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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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略奪 6
『何処に行ってたの?学校から連絡があったわよ。近頃どうしたの?何が不満なのよ!』帰宅するなり叱責される。『ウザい』呟いて自分の部屋に逃げ込んだ。ネットで愛梨が言っていた曲を探す。ヘッドフォンを掛けてボリュームを上げた。怒鳴り続けている母の声を遮断する。軽快なリズム。でも、哀しい音。不安や屈辱を埋める為に生まれた音楽。憂いを叫び、希望を願う。アイドルにあてがわれる現代のヒット曲には無いソウル。セール
アフリカさん作 [292] -
略奪 5
5)客が、ジワジワと増えて私は止まり木を立った。BARを出るとネオンの周りに羽虫が群れていた。小さな羽虫は何を求めて僅かな灯りに集まるのだろうそんな事を漫然と考えていると不意に肩を叩かれた。『制服のままで目立ってたよアンタ』愛梨がギターケースを抱えて微笑んだ。『愛梨さん。感動しました。言葉に出来ない感情が溢れて私…』『泣いてたね』『何だか全てが嘘に思えて信じるものを無くしたと言うか。元々、そんなも
アフリカさん作 [316] -
略奪 4
4)ロックグラス、ショットグラス、カクテルグラス…次々に磨かれ美しく光る透明なグラスがカウンターに並べられて行く。どれも無駄なデザインの無いシンプルなものばかりだ。不意に小さな疑問が浮かんで言葉にする。『ここは喫茶店?』男がグラス磨きながら小さく首を振る。確かに喫茶店にしては店内が暗すぎる事に今更ながら気付く。私は開店前のBARに飛び込んでいる。急に居場所が無くなり、ポケットの札を握り締めた。『別
アフリカさん作 [302] -
略奪 3
繁華街を抜けた頃には美佳の姿は無かった。カラカラに成った喉の辺りを掌で擦ると不快な汗が指先に絡みついた。ポケットに手を突っ込み裸の一萬円札数枚を握り締める。穢れた金を淳に貰った財布に入れる事が出来なかったからだが今と成ってはどうでも良かった。私は歩きながら、最初に目についたスティール製のドアを押し開いた。薄暗い店内。静かに流れているjazzが何故か心地よかった。『何を出しますか?』止まり木の一番奥
アフリカさん作 [318] -
略奪 2
2)翌日私は、淳を見つけるなりその右頬を張った。『最低の奴、アンタなんか死ねば良いのに』何度も練習した短い台詞だったが上手く言葉に成っているかは分からなかった。感情が溢れだした。涙が止まらなく成った。それでも私は淳の顔を睨み続けた。『淳、なんとか言いなさいよ』教室が静寂に包まれ私の嗚咽だけが響く中、メールの差出人の美佳が淳に詰め寄る。淳は反論せずに俯いたままだ。『黙ってないで、認めるなら謝りなよ』
アフリカさん作 [310] -
SAKURA-2
さくらは素直にパーカー着たからいいか♪ちょ…やべぇ…さくら、可愛すぎ…。俺のブカブカのパーカー着て、色気たっぷりじゃねえか!?ん、俺?東城鷹弥。さくらは一人っ子だから幼い頃俺を鷹弥兄ちゃんって呼んでたのに、今は、反抗的になって!兄ちゃんはさくらがそんな胸元の開いたお色気たっぷりの服を着てくるなんて…悲しいよ。って俺は色気を増してどうする!?翔「おかわりあるよ?」鷹弥「飲む!!」俺は翔にコップを出す
凌雲さん作 [587] -
SAKURA-1.5
冷蔵庫を開けるとオレンジジュースしかない。仕方ないか…俺は東 翔。漢字二文字とか、ふざけた名前だ。さくらちゃんと居ると、ドキドキする。ちょっと落ち着いてから行こう。あ!でも、鷹弥が変なことしないよな!?やっぱり早く行こー!!翔「おまたせー!!」さくら「翔君きたー。ジュースありがとー。」くっ…さくらちゃん、可愛すぎる。鷹弥「ふっ、ご苦労だったな。」お前は何様だ。3人でジュースを飲み。…って何故に、さ
凌雲さん作 [530] -
SAKURA-0
今日は幼馴染み3人で勉強会。一番頭がいい翔君家に集まってる。今、翔君はジュース取りに行ってる。「さっくらぁー、ここわかんねー。」私の名前は黒澤さくら。わかんねーって言ったのは鷹弥君。さくら「どこ?」鷹弥「全部。」さくら「えーもうすぐ受験だよ!!」そう。私たちは中3。成績は鷹弥君がヤバイ。鷹弥「さくら〜」さくら「何?」鷹弥「胸元開いた服だとエロイよ。」さくら「へんなとこ見ないでよ、バカっ!!」確かに
凌雲さん作 [545] -
略奪?
?手首の傷痕を眺める。無意味な勲章。自分を取り戻す為の自傷行為。ただ、叫ぶ術を持たないだけとも言える。私は理由を見失っていた。愛する理由。愛される理由。生きる理由。誰に手を差し出されても、私にとっては全て偽善に満ちた戯れ言でしか無かった。上っ面だけの付き合い。恋人も家族も私の本質を見てはいない。私は此処に実在しているが誰も私を見ていないのなら存在としては無だ。私は鏡に写る自分と歪に盛上がった傷痕を
アフリカさん作 [313] -
12歳差の恋
6月。梅雨まっさかりだ。秋穂が大学生になり、3ヶ月がたった。一人暮らしにも慣れ、そろそろバイトでもと考えている。「秋穂、これは?駅前のカフェ週3日から。時給850円。かわいい制服だって。ここのカフェの制服、可愛くて評判なんだよ」友人の夏美が、学食で秋穂にアルバイト雑誌を見せる。外はどしゃぶりだ。夏美とは入学式で知り合い、学科も一緒のために仲良くなった。大学の近隣に実家がある夏美は、地方出身の秋穂に
たかやまさん作 [325]