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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。

  • 吹雪の兎

    吹雪ふぶいた森の中兎は雪の つぶての ただ中を、こそこそ 跳ね跳び餌 捜す。雪が視界を掻き消そうとも、兎は不安で仕方ない。幾度 幾度も立ち止まり、幾度 幾度も耳 澄ます。雪の つぶてが荒れ狂い、兎の耳にも毛皮にも、冷たく鋭い結晶 叩き着く。吹雪ふぶいた森の中兎は跳ね跳び餌 捜す。雪が後から後から降りしきり、兎の足跡消してゆく。兎は雪の つぶてに打たれながらも、狼 怖さに吹雪を進む。吹雪 降り止み
    α さん作 [672]
  • アニキ【6】(全7話)

    アニキの目は、焦点が定まっていなかった。同時に、彼のカラダ全体から酒の強烈な臭いが漂って来た。「先輩……」俺がやっとの思いでそう呟くと、アニキは苦笑いを浮かべながら、小さく『ヘッ』と答えた。しかしながら、一度切られた騒動の口火は戻せる訳もなく、車内の向こうで『警察、警察』と叫んでいる声が聞こえた。そして今度は、近くにいた金髪の若者5、6人がアニキの周りを取り囲む。「ふざけたオッサンだぜ!こんな奴
    さん作 [942]
  • ベンチ

     駅前広場の一画にあるベンチで人を待っている。 横には巷で有名なゴスロリとかいう衣装に身を包んだ女の子。名前は知らない。さっきからその子は厚めの本を読んでいて、綺麗な真っ白の細い指で膝の上に置いた本を押さえている姿が木陰の中のベンチと妙にあっていて、うらやましいなぁなんて思う。 はぁ。例えばこの子に話し掛けるなんていう勇気があったなら、こんなにどきどきしなくていいのだろうか。今はちょうど夏と秋の
    くろペン さん作 [462]
  • いつも怯えている。闇が近付いてくる。目を閉じても何も変わらない。このまま起きないのではないかと…。闇が私の心を侵食してしまったら、どうなってしまうのだろう。怯える事などなくなるのだろうか。怖い…怖くない。いつから闇が侵食し始めたのだろうか。人の屍が美しく思える。血がキレイに見える。ニュースで殺人事件を見ると嬉しくなる。もう何が正しくて間違えているのか分からない。きっとあと何年かしたら私は闇に呑ま
    かれかの さん作 [254]
  • 勇気のジャンプ 3

    -翌日- 「え〜、今日は転入生を紹介します。」先生が言うと、夢香がドアから入って来た。「あっ!夢香ちゃん」「勇太君っ。あ…えっと…福地小学校から来た、青木夢香です、よろしく。」「なんだお前ら知り合いか、じゃちょうど隣も空いてるから、夢香ちゃんそこ座って。」…「びっくりだね、勇太君」 「う、うん。」 授業は始まったが、勇太は、頭に何も入らなかった…。あっと言う間に4時間目の水泳の
    保田竜男 さん作 [217]
  • アニキ【5】(全7話)

    帰りの電車は、午後10時過ぎにも関わらず混み合っていた。俺はいつもの様に車内の入口付近に立ち、揺られながら吊り革に掴まっていた。混み合い方は朝のラッシュ時ほどでは無いにせよ、朝に比べ雑多な感じがし、入口から吹き込む夏の熱い空気が更にその感覚を助長させた。会社帰りのサラリーマンや大声で喋っている若者達、そして俺のすぐ近くには、スカートを履いた学生っぽい女の子が一人で黙って立っていた。彼女は立ったま
    さん作 [1,086]
  • アニキ【4】(全7話)

    「…すみません」俺は情けないくらいに、月並みな言葉しか言えなかった。――その日は長い一日だった。誰も口には出さないものの、俺には何となく距離を置いているのが分かった。俺は俺で、黙々と仕事をこなすことで、気まずさを必死に埋めようとしていた。気が付くと夕刻になっており、いつもの調子に戻ったアニキが俺のところにやって来た。「翔ちゃーん!今晩、コレッ、飲み行く?」そう言ってアニキはクイッと手首を返した。
    さん作 [901]
  • アニキ【3】(全7話)

    その瞬間、前にいたアニキの足が、俺の踏み出した右足の上にギュッと乗っかり、俺は声にならない声で「ア…」と叫んだ。同時にアニキは前に向かって歩き出し、取締役に対し深々と頭を下げた。「今回の件については、チームリーダーである私が全責任を負っており…ここにいるメンバーは…全く関知しておりません。この度は大変…申し訳ありませんでした」穏やかな口調ながらも、決意に満ちたアニキの迫力に圧倒され、身動き出来な
    さん作 [980]
  • 勇気のジャンプ 2

     「す、すごいっ。シン君だって4段目が限界なのに…あっ、僕、勇太。えっと君は?」 その女の子はニッコリ笑うと、 「私は夢香(ゆめか)よ。ところでユウタのユウは、勇気の勇?」 と聞いた。 「う、うん(なんで家の親はこんな名前付けたんだよ!)」 「ヘ〜ピッタリな名前だね。」 「へ?…ああ、もっと勇気を付けろって意味なら、ピッタリだね…」 「ちがう〜」 勇太は、夢香にいきなり両手でほっぺたを押さ
    保田竜男 さん作 [206]
  • むなしさ

    夜になると、いつも感じるこの感じ。淋しくて、辛くて…。一体どうしたら良いのか分からない。今の生活に満足していないワケではないと思う。けれど、どうしても夜になると心に穴があいてしまったような悲しさがくる。毎日毎日…モガイテモもがいても抜け出せない。昔はこの気持ちがガマン出来なくて朝になるまで友達と飲みまくった。記憶が飛ぶまで遊んだ。今思えば楽しい思い出ばかり。今は結婚して落ち着いたはずなのに…。虚
    かれかの さん作 [278]
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