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ミステリの携帯小説に含まれる記事が2060件見つかりました。
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ハーフムーン (25)
「そう言えば、さっきのレシートがあったハズ…あ、あった!」マモルは、先ほど買った花束のレシートを見つけると、それを男に見せた。「ハイハイこれで1回ね!抽選できるよ回せるよ!この抽選券を持ったまま、あっちの方から並んでね!」そう言って男は、マモルに抽選券を手渡した。「どうでもいいけど…すっげぇ列だな。この町、こんな人いたっけ?やっぱ並ぶの止めようかな」マモルが見つめた先には、Uターンを繰り返しなが
翔 さん作 [903] -
Kidnapping
「さてと…。これを見たら彼等もこちらの言う事を聞かなくてはならないはずだな。」ポストに○△信用金庫と書かれた封筒を何通か投函しながら彼は言った。どういった返事が来るのかは既に彼にはわかっている。彼等にとって、彼の申し出を断ることは自分の首を絞めることにほかならないからである。彼が、わざわざ自分の経歴を偽って何人かの探偵を使い調べあげた彼等の有力な共通の情報のみをその封書の中にはいれてあるのだ。も
おぼろづき さん作 [470] -
ループ(4)
僕はその名前を聞かれた時に違和感を感じた。確かに聞きなれた名前だが、20年間呼ばれ続けてきた程ではない。何故だ?この感覚は一体何だ。有島健二。漢字も浮かんでくるし、よく聞く名前だ。でも何故か自分がそう呼ばれるのは初めての気がする。やはりあまりのショックで頭がおかしくなってしまったのか。取り調べが終わったら部屋でゆっくり休もう。取り調べが終わり、僕は手錠をかけられた状態で部屋まで連れていかれた。部
まっすん さん作 [540] -
ループ(3)
複数の警察官が僕の周りを一瞬にして囲んだ。パトカーの中からは無線で僕の服装や人相、その他あらゆる情報が聞こえてくる。警察官に名前と生年月日を聞かれ、パトカーまで連れていかれた。僕が何も抵抗しなかったから乱暴はされなかった。警察署までのパトカーの中。僕は後部座席の真ん中。両サイドに警察官。頭が真っ白になってきた。そうだ。僕は大学生なんだ。年齢は20歳になったばかり。今頃友人達は学校に。でも僕は殺人
まっすん さん作 [511] -
ループ(2)
死ぬのは嫌だ。どんなに悲しい人生でも僕は生きることを選びたい。自殺か逃走?なら逃げようじゃないか!僕は、なるべく警察や一般市民に見つからずに逃げることを決意した。いつ捕まるのかという恐怖。財布にはクレジットカードと現金が3000円入っている。あとは小銭。一円玉がいっぱい見えて数えるのをやめた。これで何日もつだろうか。ここは京都。交通は便利だが、今は100円も貴重だ。仕方なく徒歩でできるだけ遠くに
まっすん さん作 [535] -
ループ
僕は、人を殺してしまった。嘘だろ?僕が殺人犯?間違いない。殺したこと、遺体をバラバラにしたこと、そして埋めたことまではっきり覚えている。いや、思い出したんだ!今まで忘れてた。自分が人を殺したこと。人を殺したことを忘れる?そんなことあり得るのか?でも僕は間違いなく殺人を犯した事実をすっかり忘れてしまっていた。つい先月の話なのに。でも思い出してしまった。思い出したとたん、警察に見られるのが怖くなった
まっすん さん作 [574] -
ハーフムーン (24)
その場所は、マーケット中心部の広場を利用して作られた、特設会場だった。そこには年寄りから主婦、家族連れまで、大勢の人々がテントの周りに群がっていた。「何だろ?」マモルが言った。「何かの抽選会やってるみたいダヨ」そう言ってミユキが見上げた先には、『大抽選会』の文字が踊っていた。「何が当たるのかな?」マモルが群集をかき分け、前に進むと、そこには次のように書かれていた。―マーケット大周年祭!―\r年
翔 さん作 [918] -
Kidnapping
「あ、途中で○○駅に寄ってくれないか。そこで美玖と合流するから。」オレは車を運転する潮田に言った。美玖も署長の家に挨拶に行きたいといっていたので最寄り駅で待ち合わせをしていたのだ。美玖はオレと違ってキャリア組で、今は本庁の刑事課で係長をしている。つまりオレ達の上司という訳だ。「わかりました。姉貴は元気にやってるんですか?」ハンドルを駅の方向へきりながら、潮田が聞いてくる。オレはタバコをくわえなが
おぼろづき さん作 [428] -
Blue Day
目が覚めた。窓を開ける…秋晴れで冷たい風が寝不足の顔に当たって心地いい。「ふぁ〜」大きなあくびをしながら目をこする。また今日から一週間が始まると思うとたるくなる。親に早く行けとどやされて急いで外に飛び出した。いつもと同じ通学路、自分のお気に入りの曲を聞きながら歩いて行く。校門には相変わらず生活指導の先生が立っているのが見えた。イヤホンを外して制服の中に隠し、そのまま通り抜けようとしたら「ネクタイ
彗龍 さん作 [358] -
ハーフムーン (23)
「あ…ありがと」ミユキはお礼を言った。「さっきの風呂代のお返しさ。営業時間外だったのに、払ってくれたしな」マモルはそう答えた。ミユキは嬉しそうに白い花束を抱きかかえると、優しく香るその花の匂いを、いつまでも嗅いでいた。「ところで、ミユキはこれからどうするの?」マモルが聞いた。「ううん。何も決めてない」「じゃ、泊まる場所は?」「それも全然…アタシ、今朝この町に来たばかりだから」ミユキは言った。「そ
翔 さん作 [966]