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恋愛の携帯小説に含まれる記事が22370件見つかりました。
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人斬りの花 15
3-2 香抄司郎は,柳瀬屋の前で妙な男達とすれ違った。だが今は,椿の明かした過去の事でいっぱいで,そんな事を気にしている余裕などない。行く宛はないが,足早に町を歩いた。風にのって威勢の良い掛け声が聞こえる。近くに道場でもあるのだろう。抄司郎は目を閉じて,まだ純粋に,剣に励んでいた頃の自分を懐かしんだ。『抄司郎じゃないか!!』1人の男が肩を叩いた。『‥お前は。』『嫌だな。忘れたのか。平太だよ。よく
沖田 穂波 さん作 [426] -
最期の恋(21)
?最近では、学校が休みになる、金曜日の夕方から日曜日の夜まで、コウは私のアパートで過ごしていく。若いナース達の休日の希望は、どうしても週末に集中する。だから私自身が休めることはほとんどない。一緒に遊びに行くこともなければ、不規則な勤務で疲れ切った私とワイワイ騒げる訳でもない。高校生の男の子にとって、いったい何が楽しいのかと思うのだが、金曜日の授業が終わると、伝書鳩みたいにやっ
MICORO さん作 [378] -
最期の恋(20)
「おかしいです。スッゴクおかしいですよ、婦長。でも、恋なんておかしなものじゃないんですか?それに、孝一君だって、婦長のことが好きなんでしょう?」全く変な言い方だが、涼子の言葉には、妙に納得させられてしまう。「好きだって、言ってくれてる…」私が遠慮がちにいうと、涼子は大袈裟に頷いて、納得した。「でしょうね。だって入院してた時から、婦長のことばっかり気にしてたんですよ。看護学校を出たての若くて可愛い
MICORO さん作 [387] -
草食な彼7
りんかを抱っこしたまま、風呂の縁に座った。このままでは、やばいと思ったかずは、りんかをお姫様抱っこに持ち替えた。そのまま立ち上がったが、今度は、顔が近いというか、りんかの顔が首の中にある。下をむくと、唇に当たりそうだ。最大の難題が後1つ濡れたバスタオルだ。部屋も入れない。少し酔いを冷ますか、抱き上げまま露天風呂のベンチに座った。あっもう1つ問題が、俺のタオルがない…「かじゅ?これが夢なら何を言っ
りんか さん作 [170] -
草食な彼
どうすればいい?「りんか?」「ん?ごめんなさい。もうしないね」「りんか?」りんかは、花火を見ていたが。えっ今、りんかって呼んだ?「はっぁい?ごめん。少し酔いがまわった?あれのぼせた?」「りんか?大丈夫?」りんかは、のぼせて幻聴が聞こえてるような気がした。かずがりんかと、呼んでるような?夢かもね。酔って、風呂に入ったからかなぁ?かずは、あたしのことはりん姉と呼ぶはずだしー「かず?あたし出るは、夢見
りんか さん作 [205] -
最期の恋(19)
私はその場にいたたまれなくなって、コウの手を引いてマクドナルドから飛び出した。駅前の花時計の前にコウを座らせ問い詰める。「ねえ、コウ。正直に言って。私と一緒にいて、本当に恥ずかしいと思ったことはないの?コウのお母さんより、年上のおばさんだよ。マックにいた女の子達が、何て言ってたか、聞いたでしょう?」「聞いたけど…。好きなんだから、全然平気だよ。それに、僕にはお母さんはいないし…。それとも、さゆり
MICORO さん作 [379] -
草食な彼5
二人で温泉、初めての旅行。でも、まだ、手も握っていない。友達関係。かずは、草食系。。。りんかは…りんかには、秘密がある。鞄の中身は、薬…かかさず飲み続けなければいけない薬。かずには、言えないなぁ。りんかは、かずに目をつぶってもらって飲んだ。「俺、風呂入ってくるわ」かずが襖を閉めて露天風呂に向かった。一人でりんかは、テレビを見ながら、飲んでいたら、外からヒュードカーン、あっ花火だ「かず?花火上がっ
りんか さん作 [163] -
最期の恋(18)
「あっ!それ、私のアイスコーヒー…」もちろんアイスコーヒーなんてどうでもいいのだけれど、コウのリアクションが楽しみで、私はわざと悲しい顔をする。「ああっ!ごめんなさい!走って来たから、すごく喉が渇いてて…。あの、ボク 新しいの買って来ます」立ち上がろうとするコウの手を引いて、私は止めた。「もういいわ、コウ。私はそのアイスコーヒーが良かったの。新しいのはいらない」調子に乗って、私は拗ねて見せる。「
MICORO さん作 [368] -
最期の恋(17)
コウが頷いた。頭の良い彼の事だから、私の小さな嘘はお見通しだろうけど。「わかったよ。ごめんね、さゆりさん。僕、一生懸命に頑張って進学して、早くさゆりさんに追いつけるようにするから。だから、卒業して、きちんと社会人になったら…、プロポーズしてもいいですか?」私は微笑みを浮かべて、それに答えた。「もちろんよ。コウがそうなった時、まだ、私の事を愛していてくれたら、プロポーズして。必ず、『はい』って答え
MICORO さん作 [491] -
最期の恋(16)
コウとの待ち合わせは、いつも駅前のマクドナルド。学生時代にはよく利用したマクドナルドも、この歳になるとちょっと気恥ずかしい。めずらしく時間に遅れて来そうなコウを待ちながら、私は最初のデートを思い出した。昔と変わらず、学生達で賑わうマクドナルドの喧騒は、私にはあまり居心地の良いものではなかった。次の待ち合わせは、ちょっと小洒落たレストランにしようと言うと、コウはとんでもない、と首を振った。「ダメだ
MICORO さん作 [488]