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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。

  • 愛さがし

    わたし、2歳。わたしが住んでたのはド田舎のM市。デパートなし。遊園地なし。コンビニなし。飲み屋なし。雪の中、真っ白な雪のカレーライス作って、ビデオカメラ片手のパパによちよち近付いてく。「これ、カレーライスだよ。これ、カレーライスだよ」夫婦の初めての愛娘。なんて可愛らしいんだろう。パパは1時間でも2時間でも休みなく愛娘をビデオにおさめる。あとで男の本領を発揮して、ビデオにミュージックをかぶせる。1
    黒野 絵美 さん作 [189]
  • 十字路とブルースと僕と俺 33

    師匠となる"奴"が初めて此処に姿を現したのは、青葉の香り漂う初夏の事だった。6月にしては気温が高く、ジリジリとした太陽の日差しが肌をヒリヒリと焦がすほどの暑さだった。清々しい空気と苦々しい煙草の煙をからだいっぱいに取り込み、一段落した農作業を一時中断して、至福の一服を楽しんでいる真っ最中の事だった。晴れ渡った大空を我が物顔で鷹が飛び回っていた。遅生まれのハルゼミが松林でゲーゲーと鳴いていた。いつ
    ティシュー さん作 [266]
  • 最後の願いを…

    公園のベンチには、腰の曲がったおじいさんが地面を歩く鳩たちを穏やかな顔で見つめている。「こんにちは」「はいこんにちは。お嬢さんも遊びに来たのかい?僕はさっちゃんと待ち合わせでね…でもちっとも来ないんだ。忘れてしまったんだろうか?」そう言ったおじいさんの顔は酷く悲しそうだった。真矢は寂しさを押し殺して微笑む。「きっと来ますよ。大丈夫」「本当かい?どうしてあんたにそれがわかる?」「大丈夫、わかるんで
    春歌 さん作 [332]
  • 最後の願いを…

    「行かなきゃ…」躊躇いがない?…そういえば、嘘。だけど、行かなきゃ。やらなきゃ。優しくしてくれたあの人の唯一の私へのお願いだから。今から向かう場所を頭に思い浮かべ、大きく静かに深呼吸をして、足を早めた。もはや私のこともあなたの家族のことも、そして自分さえも忘れてしまったあなたの、最初で最後の願いを叶えましょう。あなたは私にとって太陽だった。その笑顔、優しさ、温かい言葉たち。だから。たとえ牢屋に入
    春歌 さん作 [336]
  • 最後の願いを…

    「それで、死神になるってわけ?」「うん、なるよ」「…………」真っすぐな目をした少女、真矢の目の前にいる友人は長いストレートな茶髪を指に巻き付け、ふぅっと深い溜息をつく。「あ、そう…真矢がいいなら、あたしは何も言わないけど…」「じゃあ黙って見ててね?」「警察が来ても知らん顔しておけばいいのかしらあたし」「そうそう」「……ねぇ、やっぱり考え直さない?だって、人殺しだよ?本当の死神なら捕まらないけど、
    春歌 さん作 [364]
  • 心涙

    いろんな気持ちが混ざり合ったどろどろとした心涙はそれにも染まらない強さも弱さも関わりなく流れる時はどれも愛おしい気持ち
    さん作 [332]
  • 愛さがし

    わたし、0歳。冬の夜中に産まれました。ママがその時わたしに何て言ったか、パパがどんな顔してわたしを見たか…そんなこと覚えてないんだよね、ほんとは。お母さんのお腹の中にいるとき、あったか〜い水に包まれてて、お母さんが、「元気に産まれてきてね」って話しかけてくれた、へその緒からつながってお母さんがまだ見ぬわたしを愛してくれてるのが伝わってきたのを覚えています。…な〜んて神秘的なこと言ってみたいけど、
    黒野 絵美 さん作 [224]
  • ネガティブ

    眠れない。明日起こるだろう失敗を心配すると眠れない。起きられない。今日これから始まる失敗の連鎖に脅えて起きられない。話せない。人は私と話したいなんて思わないだろう。「えっ?何?」て何度も聞かれる度に声が出なくなる。今日で何日眠れないんだろう。明日はまた起きられない朝がくるから眠れない。
    あん さん作 [208]
  • 公園

    あの日に夢見ていた幼かった日々のユメあいつと遊んだ公園今は誰もいないいつも笑い声が響いていたあの公園今は誰もいないあんなに高く揺れていたブランコでも今は風に揺れているだけなんか さみしいなんか かなしいあのとき 砂場で作ったお城わたしはお姫様になれたあの頃今は 小さなアパート暮らしあのときは よかったあの時に帰りたい夢を忘れることは大人になることだでも 夢はいつでも持ち続けたい
    希望 さん作 [373]
  • 親愛なる妻へ

    親愛なる妻へ小学6年の頃、同じ保険委員だった妻へ夢を追いかけてストリートでギターを片手に歌ってた時、毎回最前列で聞いてくれてた妻へ事業に失敗して死のうとした時、涙を流して励ましてくれた妻へ画家を目指してた時、とても素敵な笑顔でモデルをしてくれた妻へ学生運動で警官隊にメッタ打ちにされて逃げるように四畳半の風呂無しアパートに帰ってきた時、とても心配そうな顔をして手当てをしてくれた妻へお揃いの特攻服を
    あさがお さん作 [687]
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