瀬奈は消えてしまった。「せなーーーーーっ」俺はしばらく声を枯らして泣き叫んだ。“泣かないで。前を向いて。はやては幸せになれるから。”空から、そ
深谷恵梨香 さん作 [327] -
声-19-
「わたし…はやてをしばりつけるために生まれてきたんじゃない。」瀬奈の言葉が俺の胸にささった。「わたしはね、はやてを幸せにしたいの。わたしがはやてに幸せにしてもらったから…わたしのことは忘れないでほしい。でも、わたしはもう、はやてに触れることすらできないから…はやてには新しい出会いの中で、新しい幸せを見つけてほしいよ。」「瀬奈…以外の誰かと幸せになんかなれないよ…」「はやて…わたしに出会ってかわっ
深谷恵梨香 さん作 [308] -
声-18-
瀬奈を強く抱きしめたはずの俺の腕にはなんの感触もなく、むなしく空をきった。「………」「どうして…」どうして瀬奈を抱きしめることができないんだ。「わたしは死んだんだよ。はやて、ちゃんと受け止めて。はやてはいつもわたしがもどってくるって信じ込んで現実逃避ばっかりしてる。ちゃんと前を見て!!後ろばっかり見てちゃダメだよ!!」「戻ってきたじゃないか!!」瀬奈は、ここにいるじゃないか…「今、目の前にいるの
深谷恵梨香 さん作 [289] -
クラスメイト1
頑張って勉強して受かった高校。受験生の頃はすべての夢がそこに詰まってると思ってた。彼氏なんか当然のようにすぐ出来るモンなんだと、期待しすぎていたのかもしれない。「ダル〜い。今日の体育創作ダンスだし〜。」甘くない現実を知った高校2年の私。窓際の机でお日様の光に包まれて、授業中ウトウトしている。「なんか楽しいことないのかな〜…」「夏樹さん。それは数学の授業がつまらないということですか?」ウトウトし過
フラン子 さん作 [362] -
声-17-
「なに?」俺は自分の目を疑った。そこにはさっきまでいたりなの姿はなかった。「瀬奈…」瀬奈の幽霊………?「はやて…ごめんね…わたし…ずっとさっきから一緒に話してたんだよ。りなになって…」「へ…」俺は夢か現実かもわからず、放心状態で瀬奈を見つめていた。なんだ…これ…どうして、瀬奈が…さっきのりなが瀬奈?頭の中が混乱している。「わたし…ずっとはやてのことが気になって…わたしが死んでからはやてまた孤立し
深谷恵梨香 さん作 [242] -
声-16-
「おまえも行くか、ケーキ屋。どうせ暇なんだろ?」「うん!!」そうして俺とりなは公園をあとにして、ケーキ屋へとむかった。俺は瀬奈が大好きだったチョコレートケーキのでっかいやつを買った。「ほらっ」「え?」「おまえ食えよ。」「え??」「おまえも今日誕生日なんだろ?」「うん…」「おまえさぁ…なんか…瀬奈に似てるんだ。瀬奈の生まれ変わりだったりしてな…なーんてな!!」あほか…りなは瀬奈じゃない…「チョコレ
深谷恵梨香 さん作 [243] -
声-15-
「っ…せ…な…ほんとに死んだのかよ…イヤ…だよ…俺…どうすれば………」瀬奈のきれいな顔にポタポタと雫が落ちる。「せなーーーーっっっ」「俺さ、最後瀬奈が死ぬとき一緒にいてやれなかったこと…今でも後悔してる…」苦笑いをしながら、隣を見ると、りなの目から大粒の涙がボロボロとこぼれていた。それを見て、俺の目からも一筋の涙が流れた。「瀬奈にでっかいチョコレートケーキ食わせてやりたかった…欲しがってたお揃い
深谷恵梨香 さん作 [244] -
声-14-
都合のいいことばかり考えていた。まさか…今日この日に瀬奈が死んでしまうなんて1ミリも考えていなかったんだ。「ごめんなさい…瀬奈…がんばったんだけどね…」俺は瀬奈の顔にかかった小さな布をそっと持ち上げた。………たしかに、瀬奈だ…「………」静かに眠るような瀬奈…まだ、生きてるんじゃないか…もしかしたら“おはよ、はやて”って、何事もなかったように起き上がるんじゃないか、ってくらい、瀬奈の顔はきれいに整
深谷恵梨香 さん作 [224] -
声-13-
それから瀬奈は1週間眠り続けた。「瀬奈ー明日はおまえの誕生日だな…絶対明日は目覚ませよ!!じゃなきゃ、誕生日プレゼントやらねーぞ!!」瀬奈から、返事はない。「じゃ、また明日、でっかいケーキ持って来てやるからな!!」翌日…目を覚まして、ふと携帯を見ると、瀬奈の母ちゃんから何件も着信が来ていた。俺はあわててかけ直した。“…もしもし…はやて…くん?”「瀬奈になにか…」俺はイヤな予感しかしなかった。“っ
深谷恵梨香 さん作 [240]