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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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21、鎖国〜国の行方、人の想い〜
龍吾はその書類を片手でめくりながら真咲との電話を続けた。『歌恋から電話があったの』「そっかぁ」一気に気が抜けた様な声をだした。真咲は歌恋が風邪をひいている事を伝えた。龍吾は少し慌てたが、歌恋が大丈夫だと言っていた事を伝えた。そしたら、龍吾は安心した様子で少し話し、電話を切った。そして、真咲は眠っている恋桜のそばへ戻った。龍吾は、書類の最後に書いてある《各国々の判断です。どんな決断をしても国民は分
絹服誓愛 さん作 [235] -
摩天楼 その2
廃車置き場はビルの森の外れにある。人気は全く無い。灯りは月の光だけである。ニット帽は廃車のボンネットに座って拾ってきた弁当を食べ始めた。「なに、お二人さん、食べないのかい」相当空腹だったらしく、物凄いスピードで箸が進んでいる。「あたしの分食べないでよね」金髪は欠伸をしながら言った。レインコートは自分の廃車を一生懸命覗き込んでいた。車内に何か居るような気がするが暗くて分かりづらい。「あんたは本当に
river さん作 [414] -
血を繋いだカヤとアサヒ 2
「入りなよ。あんた名前は?」「…アサヒ…」「アサヒ…いい名前だな。あたしはカヤ。ねぇアサヒ、あんた何で死にたいの?」「…何もないからだよ。私には何もないから死にたい。カヤは何で死にたいの?」カヤは笑った。寂しげに「何であたしが死にたいってわかるの?同類だから?」「そう。死にたい人はわかるの。」「可笑しいね。あんたとあたしは全然違うのに。生きる気がないトコがそっくりだ。」「そうだね。可笑しいな。」
ライン さん作 [445] -
奪い屋4〜チャンス到来〜
(プルルルル…)人が落ち込んでいる時に、誰だ。私はまだ、あの大失敗のおかげで、気が重たい。私はいつもこうだな、と思いながら、しぶしぶ受話器を取った。「もしもし、奪い屋だ。」「あの、依頼なんですけど。」どこか聞き覚えのある声だ。「何を奪う?1週間後には、お前は私に殺される。それなりのモノがいいぞ?」男は、私の言葉に怯んだようで、少し間を空けて言った。「命です。神野 勇介という男の命です。」私は嬉し
hiro さん作 [656] -
サンニン
『なんか、ヒロヤんちらしいな。』『そうかな?』ゆうぱちはまた軽く笑うと、深呼吸をゆっくりとした。『ヒロヤはヒロヤが正しいと思うことをする。俺も俺の正しいと思うことをする。そういうことだな。』顔は見えずとも、笑顔をしているのがわかった。『ああ。これは、仕方ねぇことだ。』 そう言った数ヶ月後、俺たちはそれぞれの高校に入学したのだ。 幸いなことにカオルと俺は同じクラスだった
兄さん さん作 [379] -
奪い屋3〜大失敗〜
(ピンポーン)私は呼び出しボタンを押した。間もなく、男が出てきた。「何でしょう。」「約束通り持って来たぞ、花だ。」「ああ、どうも。」「じゃあ、また1週間後に会おう。」私はすぐにその場を後にした。できるだけ家に居たかった。それにしても、あの男の喋り方が昨日と違ったなあ。何か変だ。1週間後、私は依頼者の男の家に居た。「何ですか、突然!」男は困った顔をしている。今頃になって死ぬのが怖くなったのだろう。
hiro さん作 [690] -
奪い屋2〜男の依頼〜
「もしもし、奪い屋だ。」いつも電話に出るとこう言う。この電話に掛かってくるのは、全て依頼の電話だ。「依頼なんだが。」「何を奪う?1週間後には、お前は私に殺される。それなりのモノがいいぞ?」「花だ。」声からすると、50代の男性だ。そんな人から「花」という言葉が出ると思わなかった。だから私は、「もしかして、ハナダという人の名前か?」と訊いた。たまに、何でも奪ってくれるということで、「命」を奪って欲し
hiro さん作 [764] -
奪い屋1〜何でも奪います〜
私は奪い屋。世界で私しかやっていない職業?だ。と言っても、私が考えたもので、裏ではまあまあ知れ渡っている。10年程前から奪い屋をしていて、今までで約300件依頼を受けてきた。金は受け取らない。その代わり、依頼の1週間後に依頼者を殺す。奪い屋の仕事は、依頼者に頼まれた物を確実に奪うこと。奪い屋の売り文句は、ー現金以外、何でも奪います。ーだ。なぜ現金以外かと言うと、単純に私は「カネ」が嫌いだからだ。
hiro さん作 [865] -
悪魔になれない人間
俺は斎藤琉亜〔るあ〕、ごく普通の高校2年生家も普通の4人家族で犬を一匹飼っている。名前は「スズ」だがなぜかみんな「テッちゃん」と呼んでいて俺的に家で一番好きな奴だ。父親はごく普通の会社員で、母親はごく普通の専業主婦で、妹は小学生で俺は私立に通う普通の高校生。何もかも普通、だがそれは外から見たらの話し…実際は最悪の家庭で俺は生まれてから一度も親が仲良くしている所を見たこともなく家の誰しもがケンカを
K さん作 [223] -
摩天楼 その1
狭い夜空には指先で穴を空けたような月と街の光の筋しか見えない。積木を乱雑に積み上げ並べたような街だった。生き急ぐように車は過ぎ去る。三人の浮浪者が弁当屋の裏のごみ箱を漁っている。賞味期限の切れた弁当が幾つか出てきた。「悪くないな。天ぷらがあればなお良いんだけど」ニット帽の男が舌打ちした。「今日のはわりかしいいね」金髪を束ねた女が弁当を抱える。もう一人のレインコートの浮浪者は弁当には見向きもせずに
river さん作 [396]