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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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最後の審判 5
聖也が高い熱にうなされたのだ。 理亜は付きっきりで必死の看病をした。しかし、いっこうに熱が下がる気配はなかった。二日めの夜、聖也は高い熱に意識も朦朧として、 「苦しい… 理亜… 助けてくれ…」と息も絶え絶えに訴えてきた。 慌てて冷たいタオルで聖也の額を冷やそうとした理亜は、ギョッとして驚きのあまり倒れそうになった。 熱に浮かされた聖也の顔が、何故か彼女の夫、寛の顔に見えるのだ。 彼女に殴る蹴
マリリン さん作 [366] -
最後の審判 4
「ねぇ。あなたの家にはまだ着かないの?」理亜は、聖也に同じ質問を何度か繰り返した。 理亜は彼の家へ辿り着くことが、待遠しくてしかたがなかったのだ。そこは、まるで彼女が生まれる前から定められていた落ち着き場所のような気がして彼女にはならなかった。コスモスの野原を超え、雑木林を超え、小川が流れるクネクネとした小道を抜け、いい加減、理亜の足が疲れて棒のようになった頃、「あそこが僕の家だよ」と
マリリン さん作 [347] -
悠
あの頃はよかったねと、君が言うから、僕はどうしようもなく切なくなって、涙が止まらなくなったんだ。僕の生い立ちを知ってる君は、いつだって僕の味方になってくれてたけど、正直僕は、君の気持ちに答えることはできなかったんだ。たとえ、君が僕を好きでいてくれても、所詮は他人だろという、冷めた気持ちが常に心の中心部分にあったから。ある時、君が言った。「私はどうなってもいいの。ただ、あなたが幸せになってくれさえ
みみ さん作 [182] -
老人の言葉・3
私はあの老人の言葉が今も忘れられない。たいていの田舎者は昔も今も“一旗あげてやる”と言うのが決まり文句になっているが、夜行列車で逃避した私の中には無かっのではないだろうか。とにかく家を出なくてはいけないという、あいまいな気持ちが私の体を支配していた。いや!あいまいと言う言葉は当てはまらないかもしれない。私には今も体に染み着いた【芯】があったのかも知れない。
モリゴ さん作 [274] -
揶揄
本能に逆らって無欲に生きれば穏やかな日々がそこにはあって涙も無い平和な未来が僕らを微笑み抱きしめてくれるのでしょうか昨日とは違う顔で神のような目をして
カズ さん作 [197] -
悲しい事を言わないで
一人の力なんて所詮小さなモノ、でもね、その小さな力がなければより大きな力は生まれないわ。例えば飾り時計があるとしましょう。中の小さな歯車は私達。重要でない一つの部品がなくなっても時計は動くわ、たしかに時計としての機能はするし問題もないわ、けど、飾りが動かない。それってつまらないでしょう?モノには必ず『流れ』があるわ。一つ一つが繋がって初めて機能するのよ。いらない部品なんてないのよ。『そこ』にある
篝火七瀬 さん作 [210] -
悲しい事を言わないで
それに、私は私だもの。私が進もうとすれば後に道が出来るわ。自分から何かをしようとしない限り、幸せなんてきっとやってこないのよ。死にたいと思う事なんてこの世の中には沢山あるわ。自分には耐えられないとか思う人もいるかもしれないけれど、それで死ぬのはつまらないわ…そう思わない?だって、死んでしまったらもう成長できないじゃない。停滞…つまり『死ぬ』という事はそこで時間が止まる、という事よね、止まるという
篝火七瀬 さん作 [192] -
悲しい事を言わないで
最近、私と同年代の若者に多くみられる、自分が悪いんじゃない、この世の中が悪くて、幸せにしている周りの人間なんか死んでしまえばいい!!とか、死にたい…とか言っている人達が沢山いる。しかし、私からしてみればまだマシではないだろうか。産まれてスグに棄てられた私…存在そのものを否定され、『私』という人間はこの世にはいないという事だから。私の両親はどこにいるのか、どんな人達でどんな事を思って私という存在を
篝火七瀬 さん作 [226] -
老人の言葉・2
私はあの老人の言葉が今も忘れられない。町の木造駅舎近くの店にその絵が飾られていた。何度かそこを通る度に気になっていたのだが、ある日、店のマダムに唐突的に作者はどんな人物なのか尋ねると、ここの経営者A氏の作品だという事がわかった。その絵が当時の私にどう映ったのか、はっきりと覚えているわけでは無いし、今見れば、その印象も変わるだろうが、私は、暗闇が持つ美しさの様なものを見たのかも知れない。以降、数年
モリゴ さん作 [260] -
光へ
私の人生小学校私は大人しい部類の人だった。クラスの人気者に恋をした。でも、仲がよいと思ってた友達に「まねばっかりするよね」って影で言われていた。中学校学校の中でも一番厳しい部活に入った。頑張ってるのに伸び悩んで結局最後まで試合にでれなかった。保護者の方々や部活の人からは下手なのに試合に出すなと言われた。クラスでもいじめられた。何もしてないのに陰口を言われたり、からかわれたり。親にやっと相談してち
あん さん作 [188]