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ミステリの携帯小説に含まれる記事が2060件見つかりました。
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Kidnapping
「風間さん!」部屋に戻った途端に、オレの下にくっついているキャリア組の潮田憲二が飛んで来た。「なんだ、優等生。」とてつもなく、露骨に、嫌そうな顔をして、潮田はオレを睨みつける。「その呼び方は、いい加減に、やめてください、先輩!」こいつとは子供の頃に同じ剣道道場に通っていた馴染で、その時にいろいろとあり。まあ、かいつまんで説明すると、オレが不良行為を行なっていた事を、御丁寧にとてつもなく恐ろしい師
おぼろづき さん作 [423] -
Kidnapping
「ねえ、完全犯罪ってあるとおもう?」ファーストフード店で横に座っている新社会人に思える二人のうち、窓際にいる男が口を開いた。「いきなり、何の話だよ。」一緒にいるもうひとりの、まだ顔に少年のあどけなさが残る男がいきなりの話にビックリして目を丸くしている。「いきなりどうしたよ。」「いや、ふと思っただけなんだけどさ。」彼は言葉を続ける。「有名な処だとやっぱり三億円事件じゃない。あとは、これらの分類に括
おぼろづき さん作 [456] -
ハーフムーン (22)
「ところでキミの名前は?どっから来たの?」マモルは聞いた。「アタシの名はミユキ。あっちの方から来たの」とミユキは、海の向こうを指差した。マモルは、興味深そうに目をパチクリさせながら、「へぇー。面白い子だね」と言った。「じゃあ、マモルは…どっから来たの?」ミユキが聞いた。「あっちから」とマモルは太陽の方角を指差した。――アハハハハ。二人は共に笑った。やがて開店前の時間となり、ミユキは風呂屋を出て、
翔 さん作 [880] -
Kidnapping
『一章』十一月にはいり、街には色とりどりのイルミネーションが光り始め、徐々にクリスマスを意識した色に変わっていく。今年は比較的暖かい日が続いたため、街を歩く人々はまだ軽くジャケットを羽織る程度の服装ですましている。今日は十一月にはいり最初の日曜日。連休ということもあり、若いカップルや年配の夫婦が街にあふれているようだ。もうすぐクリスマスだという事で、デパートや量販店は今年最後の売り込みをかけ、道
おぼろづき さん作 [426] -
Kidnapping
『序章』毎日毎日刺激がない、かったるい日常。毎朝同じ時間に機械的になる目覚まし時計に起こされ、朝食を食べ、学校にいき、同級生と下らないテレビの話や、誰々が好きだ、などの下世話な噂で盛り上がり、終業のベルと共に大きくなってから苦労しないように、などと言う大人の理窟に従って予備校に通い、社会にでたら使わなくなる微分積分やら年号やら元素記号を頭に詰め込み。本当にイライラしてくる。大人達が勝手に決めたル
おぼろづき さん作 [443] -
黒い箱
・・・・・・!?目の前に黒い箱がある!数分前まで、そこに箱なんて無かった!誰が置いた?いや、そんなはずはない!!今までずっと部屋にいたのだから、箱を置いたら気付くはず!!・・・・・なら箱は一体どーやって!?考えれば、考えるほど、わからなくなっていく!気分も悪くなってきたただ、目の前にある、黒く小さい箱は存在しているこのまま、考えていてもなにも進まない箱を調べるしかない!恐る恐る、箱を手に取り、箱
イルカ さん作 [510] -
気まぐれの代償
男は執務机に向かい、身震いした。今日は今年一番の冷え込みだという。魔女の接吻さながら、凍えるような寒さの日であった。男は自分の背中に冷気がかかったような気がした。振り返ると、書斎の扉があけられていた。確かに閉めたはずだが?と男は思ったが、すぐに蓋をして、これから起こるであろうことに思考を飛ばした。「もう少しで・・・」男は誰にでもなく呟く。横顔には幾重もの感情が渦巻いていたのだろう。苦笑いをして、
一撃 さん作 [443] -
気まぐれの代償
男は執務机に向かい、身震いした。今日は今年一番の冷え込みだという。魔女の接吻さながら、凍えるような寒さの日であった。男は自分の背中に冷気がかかったような気がした。振り返ると、書斎の扉があけられていた。確かに閉めたはずだが?と男は思ったが、すぐに蓋をして、これから起こるであろうことに思考を飛ばした。もう少しで・・・男は誰にでもなく呟く。横顔には幾重もの感情が渦巻いていたのだろう。苦笑いをして、立ち
一撃 さん作 [443] -
ハーフムーン (21)
「あー気持ちいい…」ミユキは露天風呂を堪能していた。「ずぅっと、こうしていたい気分…」海のそばの岩肌に、もたれかかりながら、ミユキは静かな海をいつまでも眺めていた。「あ〜ホント気持ちいいねぇ」突然、背後で声がした。男の声だ。ミユキが驚いて振り返ると、いつの間にか一人の若い男が、お湯の中に入っていた。「ちょーっと!勝手に入って来ないでよ、エッチ!」ミユキがそう言うと、「そっちこそ、まだ準備中なのに
翔 さん作 [1,086] -
白と黒
・・・・・・・・激痛とともに目が覚めたまだ、かすかに目が霞む辺りは白くぼんやりしている・・・・・・・・・次第に目が慣れてきた慣れてきたが、辺りはただ白い景色、なにも無い、ただ白い・・・・ここは一体どこなんだ!確か友達とカラオケをしていて、・・・・あれ?その後が思い出せない!!痛っ!頭に激痛が走る!?そっと後頭部を触ると、ぴちゃっと音をたてた!手の平を見ると、辺りの白さとは対象的に、真っ赤に手が染
イルカ さん作 [525]