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ミステリに含まれる記事が2049件見つかりました。

 
  • 屋根の上 2

    宮城春樹は、謎だらけの男だ。一応僕とタメで、同じ春日井高校に通う2年生なのだが、何故か制服を着ない。不良が制服を着崩す、とはまた違う次元で、制服を着ない。変形のガラシャツにレザーのライダース、真っ黒のスキニーに14ホールの、厚底ワインレッドのブーツ。これが彼の普段着だ。ちなみに僕は制服だ。意味がわからない。何故彼が、そんなロックな服装で登下校するのかも謎だが、それを注意しない学校側も謎である。噂で
    をんさん作 [18]
  • 屋根の上 1

    僕の通う学校で男子生徒が一人、命を落とした。墜とした、と言った方が的確かもしれない。彼は墜落したのだ。学校の屋上から。彼の亡骸の近くには、古くなって錆びついた事故防止用のフェンスが転がっていた。彼の死は不運な事故として扱われた。馬鹿な大人たちは、月並みのように責任の押し付け合い。どうやら学校側に非があるということで、話が落ち着きそうだった。しかし、彼の死には不思議な点が二つかあった。一つ目は彼の死
    をんさん作 [16]
  • 愛病 9

    意識が朦朧とする中、目を開くと太一が横で寝ていた。ベッドではなく床で、1人と1匹が寝ている。太一の身体からは、赤いものが流れ出ていた。それは、私が倒れているところまで流れ、白い毛を赤く染めていった。私は太一に愛された。幸せだった。カーテンの隙間から暖かな光が漏れていた。春の暖かな光のようだ。太一がいつも通りに起こしてくれることを祈って、私は再び目を閉じた。「ミサキ、おはよう。」『ミャー。』って。*
    さん作 [61]
  • 愛病 8

    驚いて振りかえると、彼は私を見下ろして言った。暗くて顔が見えなかった。「お前、昼間にあいつとじゃれてただろ。さっきお前の身体に黒い毛がついていた‥‥。2匹の猫が最近よくアパートの前で、じゃれあってるのを見るって大家が言ってたぞ‥。ネックレスはどうせそのとき落としたんだろ?なぁ、そうだろ?ミサキ‥‥?」太一の顔が月明かりで見えた。寂しそうな、ものすごく悲しい顔をしていた。こんな顔の太一を初めて見た。
    さん作 [37]
  • 愛病 7

    ある日、黒猫とじゃれあって部屋に戻った。しばらくすると太一が帰ってきた。「ただいまー。」『おかえり、太一。』私は、太一に抱きついた。太一は、笑って私を抱き締めてくれた。私の大好きな太一の笑顔だった。しかしその笑顔はすぐに曇った。太一は私の首元に目をやった。「俺があげたネックレスは?」『え‥?』私の首にはネックレスがついていなかった。「落としたの?」太一は、そう言うと部屋を探し始めた。私も一緒に探し
    さん作 [32]
  • 愛病 6

    部屋に戻ってからも太一は不機嫌だった。スーツを着たままベッドに横になっていた。『ねぇ、怒ってる…よね。ごめん。』私がそう言って太一に近づくと、「もう、黒猫とは遊ぶなよ。鳴かれても飼えないもんは、飼えないんだ。」と、彼は体を起こして言った。『ごめん、』彼は、少し笑って私を抱き締めた。「夜ご飯にしようか。」『うん、』太一は優しかった。好きだと、改めて感じた。その日の夜は静かだった。どこかに行っちゃった
    さん作 [32]
  • 愛病 5

    あれから何日か経ったある夜のこと。外から猫の鳴き声が聞こえた。「ニャー、ニャー、」鳴きやむようすがなかったため、しかたなく身体を起こした。横で寝ている太一を起こさないようにそっとベッドから降りた。ベランダに出て下を見るとあの黒猫だった。ついてきちゃったんだ‥。黒猫は私に気付いたようで、こちらを見ながら鳴いていた。「ニャー、ニャー、」私は部屋に戻ったが鳴き止まなかった。それから黒猫は毎晩来るようにな
    さん作 [34]
  • 愛病 4

    寒いなぁ‥‥。冬の夜はひどく身体に堪えた。月明かりの当たるベンチに座り夜空を眺めた。星が綺麗だった。どのくらい時間が経ったのだろう。辺りがうっすら明るくなってきた。寒さも限界だった。そろそろ帰ろう。ベンチから離れ歩きだそうとした時、「ニャー‥。」後ろから猫の声が聞こえた。振りかえると真っ黒の猫がこちらを見ていた。私が歩み寄ると、黒猫は逃げることなく私に擦り寄ってきた。野良猫なのか、身体が汚れていた
    さん作 [33]
  • 愛病 3

    その日の夕方、電話が鳴った。ちょうど2人で近くの公園まで散歩に行って帰ってきたところだった。太一が電話に出ると、すぐに楽しそうな会話を始めた。そしてその日の夜、太一の家は賑やかになった。電話をかけてきた太一の友達を含め、3人が家に来た。太一と私の住むマンションは駅の近くにあり、集まりやすい訳か太一の家での飲み会は急遽決まったようだった。みんな酒を飲みはじめ、異様なテンションとなった。私は飲めないか
    さん作 [35]
  • 愛病 2

    それは綺麗に真っ赤なリボンがかけられた白い箱だった。『なに、?』キョトンと目を丸くしていると彼はまた、クスっと笑った。彼はその箱を私の目の前に持ってきた。そしてリボンをスルッと解いて箱を開けてくれた。「これをミサキに‥‥つけて貰いたくて頑張ったんだよ。」箱の中には、まるでサイダーの中に入ったビー玉のような、青い綺麗な宝石がついたネックレスが入っていた。ものすごく綺麗で私は見とれてしまった。『き、綺
    さん作 [35]
 
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