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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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携帯小説家 5
現に「本の売れない時代」とまで言われている、厳しい出版業界で、百万部を越えるベストセラー作家と呼ばれるのは、最近では、テレビなどで活躍している芸能人が目につく。本当に芸があるのかと、愚痴りたくなる自分を時代が時代だと無理に納得させる。 そんな時代の中、私は自分の意に反して仕事をしている「携帯小説家」だ。 確かに、それで生活は、成り立っている。強いていえば、少しぐらいの贅沢はできるゆとりもある
キャロルの秘密 さん作 [745] -
携帯小説家 4
文庫本の場合は、大概三ページ目が目次になる。 そこに解説者名も記されていることもある。 そこで目次も重要なポイントで、例えば、一章、一章のタイトルにも自分の心に響くフレーズ(言葉)があるかで、買うか、売り場に戻されるかという駆け引きもある。 幼心にも、そんなことを考えていた私は、今思うと早熟を越えた、何か恐ろしいものを感じる。 そんな幼かった、私のように、今でも町の本屋さんで小説を選ぶ楽しみを
キャロルの秘密 さん作 [688] -
孤独なピエロ達
この街の人々は…皆、仮面を被ってる。笑の仮面と哀の仮面…。楽の仮面と悲の仮面…。善の仮面と悪の仮面…。みんなそれぞれ異なる色の仮面だが、形はどれも一緒…。「どうして、楽の仮面を被ってるの?」と問い掛けても、答えはいつも一緒。『周りが被ってるから、なんとなく』何故だろう?外から来た僕にはワカラナイ…。そして、ここで生活してみると意外と答えが早く出た…。みんなその仮面を被らないといけない事が分かった
田舎 さん作 [264] -
旅立ち(後編)
みんなの後に着いて体育館の中に入った。しばらくすると卒業式が始まった。前のほうの席には、同級生だった友達が座っていて、卒業証書授与のために名前が呼ばれていった。そして、卒業生代表のことばに移った。「僕たちは今日をもってこの中学校を卒業します。今まで僕たちを支えてくださったお母さん、お父さん、先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。しかし、今日でしか言えないことばがあるので、そちらを優先させてもらい
かめきち さん作 [206] -
イジメられっ子の逆襲
僕は小学生の時、いわゆる「いじめられっ子」だった。理由は簡単だった。僕が転校生だったからだ。どこの学校にも目立ちたがりやのガキ大将はいるもので、この学校も例外ではなかった。「シンタ」と言う奴が正にガキ大将だった。転校生は嫌でも目立ってしまうもので、シンタはそれが気に入らなかったらしい。数日が立つと誰1人、俺に話しかける奴はいなくなっていた。そこから始まった。上履きを隠されたり、無視されたり。全て
まぁ さん作 [235] -
砂漠
砂漠の中を一人の男が歩いていた最初はビールが飲みたいと思いながら歩いていた暫くして次はコーラが飲みたいと思いながら歩いていたまた暫くしてただ水だけが飲みたいと思いながら歩いていた。どうしようもない現実が今自分に起きているただ歩くしかない微かな希望を抱いてただ歩くしかない意識がもうろうとして恐怖はさほど感じないがこのままだと確実に死ぬだろう周りを一周見渡してみると代わりばえしない薄い青い空とサラサ
ロッシ さん作 [248] -
携帯小説家 3
それからがまた大変な作業で、気になったタイトルや帯があると、それを手に取ることに始まり、わくわくしながら表紙をめくる。 そこで一ページ目のタイトルと著者名に目がいくのではなく、私の場合は表紙の裏側の著者紹介にまず目がいく。 著者が男性なのか、女性なのか、私にとってはとても重要なことで、それも買うときのポイントになる。 勿論、贔屓の作家もいた。 始めて出逢う作家は、何年に生まれ、これまでどんな作
キャロルの秘密 さん作 [665] -
タイムマシン商法
よく晴れた日曜日…。「そこのお兄さん!ちょっと待って」奇妙な男が私に声をかけてきた。その男は上下に白いスーツを着て、サングラスをかけている。「お兄さん!100万円でタイムマシン買わないか?」男が威勢のいい声で意味のわからないことを言ってきた。私は当然のように訊く。「そんなのどこにあるんです?」男は当然のように答える。「まだ完成してないんだけど、完成したら渡すよ」「ばかばかしい」こんな詐欺、誰が騙
hiro さん作 [699] -
十字路とブルースと僕と俺 26
革張りのギターケースは冷え冷えとした四畳半に寝そべっていた。布をひっぺがされたそいつは、少し寒そうにみえて、隠され続けていた存在感はこの部屋の中においては群を抜いていた。「これって…じいちゃんの…」「…そう」祖母は穏やかにうなずいた。「…開けてみてもいい?」「もちろん」膝を折りギターケースの二カ所の金具を開けた。パチンッ、という耳障りの良い音が部屋の中に響いた。はじめにケースの内側の赤いビロード
ティシュー さん作 [361] -
携帯小説家 2
それは、寝ても覚めても頭の中は小説のことばかりで、専ら月に貰える、おこずかいの使い道は文庫本であった。 新刊のハードカバーは、当時の私には高価過ぎ、とても手がでない。そこで私は文庫本を毎月、町の本屋さんで何冊か買うのが何よりの楽しみだった。 これから、どんな物語が私を待ち受けてるのかと、なんともいえない昂揚感で文庫本のコーナーの平積みから、子供ながらにも真剣に作家名からタイトルの順で本との睨
キャロルの秘密 さん作 [788]