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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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国盗り
夜が、まだ夜が優しかった頃に…自分に降りかかる臭いはまだ今ほどに人の命を、感じさせた…雨が降る…数多に言われ尽くした陳腐な背景よりも確実に降る…ただ拭う事ができない自分の身体が誰より、ただ誰よりもするどく認識させる。滲み出る汗であろうか…いや、汗であればまだ若さを主張する皮膚が動かない皮膚をギチリと引き締めるだろう…。歯が見え、相手の、今日の相手の身体が…自分を傷つけたかった。でなければ…
天津 さん作 [250] -
来世で逢いましょう 第八話2
権藤は16年ぶりに生まれ故郷の福岡、現在の多福に降り立った。彼は福岡博多で生まれ育ち、18の時に航空自衛隊に入隊し神奈川の厚木へ赴いた。「うーん、やっぱり東京とは違う暑さだな。懐かしい匂いだ」「総理、お車の方へ」「うん」権藤を乗せた車は、市街地の外れにある雑居ビルが立ち並ぶ地域へと向かった。その一角の古びた建物の地下に革命のアジトは有った。「お待ちしてました、権藤総理」ビルの入口で出迎えたのはサ
カルロス伊藤 さん作 [330] -
来世で逢いましょう 第八話1
「総理、革命のリーダーとの会談ですが、交渉が成立したようです。始めは頑なに拒んでいましたが、中国政府には内密で行うという絶対条件で漸く了承したようです」「そうか、いつだ」「明後日午後8時です。我々が用意した場所を提示しましたが、どうしても先方のアジトでなければ了承出来ないという事で、総理には三人のSPを連れて多福に飛んでもらいます。今回の交渉は国防軍の牛島総帥がかなり根回ししてくれた模様です」「
カルロス伊藤 さん作 [288] -
トモ・イキ?
「結城さん、また 明日。」「桐生さん!ナナでいいょ!」花音は、照れながら「あっ、うん。」そういうと 一人家路に着いた。「おはよう!かのん」菜々が挨拶してきた。花音は、照れくさそうに「お、おはょ。ナナ…。」菜々が話を続けた。「みんながね、またお友達連れて来てって。明日、パーティーやるんだけど、どう?」「行こうかな?」花音は、すぐに返事をした。花音は、ひっかかっている事がある。相変わらず、沙希は、菜
萩原実衣 さん作 [399] -
旅の記憶(広島 5 )
バイクの荷台を改造したブルとユート辺りは夕暮れで、今日は近くのキャンプ場に泊まる事にした。と言っても昨日間違え着かなかったキャンプ場に行くユート、「キャンプなんて初めて」と、ワクワクらしいブル、「テントはるぞ!そしたら風呂に晩飯!手伝え」ユート、「うん!」少年は楽しそうである。まあ夏休みの思い出になるだろうが、テレビ番組のマネしてここまで来るなんて…テントをはり、風呂(服を洗いブルのデカイ服を着
ヒロ さん作 [338] -
旅の記憶(広島 4 )
「下関まで歩いて帰る」と言う少年、ユートにブルは事情を聞くブル、「何で金も無いのに一人でこんな所に来たんだ?」ユート、「テレビ番組のマネして、昨日ヒッチハイクしたら呉まで行っちゃた」ブル、「…親は知ってるのか?」ユート、「…知らない。こんな事になると思わなかった」ブル、「そうか、とりあえず家に電話しろよ」と小銭を渡すユートは渋々「…うん」と言って公衆電話から電話するかなりユートは怒られた様子で、
ヒロ さん作 [336] -
旅の記憶(広島 3 )
原爆ドームに来たブルは道路にバイクを停め、ドームの周りを歩くドームの裏側に流れる河川が眼に入ると、ブルは小学生の頃に読んだ、図書室唯一のマンガを思い出していたそのマンガは原爆で被爆した者達の悲惨さを描いており、その中に被爆者が水を求めて、河川へ大勢の人が飛び込んみ流れて行く絵を思い出していたブル、「原爆ドームは原爆の象徴だが…この川も死体の山だったのだろうか…」ブルは河川を眺め、手を併せるその後
ヒロ さん作 [304] -
来世で逢いましょう 第七話2
「何が気に入らないんだ権(ゴン)ちゃん…まぁ、大方の予想はつくけどな」「九宝で密かにクーデターを企てている組織があるという話は、さっきの会談で報告がある前から薄々知っていた。政府としては断じてそれを阻止する方針だ」「あぁ、軍も大方そういう意見が大多数だ」「それがなんだい?私個人としては容認する余地も捨て切れていない、って…一体どういう事だよ」「権ちゃん…俺達は中国と戦争を戦った。そして郷土の一部
カルロス伊藤 さん作 [268] -
来世で逢いましょう 第七話1
東京 赤坂の料亭「牛ちゃん、どういう事だよ!」「どういう事って?あ〜、仕事の後のビールは旨え!…あぁ、さっきの会談の話の事か」「あぁ、九宝でクーデターを起こそうとしている連中の話だ」九宝…中国との戦争に敗れた事で、九州は中国の植民地支配下に置かれ九宝(ジウバオ)省と名前を変えた。植民地と言っても、第二次大戦後、香港がイギリスの統治下であった様な状態で、『中国における自由主義』を謳い、言語も自由、
カルロス伊藤 さん作 [273] -
来世で逢いましょう 第六話
「未来光!!」九宝省、多福(ドゥオフー)区のとある雑居ビルの地下室に集結した秘密結社『革命(ゴーミン)』の合言葉が響き渡った。「同士諸君!我々が兼ねてから目的としていた革命の日がいよいよ迫ってきた!これから数日間の諸君らの行動は極めて隠密に、そして神経質にならなければいけない。けして中国政府及び日本政府に我々の動きが悟られないよう、充分な注意を換気する!」集団の眼前で力強く声を上げているのは、秘
カルロス伊藤 さん作 [284]