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友美の幽霊-??????
ちょっとした素朴な疑問ってやつだったんだが、その時の友美の態度に俺はびっくりした。この部屋で友美の幽霊を見た時よりもびっくりした。なんとあの言いたい放題の友美が急に下を向いて、モジモジしてるじゃないか!信じられない事に、友美がはにかんでいるのだ。そして、上目遣いでチラッと俺を見て、恥ずかしそうに小声でこう言った。「だからあんたは鈍感の世界ベビー級チャンピオンだっていうのよ。」そっかー!こいつ死ん
矢口 沙緒 さん作 [850] -
友美の幽霊-?????
「あんた、自分が死んだの棚に上げて、私の事お化けだとか、成仏しろとか言って。おかしいなぁ、とは思ったんだけど。でもまさか自分が死んだのに気が付かなかったとはねぇ。あんたにしか出来ないボケよねぇ。見事だわ!」友美は変な感心をしている。俺はすっかり落ち込んでいじけていた。ちぇっ、俺死んじゃったんだ。「あんた、なに情けない顔してるのよ。情けないのはこっちよ。あーぁ、ヤダなぁ。今頃私の友達なんか、私があ
矢口 沙緒 さん作 [494] -
友美の幽霊-????
そこまで言って、友美は言葉を切った。何かひらめいたらしい。「ははぁ、分かったわ。だから話が噛み合わなかったのね。なるほどね。」一人納得している。「なーんか勘違いしているんじゃないかと思ってたんだけど。そういう事だったのね。まったく、あんたって本当に鈍感なんだから。呆れ返っちゃうわ」「何が分かったんだよ。俺の頭、どうなっちゃったんだよ」「あんたね、よーく思い出してみなさいよ。あんた、ここに帰ってく
矢口 沙緒 さん作 [533] -
友美の幽霊-???
そう叫んだのがいけなかったのか、せっかくキッチンに入った友美が、またのれんをかき分けて出てきた。そして両手を腰にあて、呆れたような顔で俺を見下ろしている。「ひぇ〜!成仏してくれ、俺が悪かったから、謝るから、お願いだから成仏してくれ〜」何も悪い事をした覚えはないが、とにかくここは謝っておいたほうが無難だと、俺は直感的にそう思ったのかもしれない。「あんた、なんか勘違いしてるんじゃないの?」おびえきっ
矢口 沙緒 さん作 [499] -
友美の幽霊-??
男と女の相性なんて、多分漫才と一緒なんだと思う。ツッコミとツッコミじゃダメだし、ボケとボケでもうまくいかない。男と女もやっぱりボケとツッコミが組んだ時に初めてうまく行くんじゃないだろうか。友美はあきらかにツッコミだから、当然俺がボケって事になるのか?でも、夫婦漫才になる前に友美は死んじゃった。そんな事を考えていたら、急に涙が溢れて視界が霞んだ。アパートの部屋に戻ってみると、部屋に電気がついている
矢口 沙緒 さん作 [504] -
友美の幽霊-?
俺は着なれない喪服を着て、その黒いネクタイを大きく緩めて、ぼんやりと夜の国道を一人車で走っていた。少し開けた窓から冷たい風が車内に流れ込んでくる。友美が死んだ。友美が死んじゃった。それが頭の中で何度も再生される。でも、何度繰り返しても、それを受け入れる事ができない。だって、つい一週間前まではいつもと変わらずピンピンしてて、いつも通り俺に悪態をついて、誰よりも元気そうで…それなのに急に死んじうなん
矢口 沙緒 さん作 [583] -
がくさい 第一場〜遠藤ユミコの話〜
「失礼しまーす。」私はわざと大きな音をたてて職員室のドアを開ける。いたって不真面目な生徒らしく。先生の前に仁王立ちになる。「小説、返して下さい。」簡潔に、要点のみを述べるように気をつける。「おう、遠藤か。」先生はいつもと変わらぬトーンで答える。「お前元々、英語出来るのに今年成績下がったよな。」当たり前だ。わざと間違った答え書いてるんだから。「受験生だってのに…。でも模試の点は良いんだよなぁ。」い
あこ さん作 [175] -
タイムカプセル 14
再会 ? 「そうなの、何時も忙しい時にぶつかって無理だった。だから今日は、すごい楽しみだった。……ケンちゃんに会えるのが!」 「……。結婚はしてるんだろう?」 「1回はね。でもバツイチ!」 「そうだったのか。悪いことを聞いちゃったな」 「いいの、気にしないで。私は、建築設計の会社に勤めて、27才で独立して、インテリアコーディネーターの会社を立ち上げたの。」 「へえ、すごいな。キャリアウーマンから
内田俊章 さん作 [333] -
キャロルの秘密 29
その予感は的中していた。 レコード会社に残った白鳥健吾は古賀のメルセデスに乗り二人だけでスタジオへと向かった。 アシスタントディレクターの渡辺だけは古賀が先にスタジオで待っているようにと頼んでおいた。 二人の乗る車内では思いの外、会話が弾んだ。 会話の内容は自ずと音楽の話しになってしまう。 白鳥がどんなミュージシャンを聴いてきたことやギターの話しになると二人は年齢差を忘れて盛り上がった。 ス
キャロルの秘密 さん作 [468] -
タイムカプセル 13
再会 ? 「うわあ〜、懐かしいな!『バッター4番、ファースト西尾君!』中体連の時、私がアナウンスしたんだよね!」 「あぁ、そんな事も有ったな!」 「ねえ、ケンちゃん。金光寺へ行ってみない?」 「あぁ、亜紀が怪我をした所だな!」 「ねえ、覚えてる?あの時、『胸も痛い』って言ったら、ケンちゃんは、私の服をめくって、冷やしてくれたんだよね」 「あぁ、覚えてるさ。俺が追い掛けていて転んだから、責任を感じ
内田俊章 さん作 [348]