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ミステリの携帯小説に含まれる記事が2060件見つかりました。
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ハーフムーン
ミユキは彼を待っていた。夜11時の交差点。スクランブルの信号は、さっきからずっと青と赤を交互に繰り返している。交差点を渡る人たちは、みな規則正しく、この街のエキストラを見事に演じ切り、それぞれの帰途につく。そしてミユキだけが、まるで風俗の立て看板のように、あたかも前世紀からそこに立っているかのように、そこだけ時間が止まっていた。やがて風が吹き始め、ミユキの短いスカートが大きく揺れた。酔っ払いのサ
翔 さん作 [1,708] -
ビバはは?
岩雄おじさんは、母の年金は文代おばさんが何かがあった時のためにかけさせていたもので文代おばさんのお金だと訴えてきた。 普通に考えて自分以外のために年金を掛けている人はいない。 すぐに真相を言うまでもないが調べられた。 それは母が勤めてきた会社東洋システムだ。 顧問弁護士が答えた。「山下さんが掛けていたのは財形年金で子供に迷惑をかけさせまいと掛けていたもの」財形年金はその会社に勤務して
山下美紀子 さん作 [630] -
主人公
『主人公』物語りには必ず必要な設定これ無しでは、バラエティ番組にMCが不在という程に話が進まない『主人公』は物語りに必要不可欠でな存在なのであるしかし、この度はこの『主人公』を消した物語りを描こうと、なんとも無謀な事をやり出すつもりです『主人公』が設定された時点でゲームオーバーならば『脇役』という設定でスタートをしてみようと思う意味がわかりません『脇役』とは『主人公』を引き立てる為の役割なので、
mubo- さん作 [635] -
ビバはは?
よく調べるもので、おばあちゃんの死因は病室のベッドから落ちた時のケガが原因で、病院側から手術が必要だと言われた。文代おばさんは、「そんな頭をかち割るなんて出きしまへん!」そういって承諾しなかったのでおばあちゃんは、亡くなってしまった。手術をすれば助かったかもしれない。おばはおばあちゃんが厄介で仕方なかったのだろう。 それが十数年経って、おばが訴訟を起こしたことにより明るみに出てきたのだ。その後も
山下美紀子 さん作 [672] -
未来からの手紙(下)
ドカーンッ!凄まじい轟音と共に、家が揺れて部屋が傾いた。何が起きたのか分からず、傾いた部屋から出て一階のキッチンへ向かった。一階に降りて、キッチンにつながる扉を開けた僕は驚愕した。目の前にあったのはキッチンではなく、大型のトラックだった。トラックを見た刹那、僕の目は別のものも視界に捕らえていた。トラックのタイヤの下敷きになっている妻だ。大声で妻の名を呼ぶが、返答がない。急いで妻のもとへ駆け寄った
壮 さん作 [673] -
未来からの手紙(上)
ある朝、部屋の机に見覚えのない二つ折りの紙が置いてあった。訝りながらもその紙を手に取り、開いて中を見てみる。紙はびっしりと文字で埋まっていて、紙の最上部には『過去の自分へ』と書かれていた。誰かの悪戯かと憤りをおぼえながら、紙に書かれた文字を目で追っていった。『過去の自分へ詳しく説明するには、この紙では伝えきれないから省かせてくれ。信じられないかもしれないが、とにかく僕は未来の君だ。これだけは信じ
壮 さん作 [671] -
1人ぼっちの弟
真っ暗なとこを歩いていたどこまでも進む道をだ辺りをみわましても暗くて何も見えない だけどずうっと先に小さな小さな光がある僕はそこを目指して歩くしかない何時間歩いたのか・・・光の場所までたどり着かない。 途中進んでる感覚さえもなかった・・・もう歩くのをやめようとしたその時兄、母の呼ぶ声がする 後ろからだけど前からケンカしたりで中が悪かったので僕は振り返らず光に向かったそしたらすべてがまっくら闇
ヨウ さん作 [585] -
暗闇の女27
「ヒヒヒヒヒヒッ馬鹿だねぇ、お前と私の話を まるっきり逆に話したら このガキ…ヒヒッ…その気になってたよヒィヒヒヒッ…おかしくて、おかしくて震えが止まら無かったよ!ヒィヒヒヒッ…ヒヒヒッ…馬鹿だねぇ… いっぺん…死ねば?…ヒィーヒヒヒッケケケッ」「く…狂ってる…お前…狂ってるよ」 「ケケッ…あぁそう、じゃあ狂ってる女に騙されたガキは もっとイカれてる?ヒィーヒヒヒッ!……! ケッ!お前みたいな
あぶら翔 さん作 [697] -
暗闇の女26
――――――――――――――――――――[秀人!秀人ぉ、今日も お姉ちゃん来てくれたわよ] (本当?やったぁ!早く遊ぼうよ!こっちこっち) 『ハハハ秀君、慌てないで、今日はね お姉ちゃん秀君のお家に泊まるんだから』 (本当?本当に?やったぁ!やったぁ!僕、今日は お母さんと寝ないで お姉ちゃんと寝るぅ!)『本当に?嬉しいな、でもまた お母さんに 怒られちゃうなぁ うちの秀を盗るなーって』 (いい
あぶら翔 さん作 [629] -
暗闇の女25
「イィヒヒヒッ…イィヒヒヒッ…ケケケ…ユカイ…ユカイ…」 その声に振り向くと 血の付いたアイスピックの先をペロリと舐めてる…く…黒田のり子が不気味に立っていた。 ???――――――――!僕はもう、訳が解らなくなってきた。 ただ一つ僕が理解出来た事は、僕が家に帰って来た時に小さな体を震わせて、母の為に駆け付け大怪我をし、涙を流しながら僕を説得していた【黒田のり子】は もうそこにはいなかった。「ヒヒ
あぶら翔 さん作 [657]