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ミステリの携帯小説に含まれる記事が2060件見つかりました。

  • 龍と狼66

    「いいや違う。あいつらは日本人だ。日本の公安・・・スパイだ」「日本人!?」ソンスンの目つきがきつくなった。やがて、両者が同じ場所に揃った。真矢とチャンホは睨みあいを続け、ソンスンは柳田の顔を不思議そうに見た。『何処かで見た事がある・・・』ソンスンが、携帯電話を取り出そうとしたその時、柳田がソンスン達二人に英語で話しかけた。「お宅ら、情報院の人間だろ?」「・・・」チャンホは無言だった。「我々は日本
    武藤 岳 さん作 [323]
  • 龍と狼65

    柳田達が公園に着くと、朝の散歩を楽しむ老夫婦や、ジョギングをしているカップルなど、皆、朝の爽やかな時間を満喫していた。そんな爽やかな空気から、少し浮いてしまっているスーツ姿の三人は、川辺のベンチに腰を掛けた。「遅いな。」柳田は腕時計を見た。約束の時間になっても、それらしき人間は現れなかった。そんな時、柳田達が来た方向と逆の方向から、二人のスーツ姿の男が近づいて来た。一人は眼鏡を掛けて、インテリジ
    武藤 岳 さん作 [481]
  • 龍と狼64

    夜、宿泊先のホテルで柳田は、真矢達と合流した。ホテル一階の奥にある、レストランで柳田達三人は遅い食事を摂っていた。決して美味いとは言えないステーキを頬張りながら、鹿井が切り出した。「柳田さん」「どうした?」「いや、実は先ほどCIAの人間から、ニホンオオカミの情報を知る人間を見つけたので、明日の朝、待ち合わせをして一緒に会いに行かないか?と連絡があったんですがね。」柳田は少し驚いて、ステーキ肉から
    武藤 岳 さん作 [388]
  • 龍と狼63

    柳田が見た軍用ヘリコプターの尾翼には、星のマークがプリントされていた。『米軍機だ。』機種は遠くて判り辛いが、形状からするとAH-64攻撃型ヘリコプター・アパッチに見える。爆音が近付いたと思うと、柳田達の頭上を五機の同型ヘリコプターが、僚友機が停まっている農地へ高速で飛行していった。柳田は、新しい疑問を抱くようになった。スチュワート家は、莫大な資産家だ。政府に対してもかなりの発言権を持っている。こ
    武藤 岳 さん作 [381]
  • 龍と狼62

    金と権力を手に入れた青年にとって、柳田は邪魔な存在ではないのか?柳田はたった二、三十分のやり取りの中で、次第に不安感を抱くようになってきた。彼の表情、言動、落ち着き払った雰囲気・・・。事実、柳田は出された紅茶を一度も口にしなかった。隣のアイリーンが美味しそうに飲んでいても、柳田は信用できなかった。結局は、どうでもいいような話に終始して、柳田とアイリーンは席を立った。柳田が青年に感じていた疑念は増
    武藤 岳 さん作 [372]
  • 龍と狼61

    しかし、スチュワート卿は、青年を心から愛し、信用していたし、青年も彼の期待に応えた。『環境が変われば、人格も変わるのか?』柳田には疑問だった。柳田はスチュワート家と、ある取引を交わした。それ以降、スチュワート家や青年との接触は制限されている。一年に一、二回、アイアンを、心理カウンセラーとして派遣する事くらいが関の山となった。だから、青年の変遷期を見ていない柳田には、青年の本質の変化には疑問を持ち
    武藤 岳 さん作 [334]
  • DECEIT [脱出] ?

     空気が振動しているのが頬を通して伝わってくるのを感じた。 バイクは三人のちょうど真ん中に止まり、その大きく力強い鼓動を停めた。 マシンに跨がっている男はヘルメットの代わりにサングラスをかけていて、いかにも不良の雰囲気を醸し出していた。 立ち上がった白人は身長、180cm前後といったところであろうか、光を見下ろすほどの背丈である。 「君が光だね」 大きさとは裏腹に声は明るく、澄んでいた。 しかも
    etc. さん作 [472]
  • 龍と狼60

    しかし、彼に大きな転機が訪れる。彼が預けられていた、母方の親戚筋こそがスチュワート家の分家にあたった。新しい分家の住人になった青年が、本家へ挨拶に赴いた際、本家の当主、ヘンリー・スチュワート卿の目に止まったのである。当然、本家にも分家にも後継者がいたが、スチュワート卿は、当時の本家の後継者であるジェームズが、かなりの放蕩息子で、困り果てていた。そんな彼の前に現れた、この青年は、世代的にも息子に近
    武藤 岳 さん作 [322]
  • 龍と狼59

    「私に代わって、定期的にあなたの下へ訪ねていた、ウッド氏が先日のテロ事件に巻き込まれて、亡くなりました。」ウッド氏とは、スチュワート家へ出入りする際の、アイアンの偽名だった。青年は悲し気な表現になった。「とても、残念な事です。そこにいらっしゃる奥様も、さぞお辛い事でしようね。」柳田はこの質問に対する彼の反応をじっと観察していた。彼は、純粋なスチュワート家の人間ではない。十年前までは、日本人姓を持
    武藤 岳 さん作 [328]
  • 龍と狼58

    青年は、柳田のちょっとした躊躇を見逃さなかった。「以前とお変わりありませんか?と言いたいところですが、お疲れのご様子ですね。」「ええ、連日のテロのせいでね。」柳田は、くたびれたスーツをジロジロと見る青年の好奇な目線に耐えていた。「わざわざ遠い日本から、如何されたのですか?お仕事ですか?それとも・・また、お金が必要になりましたか?」隣にいたアイリーンが驚いた顔をした。“またお金が必要”この言葉に反
    武藤 岳 さん作 [332]

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