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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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冬
こんな冬の始まった日には思い出してしまう。去年、俺はまだ夢も希望も持っていた。いざなぎ景気を越える、最長記録を更新した好景気の最期に一流企業に就職。慶應というブランドをひっさげて、コンサルタントになった。待遇はまずまず。都内のかろうじて一等地と呼ばれる範囲に居を構え、会社と自宅を、ときにジムに寄りつ、往復する日々を送っていた。全てが順調だった。独り言の多い上司、愚痴を言い合う同期、女。それらは今
KURO さん作 [206] -
特別ではない主婦(25)
続かない会話も、それでなら続いた。散々「ないこと」話して笑って。私がついた嘘はひとつじゃない。どんどんと、嘘は増えていった。話題を作る為に。苦手だった女の子達と、盛り上がれている自分を失いたくなかった。自分が作り上げた嘘の自分で、女の子の輪の中に入れた気になってたの。でも、後に残るのは後悔と罪悪感。だって、嘘なんだもん。本来の自分ではない者がどんどん自分の重ねる嘘で友達?の中を一人歩きしていく。
紀々 さん作 [249] -
特別ではない主婦(24)
周りが話しかけてくれても、どう話を返したらいいのかわからなくて。会話が続かない。で、それでも毎日声をかけてくれる子はいたんだけど。な〜んか、素直になれなくて。なかなか、打ち解けれなかった。(思春期男子みたいなもんだと思ってくれぃ)小・中学みたく、単純に純粋になる事が出来なくなってしまってて。それは今でも後悔していて。もっと、ちゃんと周りに向き合っていたら、今もまだ続いてる人付合いド下手ってのが、
紀々 さん作 [231] -
夜に咲く華〜華の編4〜
「紅…紅…。すまなかった。こんな父親…で…」父親は華を紅だと思っているのか手をとり、しきりと謝ってばかりいる。「お父様、紅は私なのよ」父親の目に自分が入っていないことに紅は苛立ちをおぼえた。なかなか華の手を離さない父親をやっと納得させ部屋をでる。「紅、いってしまうのかい?いってはだめだ」華はかわいそうになりまた明日もくる約束をした。「父の面倒、よろしくお願いします」紅は初に深々と頭を下げ薬代と生
岬 登夜 さん作 [238] -
夜に咲く華〜華の編3〜
翌日、早速紅は父親に会いにいくことにした。連二郎は仕事があるため竹蔵と朝早くから出掛け、海渡は妙の小さい子供達と釣りに出掛けた為、紅と華、それに案内で太一が同行することになった。「紅様が知っている翌日とは変わってしまいましたし、何かあったら大変ですから」吉原の中は以前の風格も格調も無くあの御殿の様な造りの遊郭は無くなりただの宿の様な造りの店が立ち並んで廃れた感じがした。「変わってしまったのね。本
岬 登夜 さん作 [455] -
空模様
なんでだろう…いつもいつも心から楽しむことが出来ない…何かむなしい感情に襲われる。こんなちっぽけな世の中でなぜこんなにも人は生きていけるのだろうか?――――――――――――窓側の一番後ろの席。赤茶色の髪の毛。よく、男に間違えらるぐらい髪が短い。背格好も男みたい。名前は悠錬 空。この学校は萩原高校。いたってふつーの学校。制服はきまっているが…スカートが嫌いなので、男子の制服をいつもきている。初めは
空 さん作 [248] -
僕は僕自身
サヨナラって知ってるつもりで知らなかった もう40才の秋なに今は夜中で酒でよってお気に入りの音楽で いつからここまできたんかな? 今も彼氏いるのに めちゃくちゃ若くて自慢できるはずなのに なぜ
よし さん作 [258] -
夜に咲く華〜華の編2〜
帯をぽんと叩き出来たと合図する。「戻るとは連絡してあるけど。でもきっと竹蔵さんから聞いて待ってる気がする」船が接岸し、止まる。港には大勢の人が集まっているのが見える。タラップを降りると風に乗り海苔の香がする。「社長、紅奥様」声の方向を見ると竹蔵が手を振っている。「ただいま、竹蔵さん。妙は?」いると思っていた妙がいなくて紅はがっかりした。「あいつは宿に残って美味しいもの用意するって待ってますよ。荷
岬 登夜 さん作 [255] -
夜に咲く華〜華の編1〜
「帰って来たのね。日本に… 」船上から見える景色に紅は昔を思い出した。あやめ姉さん…。「母様、間もなくだから中に入るようにって父様が」華が呼びに来る。華は16才。紅が健吾に襲われ、結婚させられた年齢になった自分の娘をみた。顔は連二郎に言わせると紅によく似ているが体つきは昔の紅より大人びている。あれじゃあ男が寄って来ない訳無いと、いつも付き人をつけガードしていた。おかげでボーイフレンドも出来ないと
岬 登夜 さん作 [296] -
冷えた果実
私の選んだ道これで正しいのか否か?私は幸せか 不幸 そのどちらでもなく 日々をいく愛は冷めて 愛は薄まり 消えゆき 去る私たちの かすがいは 子供これからの日々に変化はあるか?その時は 一大事だ私は不幸か幸せかそのどちらを手に入れるのか
サクラ さん作 [633]