トップページ >> ノンジャンルの一覧
ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
-
カカシとカラス5
5:田んぼ一面を覆いつくした稲穂も全て刈り取られ、スズメたちも今はどこか別の場所に移動したらしい。カラスが乗っていたせいで左に傾いだカカシだけがたたずむ田んぼは、さぞ寂しげに見えるんだろう。もうすぐ秋も終わり、まもなく厳しい冬がやってくる。雛は無事孵っただろうか?餌は足りているだろうか?毎日考えるのはカラスのことだ。「どうしてカカシには自由に動き回れる足がないのだろう」…返事は返ってこない。
ルクルト さん作 [289] -
カカシとカラス4
4:今日はカラスはようやく昼すぎになってからやってきた。少し痩せた気がする。というよりは今までが太ってたのか?「そりゃ卵3つも入ってりゃ太っても見えるよ」驚いた。コイツはメスだったらしい。「卵温めなくていいのか?」当然の疑問だがカラスはいまは旦那にまかせてきたと笑った。「当分カカシに会えなくなるから一言伝えたくてね」わざわざご苦労なことだ。「とりあえずおめでとう」「ありがと。雛が孵って飛べるよう
ルクルト さん作 [223] -
カカシとカラス3
3:カラスは相変わらず肩の上。日が出てるうちはいつもそうだ。日が沈むと森の巣に帰っていく。夜はほとんど目が効かないから怖いらしい。鳥目ってやつだ。「梟は夜でも見えるみたいだけどね。会ったことないんだけど」と、聞いてもいないことを答えるカラス。大体「フクロウ」ってなんだ?今日もスズメたちは稲穂をつついては舌鼓を打っている。それをぼーっと見つめるカラスとオレ。「なぁカラス」オレが声をかける。「なんだ
ルクルト さん作 [224] -
カカシとカラス2
2:今日も肩にはカラスが一羽。何も変わらない平凡な1日だ。「そういえば七つの子って歌知ってるか?」ふと前々からの疑問をカラスにぶつけてみることにした。「えっと、カーラースーなぜ鳴くのーってやつ?」カラスがカラスの歌を口ずさむ。歌下手だなコイツ。「そうそれそれ。タイトルにもなってる『七つの子』ってさ、七歳の子なの?それとも七羽の子なの?」「…人間が作った歌のことなんてわかるわけないじゃん」冷静に返
ルクルト さん作 [211] -
カカシとカラス1
1:見渡す限り一面に頭をたれた稲穂の海。冷夏の影響も少なくなかなかの豊作だ。あちらこちらでスズメが稲穂をつつく姿が見られる。実に微笑ましい。「というわけにもいかないんだよな」カカシとして生を受けた我が身としてはゆゆしき事態なのだ。「お前らいい加減にしないと太りすぎて飛べなくなるぞー」声をかけるもスズメたちは一向に食べるのをやめない。「なめられてるね〜」左肩からおもしろくて仕方ないという声が聞こえ
ルクルト さん作 [271] -
瞳そらさないで
残りの一玉がパチンコ台に吸い込まれたのを確認するとタカシは席を立った。タカシは店員や他の客の視線を釘付けにしてパチンコ屋の外に出た。ボンタンに短ランでは無理もない事だった。タカシは17歳の某工業高校の2年生だった。同じ族のユウジとの待ち合わせに向かう途中に余った時間を後輩から頂戴した2000円で潰すつもりだった。しかし2000円で済むはずもなくあれよあれよと言う間に8000円も入れていた。ようや
メタル さん作 [201] -
未来への自分・・・・
ふと気づく。嫁も子供もいる自分が何を思い描くか。毎日が苦痛で毎日が同じで何が目標なのか不安になる。 今日一日のことで将来なんて考えれない現実の24歳だと・・・・・・。生まれてきた子供たちのために働いてお金をのこすしかできないのか?今の現実を変えることはできないのか毎日考える。生意気ばっかいって!っと思われるかもしれない。正直、今の大人に言われたくないと思うのが俺だ。何をしても天下りの現状。経験
かず さん作 [192] -
未設定ー14ーキミらの一人、現るの世界
未伊子さんが例のカツミ〔勝見〕からのメールの存在に気づいたのはお昼過ぎ。会社内での昼食、弁当を食している頃であった。女子が少ないので固まって、食しているが年齢がバラバラすぎて余り会話が進まない。みんな思い思いのコトを食事後にやっているが、主に正面のテレビを眺めているのだ。未伊子さんは何の気なしに携帯を眺めていた。その日はお弁当のカバンに入れたままにしていたのだ。カツミからはアレからまた3通の
未伊子 さん作 [378] -
年下の彼 ?
理子は、失恋したばかりだった。彼女は、とにかく淋しかったのだ。 誰かの肌のぬくもりが、ただ欲しかったのだけかもしれない。哲也とのデートの別れ際、理子は必ず「まだ帰りたくない」と甘えるように哲也の胸にすがってきた。哲也は、彼女のその言葉を自分への愛情の深さの証のように喜んだ。でも彼女は、一人の時間、孤独に押し潰されるのが、ただ怖かったのだ。理子は、哲也のプロポーズを受け入れるべきかどうか迷っ
マリリン さん作 [436] -
俺と空の距離?
「おいっ!翔也!」「翔也君死なないで!」──…あれ?何で俺血だらけなんだ?そっか、さっき車が俺の前に突っ込んで……数分前、近くの十字路で交通事故が起きた。その被害者が俺、雪村翔也だ。みんな、俺を心配そうに見ている。──俺は死ぬのか?そんな事を考えているうちに目の前は真っ暗になった…「…也!……!」──何か聞こえる。「お………!!」──…「あ…??」「やった!起きたぞ!」「良かったぁ」「俺………」
りな さん作 [402]